【 2016/05/26 】
【 2016/05/25 】
【 2016/05/24 】
【 2016/05/23 】
【 2016/05/20 】

アイファイジャパン「Eye-Fi View」

〜容量・転送量無制限のパーソナルクラウドサービス

 アイファイジャパンが10月より開始した写真保管サービス「Eye-Fi View」は、容量無制限で写真を保存できるパーソナルクラウドサービスだ。無線LAN内蔵SDHCメモリーカード「Eye-Fi X2」のユーザーであれば誰でも利用できる。

Eye-Fi View送信用ページ Eye-Fi X2 Pro

 Eye-Fiでは従来より、ローカルから無線LAN経由で転送された写真を一時的に保持し、「Flickr」や「Picasaウェブアルバム」といった写真共有サイトや、「Facebook」や「mixi」などのSNSに投稿する中間的な機能を提供していた。Eye-Fi Viewは、Eye-Fiが自前で展開する初の写真保管サービスとなる。

 Eye-Fi Viewの特徴は、容量・転送量ともに無制限で、アップロードした写真がオリジナルサイズで扱える点だ。写真をアップロードすると、写真共有ページとURLが自動的に生成され、Eye-Fiのアカウントを持っていないユーザーでも画像のダウンロードができる状態になる。共有ページではオリジナルサイズの写真を一括ダウンロードすることも可能。また、メール、Twitter、FacebookなどでURLを通知する機能も有する。画像のメール送信やダウンロードはWebブラウザ上から実行可能。

 無料での写真の保管期限は7日間。月額480円もしくは年額4,800円を支払うことで、保管期間の制限を解除できる「Eye-Fi Premium」も用意する。今回は「Eye-Fi X2 Pro」を用いて、Eye-Fi Viewの使い勝手を試してみた。

 ここでEye-Fiの動作について簡単におさらいすると、Eye-Fiでは撮影画像を無線LAN経由でパソコンに保存するほか、各種オンラインサービスへのアップロードが可能。自社サービスの開始に伴い、さらにEye-Fi Viewへのアップロードも同時に行なえるようになった。

 Eye-Fi X2カードの設定は、パソコン用の設定ツール「Eye-Fi Center」で行なう。従来はWebブラウザ用設定ツール「Eye-Fi Manager」も利用できたが、Eye-Fi Viewのサービス開始に伴って、Eye-Fi Centerに一本化された。公衆無線LAN、オンラインサービスのアカウント設定、動画転送、通知設定、ジオタグ、エンドレスモード、画像保存フォルダといった主な機能は、すべてEye-Fi Centerで設定できる。

Eye-Fi Center Eye-Fiのネットワーク設定は、PCのメモリーカードリーダーに差し込んだ状態で行なう
Eye-Fi Viewへの自動転送設定画面。画像保管期間の制限を解除する「Eye-Fi Premium」のコード入力もここから行なう ページごとの表示枚数など各種設定画面
画像ファイルは日付単位で管理している 撮影地情報を参照したところ

 Eye-Fi Viewの使い勝手は、結論からいえばかなり快適。メニューはサムネイルの選択、メール送信、ダウンロードのみで、操作に迷うことはほぼないだろう。今回使用したWebブラウザは、Windows版FirefoxとiPadのSafari。

 Eye-Fi X2カードで接続可能な無線LAN環境下で撮影すると、撮影したそばから転送が始まり、自動的にパソコンおよびEye-Fi View上に写真が保存される。

 保存された写真のサムネイル画像の右下部分にはチェックボックスを設けており、ここから送信する写真を選択できる。選択した画像は、画面右上の「送信」からメールもしくは各種オンラインサービスに転送可能。容量・転送量ともに制限なく利用できるので、ホームパーティなどで大量に撮影した写真を、複数の関係者に配りたい場合などに重宝するだろう。この際、写真保管期限は「アップロードから7日間」であり、「通知してから7日間」ではないことに注意したい。

