デジカメドレスアップ主義

マイクロフォーサーズで画角を稼ぐ

OLYMPUS PEN E-P5 + AF-S DX Nikkor 35mm f/1.8 G

  • ボディ:OLYMPUS PEN E-P5(ホワイト)
  • レンズ:ニコン AF-S DX ニッコール 35mm f/1.8G
  • マウントアダプター:メタボーンズ マイクロフォーサーズ用スピードブースター ニコンGアダプタ
  • ケース:レザーファクトリーロベル OLYMPUS PEN E-P5ホルダー(キャメル)
  • ストラップ:レザーファクトリーロベル ROBERU帆布カメラストラップ(オリーブ)
  • レンズキャップケース:レザーファクトリーロベル レンズキャップケース (キャメル)

 マイクロフォーサーズはレンズの焦点距離が2倍になる。マウントアダプター経由でレンズを装着した際、おしなべて望遠寄りになってしまうのは、やはりウィークポイントと言わざるを得ないだろう。幸いなことに、この弱点を簡単に克服できるアイテムが登場した。マイクロフォーサーズ用のスピードブースターである。

 メタボーンズのスピードブースターは、マウントアダプター内部にレデューサーレンズを組み込み、マスターレンズの焦点距離を0.71倍相当にする製品だ。APS-C機向けが先んじて発売になり、APS-C機でフルサイズ相当の撮影が可能になると話題になった。今回はそのマイクロフォーサーズ版というわけだ。マイクロフォーサーズはレンズの焦点距離が2倍になるが、マイクロフォーサーズ用スピードブースターを使うと、2倍×0.71倍で1.4倍ですむ。APS-C機よりも焦点距離倍率が小さく、これならレンズ本来の画角を感じながら撮影が楽しめるだろう。

 レンズ側のマウントはニコンFマウントを採用している。絞りリングを搭載し、ニコンGレンズの絞り制御も可能だ。絞りリングには14段階の目盛りがあり、実写してみたところ、1刻みで1段相当の絞り込みが可能だった。昨今、付加機能付きマウントアダプターが増えているものの、レデューサーレンズとニコンGの絞り制御、ふたつの付加機能を搭載しているのは何とも贅沢な仕様だ。

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メタボーンズのマイクロフォーサーズ用ニコンGスピードブースターは、デジタルホビーにて5万3,500円。ソニーEマウントと富士フイルムXマウント用もラインナップする
マウントアダプター内部に縮小光学系を組み込み、マイクロフォーサーズで焦点距離1.4倍相当の画角となる
絞りリングを搭載し、14段階で絞り制御できる。Fが開放で、ひと目盛りで約1段相当の絞り込みが可能だ

 ドレスアップはレザーファクトリーロベルの製品で固めてみた。E-P5ホルダーは、同ブランドオリジナルの染料染め牛オイルレザーを用いている。ハンドカットによる自然なカーブが特徴だ。ロベルは歴代オリンパスPEN用のケースを製品化しており、このE-P5ケースも手堅いつくりである。

 ストラップもロベルの新作を選んでみた。張りのある国産9号帆布を使ったワイドストラップで、従来製品より1cm幅を狭くしている。従来品が5cm幅だったのに対し、新型は4cm幅だ。従来製品は一眼レフと好相性なサイズ感だったが、新作の帆布ストラップはミラーレス機にバランスよく装着できるだろう。

 カメラの手前に添えているのは、同じくロベルのレンズキャップケースだ。立体形状加工を採用し、レンズキャップを出し入れしやすいスタイルになっている。最大55mm径までのレンズキャップが収納でき、ホックボタンでストラップに装着可能だ。カラーはキャメル、ブラウン、グリーン、レッド、ブラックの5色で、カメラケースやストラップの色に合わせて選択できる。

レザーファクトリーロベルのE-P5ホルダーは、ストラップの吊り環に引っかけて装着する
写真のキャメルのほか、ブラウン、レッド、ブラックというカラーバリエーションを用意する
側面のフックボタンを外すと、カメラの底面にイージーアクセスが可能だ
背面は大きく開き、E-P5の液晶チルトを妨げない設計になっている
E-P5ホルダーは9,975円。同素材のストラップとのセットは1万4,700円だ
ROBERU帆布カメラストラップは7,875円。全6色のカラーバリエーションを用意する
ブランドロゴを刻印したレザーパッチと、存在感のあるDリングがデザイン上のポイントだ
牛革オイルレザーを用いたレンズキャップケースは5色展開。価格は5,670円だ
裏面にホックボタンがあり、ストラップに取り付けて使用する

