交換レンズ実写ギャラリー

コシナNOKTON 42.5mm F0.95

E-P5 / 1/5,000秒 / F0.95 / 0EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:オート / 42.5mm

 背景を大きくボカすなら、イメージセンサーの面積が大きいほど有利だ。この点において、イメージセンサーがAPS-Cより小さいマイクロフォーサーズ機は、ボケ量を稼ぎづらいカメラと言わざるを得ない。そうしたマイクロフォーサーズ機で、手っ取り早くボケ量を稼ぐ方法がある。フォクトレンダーの「NOKTON」(ノクトン)シリーズのような大口径レンズを使えばよいのだ。

OLYMPUS PEN E-P5との組み合わせ。発売は8月。価格は12万3,900円。

 マイクロフォーサーズ用のノクトンシリーズは、開放F0.95の大口径レンズラインナップだ。すでに25mmと17.5mmが発売済みで、今回取り上げるノクトン42.5mm F0.95が新たに加わった。35mm判換算85mm相当の中望遠MFレンズである。

 描写面から見ていくと、中望遠かつ大口径ということで、マイクロフォーサーズ機できわめて大きなボケを堪能できる。筆者は「NOKTON 25mm F0.95」を私物として所有しているが、近接開放以外はあまりボケが稼げないというストレスがあった。その点、ノクトン42.5mm F0.95は中遠距離でも気持ちよく背景をボカすことができ、大口径でボケ量を稼ぐという目的を十分に満たしてくれる。

 ボケ味はなめらかでざわつきが少なく、合焦した被写体がキリッと際立つ。大口径F0.95ということで開放近辺はさすがに滲みが目立つが、F2を境にシャープな描き方に豹変する。開放のドリーミーな描写とF2以降の端正な描き方、この使い分けが楽しいレンズだ。加えて、本レンズは最短撮影距離0.23mまで寄ることができる。これは中望遠相当のレンズとしてはかなり寄れる部類だ。最短開放では相当シビアなピント合わせとなるが、このレンズでしか表現できないイメージを作り出してくれる。

 操作面を見ていこう。本レンズは電子接点のないMFレンズで、ボディとの連携は一切ない。絞り優先AEの実絞りで撮るのが基本スタイルとなるだろう。Exifデータに絞り値が反映されないため、画像管理の面で不便という点は否めないところだ。

 コシナはMFレンズを作り慣れているだけあって、リング関係の造形はさすがだ。ピントリング、絞りリングともに、適度なトルク感があって実に心地良い。絞りクリック切換え機構を搭載しており、絞りリングの上にあるリングを押し込みながら回転すると、絞りを無段階で調整できるようになる。ムービー撮影時に絞りのクリック音を拾う心配がなく、また微妙な絞り調整で被写界深度の厳密な制御が可能だ。ムービー方面での利用を視野に入れた点が、トレンドを感じさせる。

  • 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像をダウンロード後、800×600ピクセル前後の縮小画像を表示します。その後、クリックした箇所をピクセル等倍で表示します。
  • 縦位置で撮影した写真のみ、無劣化での回転処理を施しています。
E-P5 / 1/2,500秒 / F0.95 / 0EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:オート / 42.5mm
E-P5 / 1/320秒 / F5.6 / 0EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:オート / 42.5mm
E-P5 / 1/6,400秒 / F0.95 / +0.7EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:オート / 42.5mm
E-P5 / 1/800秒 / F2 / -0.7EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:オート / 42.5mm
E-P5 / 1/1,250秒 / F1.4 / 0EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:オート / 42.5mm
E-P5 / 1/800秒 / F2 / -0.7EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:オート / 42.5mm
E-P5 / 1/4,000秒 / F2 / 0EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:オート / 42.5mm
E-P5 / 1/1,250秒 / F0.95 / -0.7EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:オート / 42.5mm
E-P5 / 1/4,000秒 / F1.4 / 0EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:オート / 42.5mm
E-P5 / 1/1,600秒 / F4 / 0EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:オート / 42.5mm
E-P5 / 1/5,000秒 / F4 / 0EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:オート / 42.5mm
E-P5 / 1/8,000秒 / F1.4 / 0EV / ISO200 / 絞り優先AE / WB:オート / 42.5mm

澤村徹

(さわむらてつ)1968年生まれ。法政大学経済学部卒業。ライター、写真家。デジカメドレスアップ、オールドレンズ撮影など、ひと癖あるカメラホビーを提唱する。2008年より写真家活動を開始し、デジタル赤外線撮影による作品を発表。近著は「オールドレンズ・ライフ Vol.2」(玄光社)、「オールドレンズレジェンド」(翔泳社)他。http://metalmickey.jp