オリンパス・ペンライトE-PL1【第1回】

非力な私に優しいカメラ

Reported by 本誌:鈴木誠


オリンパス・ペンライトE-PL1

 ゴールデンウィークを間近に控えた先週末、突如として物欲が極まり「オリンパス・ペンライトE-PL1」(ホワイト)のダブルズームキットを購入した。その時はたまたまレンズキットとの価格差が約1万円で、お買い得に感じたのが選択の理由だ。

 これまではE-P2、E-P1のルックスが好みで「いつか安くなってきたら買おう」と考えていたものの、ふと量販店で触っているうちにE-PL1を気に入ってしまったのである。


軽さは正義と信じる

 E-PL1を気に入ったポイントはいくつかあるが、一番は軽さである。E-PL1は“L”(Lite)の名が示す通り軽量で、本体のみの重量はE-P2、E-P1の335gに対し296gと、10%強の差がある。

 軽さにこだわる理由は、取材用のカメラ機材をよりコンパクトで軽量なものにしたいと常々思っていたからだ。ミドルクラスのデジタル一眼レフカメラとノートPCを一緒に持ち歩くことは、やせすぎ体型の私には辛い。体型に応じて“適正機材重量”も異なるはずだと勝手に信じ込んでいる。

 そんな理由から、5月下旬発売予定の高倍率ズームレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6」(重量290g)も楽しみな製品である。が、とりあえずは手頃なダブルズームキットからE-PL1の扱いに慣れていこうと考えた。

マウントアダプター経由のダブルズームキット

ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6を一般的なサイズの名刺と大きさを比較

 E-PL1のダブルズームキットは、フォーサーズ用の「ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6」とフォーサーズアダプターの「MMF-2」を同梱したもの。純正レンズキットがマウントアダプターの使用を前提としていることに最初は驚いたものの、いざ試してみるとAFスピードも含めて特に不自由なく使用できる印象だ。レンズ自体も軽量で、アダプターのMMF-2も本体に樹脂を採用し、従来のMMF-1(金属製)の半分ほどの重量になっている。

 ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6は、はじめからアダプターのMMF-2を装着した状態で箱に入っている。純正レンズキットである先入観から、アダプターの存在に気づかない人もいるのではないだろうか。ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6のリアキャップとMMF-2のフロントキャップ(フォーサーズ用ボディキャップ)が付属していないのは少し気になったが、それが手頃な価格に反映されているのであれば歓迎である。

 ちなみに、レンズキットに付属する標準ズームレンズの「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 L」を装着したボディにダブルズームキットのZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6とMMF-2を加えても、総重量は800gを切る。ミドルクラスのデジタル一眼レフカメラのボディと同じぐらいの重量で「ボディ+レンズ2本」だと考えると、なんとなく楽しい。


ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6とMMF-2。この状態で箱に入っているこれで800g弱。手に持つと小ささを実感する

 余談になるが、マイクロフォーサーズ用のレンズリアキャップとボディキャップは、ユーエヌが互換製品を販売しているものの、純正品の店頭取り扱いはこれまでお目にかかったことがない。そこで調べてみたところ、Webの「オリンパスオンラインショップ」でいずれも単品購入できることがわかった。紛失が心配な向きはあらかじめ備えておくとよいかもしれない。


ドレスアップの誘惑

ハクバの「MCレンズガード」(シルバー)を装着したところ

 せっかくのマイクロフォーサーズカメラなので、趣味性豊かなルックスも楽しみたいところだ。レンズキャップの付け外しが撮影の軽快さをスポイルすると感じた私は、まずプロテクトフィルターを装着することにした。購入したのはハクバの「MCレンズガード」(40.5mm)。ブラックとシルバーの鏡枠を用意し、オリンパス・ペン専用を謳う製品だ。価格は2,100円。

 本来であればフィルターは薄枠タイプが好まれるところだが、あえて薄枠タイプではない同製品を選択。Webの画像検索で様々なフィルターの装着画像を参考にし、これが最も好みのルックスだった。

 ストラップはユーエヌの「H&S本革ストラップ」(ブラウン)を取り付けてみた。E-PL1のストラップ取り付け具はE-P1/E-P2のようなアイレットタイプではないため、レンジファインダーカメラ用とするストラップの装着(円環や三角環を介して使用)には非対応。クラカメ風を気取りたかった私には、いささか残念であった。

 しかし、幸い市場には高級コンパクトデジカメなどを意識したデザイン性の高いストラップが多く存在し、かえって選択肢の多さに悩むほど。本誌の「デジカメドレスアップ主義」もお手本にしつつ、お気に入りのコーディネートを模索中である。

ストラップ取り付け部をE-P2(右)と比較(写真のE-PL1はシャンパンゴールド)カメラ.ヒラノのE-PL1専用革ケースと、ユーエヌのH&S本革ストラップ(ブラウン)を装着

いま買った理由

 私のような道具にハマりやすい人間は、かように買い物を弁解する。弁解ついでにもうひとつ紹介すると、オリンパスではE-P2、E-P1、E-PL1のユーザー登録者に対し8GBのSDHCメモリーカード(サンディスクExtreme、Class10)をもれなく進呈するキャンペーンを5月9日まで行なっている。

 私はE-PL1を手にした24日の深夜にユーザー登録を行ない、27日の昼過ぎに発送完了のメールを受け取った。たまたま混み合っていなかったのかもしれないが、発送まで1カ月以上かかる場合もあるとWebサイトに記載があったため、この発送の早さには驚いた。

 まさに今、ゴールデンウィークに間に合うついでにSDHCメモリーカードも貰えるというタイミングである。私もそれに背中を押されたクチであることは言うまでもない。目下、例年よりもアクティブな休暇スケジュールを立てているところだ。





本誌:鈴木誠

2010/4/28 16:34