【記録メディア転送速度テスト】フォトファースト「G-Monster CompactFlash 533X Plus Professional」

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  • 記録メディアの転送速度を編集部で簡易に計測して掲載するコーナーです。
  • 掲載した結果はテストした個体によるもので、市場におけるすべての製品の性能を保証するものではありません。
  • 記事中の価格や仕様は執筆時のものです。価格は市況により変動する可能性があります。
G-Monster CompactFlash 533X Plus Professional

 今回計測するフォトファーストのCF「GM-533CF16SL」は、前回計測を行なった「GM-533CF32ML」と同じく、フォトファースト独自のコントローラーに加え、CF内でRAID 0のようにデータを分散して読み書きすることで転送速度を高速化する「PLUSテクノロジー」を有するのが特徴だ。

 GM-533CF32MLとの主な違いはPLUSテクノロジーの有無とメディア容量であり、実測でGM-533CF32MLどこまで差が出るかが注目点となる。

 公称速度としては、読み出し・書き込み共に80MB/秒を謳う。GM-533CF32MLは読み出し80MB/秒、書き込み40MB/秒を公称速度としている。

 実勢価格は1万6,000円前後。このほか、8GBのGM-533CF8SLが9,000円前後で推移している。32GBモデルのGM-533CF32SLはラインナップに存在するものの、調査時点(2009年8月下旬)では国内市場に出回っていないようだ。


デジタル一眼レフカメラによる書き込みテスト

  • 使用機材はニコン「D700」。
  • カメラ内のバッファをすべて開放した状態で、RAWデータ(ファイルサイズ約8MB)とJPEGデータ(ファイルサイズ約300KB)の同時記録で連写し、レリーズ回数を調べた。途中でバッファがフルになってもシャッターボタンを押し続けている。また、パワーバッテリーグリップなどのオプションは使用していない。
  • Exifに記録された撮影時間をもとに、撮影開始から30秒間のレリーズ回数をチェックしている。
  • Exifには0秒以下の記録がないため、1秒間の誤差を考えて5回計測し、その平均枚数を小数点第1位まで掲載している。
  • フォーカスはマニュアル。レンズは装着せず、ボディキャップを装着した。
  • 露出はマニュアルモードで、シャッタースピードは1/2,000秒に固定。

各カードのレリーズ回数(RAW+JPEG)
製品名容量発売元区分レリーズ回数
G-Monster CompactFlash 533X Plus Professional
(GM-533CF16SL)
16GBフォトファーストCF69.4
G-Monster CompactFlash 533X Professional
(GM-533CF32ML)
32GBフォトファーストCF65.2
Extreme IV
(SDCFX4-016G-J45)
16GBサンディスクCF61.2
GH-CF16GTX16GBグリーンハウスCF56.6
Professional UDMA 300x Speed 8GB
(CF8GB-300-810)
8GBレキサーCF54.6
Extreme III
(SDCFX3-008G-J31A)
8GBサンディスクCF51.8
Professional UDMA 233x Speed 8GB
(LCF8GBDRBJP233)
8GBレキサーCF50.8
Professional UDMA 300x Speed 16GB
(LCF16GERBJP300)
16GBレキサーCF48.4
GH-CF32GD32GBグリーンハウスCF30.0

USBカードリーダーでのテスト

  • 「HDBENCH Ver.3.30」のDISK計測で5回ずつ計測し、ReadとWriteの各転送量(KB/秒)の平均を記載した。
  • テスト環境は、Windows XP Professional SP3、Core 2 Quad@2.66GHz、メモリ4GB、SATA500GBのデスクトップPC。
  • USBカードリーダーはバッファローの「BSCRA38U2」。Turbo USBはON。
各カードの転送速度(KB/秒)
製品名容量発売元区分ReadWrite
Professional UDMA 300x Speed 16GB
(LCF16GERBJP300)
16GBレキサーCF39,462.221,948.2
G-Monster CompactFlash 533X Plus Professional
(GM-533CF16SL)
16GBフォトファーストCF39,278.226,443.2
GH-CF16GTX16GBグリーンハウスCF38,633.420,712.4
G-Monster CompactFlash 533X Professional
(GM-533CF32ML)
32GBフォトファーストCF38,578.224,533.0
Extreme IV
(SDCFX4-016G-J45)
16GBサンディスクCF38,178.622,092.2
Professional UDMA 300x Speed 8GB
(CF8GB-300-810)
8GBレキサーCF37,222.028,052.6
Professional UDMA 233x Speed 8GB
(LCF8GBDRBJP233)
8GBレキサーCF36,353,221,752.6
Extreme III
(SDCFX3-008G-J31A)
8GBサンディスクCF29,387.318,574.6
GH-CF32GD32GBグリーンハウスCF28,197.612,535.4

まとめ

 特筆すべきはレリーズ回数のテストで記録した69.4回という数字。これまで計測してきたどの記録メディアよりも高速な数値を記録している。表では5回計測したうちの平均値を記載しているが、計測時に最も高速だった値は71回。レリーズ回数テストを行なう際、多くの場合、最多回数と最少回数の差は多くても2回程度だが、GM-533CF16SLの場合は4回程度とややばらつきが見られた。GM-533CF32MLではあまりばらつきが見られなかったので、個体差や相性という可能性もあるが、この点は少々気になった。

 カメラを使ったテストで2位に大幅な差をつけている一方、PCを用いたテストでは公称速度と比べてやや凡庸な印象を受ける。それでも下位機種のGM-533CF32MLと比べると、書き込み速度でおよそ2MB/秒程度の高速化が見られる。

 レリーズ回数テストの結果を見る限り、カメラで使った場合のバッファ開放速度はかなり優秀。立て続けにやってくるシャッターチャンスを逃さない性能を有しているといえるだろう。

 ちなみにPLUSテクノロジー非搭載のG-Monster CFシリーズは、9月上旬に64GBモデルの「GM-533CF64ML」(店頭予想価格3万1,800円前後)が発売予定だ。






2009/9/1 00:00