Eye-Fi Viewのログイン画面。画像はiPadでアクセスしたところ Eye-Fi Viewで送信する写真を選択しているところ。ハードウェア設定以外の操作は右上部分に集約されている
送信する写真が決まったら名前をつけて送信する 一意のURLが生成される
ダウンロードページにアクセスしたところ。選択画像もしくは全画像の一括ダウンロードのみ行なえる iPadでダウンロードページにアクセスしたところ

 ただ、転送速度が特別速いわけではないので、100枚単位で大量に撮った場合は、Eye-Fi Viewへのアップロードが完了するまである程度時間がかかることを覚悟した方がいい。つい忘れがちだが、Eye-Fiはカメラの電源を利用してファイル転送を行なっているので、カメラの自動電源OFF機能などを有効にしていると、転送がストップしてしまうのは気をつけたいポイントだ。なお、Eye-Fiとの連動機能を有するカメラであれば、転送中に電源を切らないよう設定することができる。

 今回は試せなかったが、公衆無線LAN機能を使用した場合は、外出中でも接続可能なアクセスポイントが見つかり次第、転送を開始するので、さらに快適に活用できるだろう。

 また、Eye-Fi CenterとEye-Fi Viewは連動しており、Eye-Fi Centerで削除した写真は、Eye-Fi View上からも削除される。写真を配るにあたり、失敗写真を除外する際に便利だ。

アップロード中の画像はPCの画面端に進捗状態とともにサムネイル表示する 公衆無線LAN機能のアカウント設定画面

 Web上で利用できる既存の写真保管・共有サービスでは保存容量無制限を謳うものもあるが、転送量が決まっていたり、アップロードした画像がオリジナルの解像度で表示できないなどの制限がある場合も多い。

 例えばPicasaウェブアルバムの場合、保存期間は無期限だが、1GBの容量制限が付く。1GB以上アップロードしたい場合は、容量に応じた金額を年額で支払う仕組み。2010年12月14日現在では、20GB(年額5ドル)から16TB(年額4,096ドル)まで選択できる。

 Flickrの場合は、無料ユーザーのアップロード可能枚数は200枚で、画像はアップロード後に縮小され、オリジナルサイズにはならない。有料ユーザー(年額24.95ドル)であれば、アップロード可能枚数の制限は解除され、オリジナル解像度の写真をアップロードできるといった具合。

 Eye-Fi Viewの優位点は、Eye-Fi X2カードを一度購入してしまえば、一定の期間ではあるが以後は容量・転送量無制限の無線LANによる転送サービスを無料で利用できる点だ。Eye-Fiに対して、個人的に“無線LAN内蔵SDHCメモリーカード”というハードウェアとしてのイメージを強く持っていたが、今回Eye-Fi Viewを試用して、一気にオンラインサービスとしての性格を強めた印象を受けた。

 Eye-Fi Viewの利用にあたっては、最低でも6,980円(Eye-Fi Connect X2の場合)の初期投資が必要となる。具体的な使い方としては、イベントなどで撮った写真を参加者や関係者に配ったり、カメラマンが現場で撮影した写真を事務所のアシスタントが受信し、クライアントに送信するなどといった活用方法が考えられる。これまでは同じことをするにも、Eye-Fiとは別のサービスのアカウントを取得する必要があったが、Eye-Fi Viewの登場により、必ずしもそうする必要はなくなった。

 今回は既存の写真共有サイトを引き合いに出したが、写真共有サイトは独自の課金体系を採用している場合が多く、一様に比べることは難しい。写真保管・共有サービスを選ぶにあたっては、使い道と重視するポイント、そしてサービスの価格を勘案して見極めたいところだ。

【2010年12月15日】Flickrの有料ユーザーが支払う価格が「月額24.95ドル」となっていた点を「年額24.95ドル」に訂正しました。



(本誌:関根慎一)

2010/12/14 09:53