特別企画

AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRスペシャルレビュー

新刊「ニコン NIKKORレンズFANBOOK」より

2015年11月19日発売の書籍「ニコン NIKKORレンズFANBOOK」(インプレス刊)から、「AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR」の解説と作例をまとめました。作例は本誌未掲載のカットで、JPEGの撮って出しです。(編集部)

デジタルカメラマガジン編集部によるFANBOOKシリーズ第6弾。現行純正レンズから最新レンズを中心に44本を厳選して掲載しました。上田晃司氏と高橋良輔氏による海外での作例も楽しめます。144ページ、B5変型判

(写真:上田晃司氏、文:高橋良輔氏)

ED非球面採用の最高級標準ズーム

D750 / 1/400 / F6.3 / +0.7EV / ISO100 / 絞り優先AE / 24mm

NIKKOR史上で初となるED非球面レンズを採用した、最高画質を誇るFX対応の標準ズームレンズ。本レンズの特徴はED非球面レンズや高屈折率(HRI)レンズをはじめ、ナノクリスタルコートやフッ素コートなどの先端技術が多数採用されている点にある。

また、最新のVR機構や電磁絞りなどのメカニカルな進化についても見逃せない。このなかからAF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDにはないトピックを挙げるならば、ED非球面レンズと性能をさらに高めたVR機構がその代表格だ。

D750 / 1/500 / F2.8 / +1EV / ISO100 / 絞り優先AE / 24mm
D750 / 1/2,000 / F2.8 / 0EV / ISO100 / 絞り優先AE / 24mm
D750 / 1/500 / F6.3 / +0.7EV / ISO100 / 絞り優先AE / 70mm
D750 / 1/160 / F2.8 / +1EV / ISO100 / 絞り優先AE / 70mm
D750 / 1/100 / F2.8 / +1EV / ISO100 / 絞り優先AE / 70mm
D750 / 1/1,000 / F2.8 / +1.7EV / ISO100 / 絞り優先AE / 70mm

ED非球面レンズは、その名前の通りに、EDレンズを非球面化した光学系で、色収差と複数の単色収差を同時に補正できる画期的なレンズ。1枚で複数の収差を同時に補正できるため、理想的なレンズレイアウトを組める利点がある。

また、4段分の手ブレ補正能力があるVR機構は、電源オン直後の補正性能を高めた新しいタイプ。ファインダー像が安定する時間が短くなったことからシャッターチャンスに強く、三脚ブレを軽減する機能も付け加えられている。

ED非球面を使い全長変化を抑制
前モデル(右)より約21mmほど全長が伸びているのはVRの搭載によるところが大きいが、ED非球面レンズを採用してサイズの増加をギリギリに抑制。サイズ感の維持を可能にした
レンズ構成図
レンズ構成はまるで望遠ズームのようで、16群20枚のレンズ枚数はこのクラスで最多。そのため、レンズ全長はAF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDと比較して約21mm長くなり、フィルターサイズは82mmに設定されている(桃色:非球面レンズ、水色:EDレンズ、黄色:ED非球面レンズ)

F2.8で手ブレ補正機構を加えた最新の光学系を開発した成果は、MTF曲線にも現れており、望遠側における放射・同心円方向の特性が均一化し、広角側での周辺画質がより向上。実写画像を見てもVR機構の搭載が影響していると感じられるものはなく、自然なボケ味は単焦点レンズを彷彿とさせる。

また、広角側での安定感も抜群で、被写界深度を得る目的以外に絞る必要すらない。NIKKOR 24-70mm F2.8ズームの最高峰としてだけではなく、メーカーの垣根を超えてトップに君臨する。

MTF 曲線
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDとの比較で顕著な変化は望遠側での特性だ。30本/mmのラインを見ると曲線の波打ちがほぼ収まり、開放絞り時においても諸収差を良好に補正。VR搭載の影響は見られない

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上田晃司

1982年広島県呉市生まれ。米国サンフランシスコに留学し、写真と映像の勉強しながらテレビ番組、CM、ショートフィルムなどを制作。帰国後、写真家塙真一氏のアシスタントを経て、フリーランスのフォトグラファーとして活動開始。人物を中心に撮影し、ライフワークとして世界中の街や風景を撮影している。現在は、カメラ誌やWebに寄稿している。
ブログ:http://www.koji-ueda.com/

高橋良輔