 今回はマイクロフォーサーズ用のスピードブースターとAF-S DX ニッコール 35mm f/1.8 Gを組み合わせてみた。AF-S DX ニッコール 35mm f/1.8 Gは一般にニコンGレンズと呼ばれるタイプのレンズで、絞りリングがない。ニコンGスピードブースターはアダプター側に絞りリングを搭載しており、ニコンGレンズを実絞りで使用可能だ。シャッタースピードの変化から推察すると、スピードブースターのひと目盛りで、ほぼ1段分の絞り効果があった。また、この状態で35mm判換算49mm相当(35ミリ×1.4倍)となり、マイクロフォーサーズ機でAPS-C機相当の画角になるのが特徴だ。

 画質については、色収差が若干見受けられるものの、補正レンズ入りの撮影であることを思えば上々の絵づくりだ。シャープネスとコントラストは、マスターレンズとさほど遜色ないコンディションである。画質傾向は既存のスピードブースターを踏襲しており、詳細は「“APS-C機でフルサイズ撮影”のマウントアダプターを試す」を参考にしてほしい。

  • ・作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像をダウンロード後、800×600ピクセル前後の縮小画像を表示します。その後、クリックした箇所をピクセル等倍で表示します。
  • ・縦位置で撮影した写真のみ、無劣化での回転処理を施しています。

E-P5 / AF-S DX Nikkor 35mm f/1.8 G / Speed Booster NF-M43 / 4,608×3,456 / 1/500秒 / 絞り目盛り:1.5 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 35mm
E-P5 / AF-S DX Nikkor 35mm f/1.8 G / Speed Booster NF-M43 / 4,608×3,456 / 1/400秒 / 絞り目盛り:2.5 / +0.7EV / ISO200 / WB:オート / 35mm
E-P5 / AF-S DX Nikkor 35mm f/1.8 G / Speed Booster NF-M43 / 4,608×3,456 / 1/2,000秒 / 絞り目盛り:1.5 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 35mm
E-P5 / AF-S DX Nikkor 35mm f/1.8 G / Speed Booster NF-M43 / 4,608×3,456 / 1/800秒 / 絞り目盛り:1.5 / -0.7EV / ISO200 / WB:オート / 35mm
E-P5 / AF-S DX Nikkor 35mm f/1.8 G / Speed Booster NF-M43 / 4,608×3,456 / 1/640秒 / 絞り目盛り:3 / +0.7EV / ISO200 / WB:オート / 35mm
E-P5 / AF-S DX Nikkor 35mm f/1.8 G / Speed Booster NF-M43 / 4,608×3,456 / 1/1,250秒 / 絞り目盛り:F / 0EV / ISO200 / WB:オート / 35mm

 PEN E-Pシリーズは、代を重ねるごとに微妙にデザインが変化している。しかしながら、フィルム時代のPEN Fのデザインを踏襲するというスタンスに変わりはなく、サードパーティからも比較的すみやかに専用レザーケースが登場している。ただし、E-P5からチルト式モニターを搭載したので、ケース装着時に液晶モニターがチルト可能か否かは確認した方がよいだろう。

 マイクロフォーサーズはオールドレンズブームの火付け役となったミラーレス機だが、その一方で焦点距離倍率2倍がボトルネックになっていた。今回マイクロフォーサーズ用スピードブースターが登場し、オールドレンズのベースボディとして魅力が増した。現時点ではニコンFマウント用のみだが、今後のラインナップの充実に期待したい。

澤村徹

(さわむらてつ)1968年生まれ。法政大学経済学部卒業。ライター、写真家。デジカメドレスアップ、オールドレンズ撮影など、こだわり派向けのカメラホビーを提唱する。2008年より写真家活動を開始し、デジタル赤外線撮影による作品を発表。玄光社「オールドレンズ・ライフ」シリーズをはじめ、オールドレンズ関連書籍を多数執筆。http://metalmickey.jp