デジカメドレスアップ主義:ダークグレーでまとめる中間色ドレスアップ

オリンパス・ペンライトE-PL1 + M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8
Reported by澤村徹

  • ボディ:オリンパス・ペンライトE-PL1(シャンパンゴールド)
  • レンズ:M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8
  • ファインダー:ツァイス・イコン432/5
  • レンズフード:ライツXOONS
  • ステップアップリング:八仙堂37-40.5mm
  • ストラップ:ROBERUオイルレザーカメラストラップ(アンティークグレー)
  • 革貼りキット:Aki-Asahi E-PL1用カラー貼り革キット(#8308 BLACK)

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 ペンライトE-PL1は、コロンとした四角いカメラだ。昭和期のフィルムコンパクトに似た愛嬌がある。今回は角型フードと角型ファインダーを合わせ、この四角っぽさを活かしたドレスアップを考えてみたい。そしてもうひとつ、このボディ固有のお題目がある。シャンパンゴールドというボディカラーをどう料理するか。シャンパンゴールドであることを意識して、アクセサリー類を選んでみよう。

 まず、レンズは「M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8」を選んでみた。レンズ鏡胴とボディのカラーが近く、サイズ感も好相性なレンズだ。E-PL1に付けると35mm判換算34mm相当となるため、ツァイスイコンの35mmファインダーを装着。フードはライツXOONSを選んだ。このフードは「ズマリット50mm F1.5」という標準レンズ用のフードだが、M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8に付けてケラレなしで使用できる。取り付けはカブセ式で、ここでは37-40.5mmステップアップリングの上からかぶせている。

 このフードとファインダーは、クラシックカメラの定番ともいえるカメラアクセサリーだ。ともに硬派な造形だが、E-PL1につけるとほどよく親しみやすさが生まれてくる。実はこれらのアイテム、ブラック塗装ではなく、縮緬塗装が施してあるのだ。縮緬塗装は、ブラックというよりもダークグレーに近い。そのためシャンパンゴールドのE-PL1とカラーバランスがよいのだ。もしE-PL1が純然たるシルバーボディなら、光沢ブラックのアイテムがスタイリッシュに収まるだろう。しかし、シャンパンゴールドに光沢ブラックを合わせると、コントラストがつきすぎて光沢ブラックが目立ってしまう。そこで今回は、縮緬塗装のアイテムでダークグレーに統一してみた。

E-PL1シャンパンゴールドのグリップは、一見すると黒だが、厳密にはダークグレーだシボ付きの革貼りキットを貼り、ダークグレーとシャンパンゴールドのツートンに仕上げる
ファインダーの前部はシルバーだ。これはE-PL1の天面のシルバーと対になるこの革貼りキットは、背面操作部のパーツも用意されている

 このドレスアップは、ストラップが影の立役者になっている。ROBERU製ストラップはアンティークグレーというカラー名で、わずかに青みを帯びた深みのあるグレーだ。これが縮緬塗装のダークグレーとよく似合う。オイルレザーを使用し、新品状態でやわらかい点も特徴だ。革貼りキットは「#8308」というビニックスレザー製だ。端的にいえば黒だが、シボがついているため、光の加減でグレーっぽくも見える。グリップとのカラーバランスもわるくない。

前部がシルバー、後部が縮緬塗装になっている。中古カメラ店で2〜3万円程度で購入可能XOONSは37〜40.5mmステップアップリングの上からかぶせている。レンジファインダー機用のフードなので、ファインダーのケラレ防止スリットが設けてある
肩パッドの裏面は撥水性のあるスポーシェルオイルレザーを使用。色落ちしづらく、夏場でも安心感がある。4色展開で、各色6,510円台紙から剥がしてボディに貼り付ける。背面パーツ付きのブラックは1,500円。前面のみのカラバリキットは1,400円

 ライツ「XOONS」というフードは、ライカ用フードのなかでも値が張る方だ。年季の入った並品クラスでも1万円後半から2万円ほど。良品ともなれば3万円近い値段になる。そこでセカンドプランとして、コシナ「LH-3」を用いたドレスアップも紹介しておこう。LH-3は「ノクトン35mm F1.2 アスフェリカル」用のフードで、純正オプションだから単体購入が可能。実売1万円程度なのでXOONSよりは手を出しやすいはずだ。縮緬塗装を施した大振りの三穴フードで、E-PL1とのサイズ感は上々だ。

XOONSをLH-3にリプレイスしてみた。大柄な三穴フードなので、かなりインパクトがある
  • レンズフード:コシナLH-3
  • ステップアップリング:マルミ37-52mm
マルミ製の37-52mmステップアップリングの上からかぶせている。サイドのネジで固定するステップアップリングの余白に何か貼りたい気もするが、内面反射の原因になりそうなので我慢
LH-3は35mmレンズ用フードなので、パンケーキレンズに付けてもケラレは発生しないファインダーとフードが縮緬塗装でそろっているため、異なる造形のわりに収まりがよい


(さわむらてつ)1968年生まれ。法政大学経済学部卒業。ライター、写真家。デジカメドレスアップ、オールドレンズ撮影など、こだわり派向けのカメラホビーを提唱する。2008年より写真家活動を開始し、デジタル赤外線撮影による作品を発表。玄光社「オールドレンズ・ライフ」シリーズをはじめ、オールドレンズ関連書籍を多数執筆。http://metalmickey.jp

2010/4/14 00:00