ユーエヌ「プロ仕様メディアケース」(UNX-5886)

収納部をカスタマイズできる高機能ケース

プロ仕様メディアケース(UNX-5886)。価格はオープンプライス。実勢価格は4,980円前後

 大事な撮影結果を保存するのが記録メディア。それだけに、収納するケースにこだわりを持つ人は多いだろう。ただし、大容量メディアが低価格で入手できる昨今、記録メディアの所持枚数が減ったためか、メディアケースへの注目度は減少傾向にあるようだ。カメラバッグのデジタル対応が進み、バッグ内にメディアポケットを設けた製品が増えたことも一因かもしれない。

 そんな中登場したユーエヌの「プロ仕様メディアケース」(UNX-5886)は、実勢価格は4,980円と、記録メディアケースにしては高価。しかしそれだけに、ほかの製品には見られない高機能を売りとしている。

 特徴はまず、メディア収納部を取り外し可能なカードホルダータイプとしたこと。購入時にはCF用ホルダー2枚とSDHC/SDメモリーカード用ホルダー1枚が付いており、それぞれ1枚1,050円で別売もしている。SDHCメモリーカードしか使わない人ならSDメモリーカード用ホルダーをだけをセットしておくなど、自分好みの収納パターンを模索できる。

 ちなみにCF用には2枚、SDメモリーカード用には6枚の記録メディアを収納可能。メディアケースには3枚程度のカードホルダーを取付けられるので、かなりの容量を持ち歩けることになる。


ケースを開いたところ3枚のカードホルダーが付属する
CF用カードホルダーSDHC/SDメモリーカード用ホルダー

 カードホルダーのメディアポケットは、開口部にゴムバンドを採用したタイプ。ポケット内部が見える粗いメッシュ地だ。ゴムバンドが少々きつく感じたものの、記録メディアの素早い取り出しと、こぼれ落ちにくさを両立している印象。また、カメラバッグのメディアポケットでよく見られる、使用・未使用を区別するためのタブも利用価値が高い。

 カードホルダー部の反対側には、USBカードリーダー、あるいは予備バッテリーの収納を想定した大きめの収納部を装備。使ってみると確かに便利で、例えばパソコンへの取込みを外出先で良く行なう人なら、記録メディアとUSBカードリーダーをまとめて持ち出せるメリット(=USBカードリーダーを忘れない)を分かってもらえると思う。旅行のたびにUSBカードリーダーを購入している筆者にとって、ことのほか魅力を覚えた部分だ。

中型のUSBカードリーダーを収納できる

 表地には、帯電防止や撥水性に優れた素材を採用。完全な防水を保証するわけではないが、雨天での撮影もあるていど安心できるのはありがたい。

 難点は少々大きく、かさばることだろうか。記録メディアを1〜2枚しか使わない人にとって、大げさな見た目とカメラバッグへの収納性の悪さはいただけない。しかし大容量メディアが一般的な時代とはいえ、中・小容量メディアをこまめに代えて撮る、安全重視スタイルの人もまだ多いと思う。また昨今は、膨大な記憶容量を必要とするHD動画記録に目覚めたアマチュア層も考えられる。記録メディアとそのケースにこだわる人に、ぜひ注目して欲しい製品だ。

背面にはベルト通しを装備ウェストベルトに装着した状態


(本誌:折本幸治)

2009/7/30 00:00