ユーエヌ「H & Sストラップ」

カジュアル派にぴったりの絶妙な長さ

H & Sストラップ(ローズ)をLUMIX DMC-GH1に装着した状態

 カメラ用のストラップといえば、首にかけるネックストラップが代表格だろう。最近では肩から斜めにかけることを想定した、長めの製品も人気だという。ホールディングを助けるグリップストラップや、コンパクトデジカメ用のハンドストラップも忘れてはいけない存在だ。

 今回紹介する「H & Sストラップ」は、それらのどのストラップとも違うコンセプトの製品。ネックストラップより大幅に短い600mmという全長が特徴で、同じくユーエヌの「プロストラップチロリアンレッド」の約47%、斜めがけが基本となる「チロリアン30フラワーLONG」に対して約40%程度の長さしかない。

 ユーエヌでは想定ユーザーを「ストラップを首からかけてカメラを持ち歩くのは抵抗があり、いつもカバンの中に入れて持ち歩いている人」としている。なるほど、行楽地などでずっとカバンに収納しておき、たまに取り出して撮影する程度なら、常に首や肩にかけておく必要はない。むしろ長いストラップはカバンの中でほかのものにからみつき、取り出す際に邪魔なことがある。かといってストラップをつけていないと撮影時に不安……といった、ユーザーの気持ちをうまく形にした製品といえよう。

 カラーバリエーションは、ローズ(UNX-5870)、ターコイズ(UNX-5871)、ベリードート(UNX-5872)の3色。色鮮やかで、同社がストラップ製品で得意な和柄にも通じる粋なデザインだ。ちなみに、製品名のH & Sは、「ハンド&ストラップ」の意味。

パッケージ左からターコイズ、ベリードート

 使ってみたところ、まずはバッグからの取り出しやすさに感心。また、手首に巻いておくのに都合の良い長さでもある。少しタイトだが、移動中に肩にかけ、脇の下でホールドするのも意外に疲れない。また、一般的なカメラ用ストラップと同様、ストラップ先端のナイロンテープ部で長さを調整できるのも心強い。なお、H & Sストラップは左右のナイロンテープが1本つながった構造を採用しており、ストラップ全体の伸び縮みを軽減しているという。

 もちろんこのスタイルだと、カメラを首からさげるメリットを捨てることになる。具体的にはバッグから取り出すため、とっさのシャッターチャンスに不利な点と、カメラをどこかに置かない限り、レンズ交換に両手両指をフルで使えない点などが挙げられる。自分の撮影スタイルに向かない人も出てくるだろう。

これまでにない長さが特徴だそのまま撮影はできないが、肩にかけることも可能
腕に巻くスタイルが使いやすい

 ただし前出のように、首から下げることに抵抗がある人や、バッグからたまに取り出して使う程度の撮影なら、H & Sストラップの方が利便性が高いはず。短いだけに価格も2,000円弱と高くはないので、興味のある方は試してはいかがだろうか。

 なお、パッケージには「首に掛けるのは危険ですのでおやめください」の1文がある。短いだけに、首から抜けなくなる可能性や、カメラが何かに引っかかった場合の衝撃を考えてのことだろう。ネックストラップとの両立は無理なのは留意してほしい。

(本誌:折本幸治)

2009/6/29 00:00