デジカメドレスアップ主義
ライカMをブランニューで着飾る
Leica M Typ 240 + Ultra Wide-Heliar 12mm F5.6 Aspherical
Reported by澤村徹(2013/9/17 12:00)
- ボディ:ライカMタイプ240
- レンズ:フォクトレンダー ウルトラワイドヘリアー 12mm F5.6 アスフェリカル
- レンズフード:フォクトレンダー ウルトラワイドヘリアー 12mm F5.6 純正フード
- マウントアダプター:レイクオール 新型L-Mリング半欠きタイプ(24・35・135mm)
- ケース:アルテ・ディ・マーノ ハーフケース Mタイプ240 ミネルバグリージオ(デジタルホビー)
- ストラップ:ユリシーズ リストストラップ アルチェーレ(ブラック)
- シューカバー:ジェイツジムラ Mr.M for Leica M240 ホットシューカバー(ダイヤモンドパイソンスネーク)
- ソフトレリーズボタン:ジェイツジムラ Mr.M for Leica M240 ソフトレリーズボタン(ダイヤモンドパイソンスネーク)
ライカの本領はスナップシューターだ。ライブビューを搭載したライカMタイプ240は、視野率100%のフルサイズモデルという側面を持ち、スピーディーかつ正確なフレーミングが持ち味といえる。今回は最新ドレスアップアイテムを中心に、片手で軽快にスナップできるセットアップを考えてみた。
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まずレザーケースのアルテ・ディ・マーノは、日本初上陸となるハンドメイド系のカメラアクセサリーブランドだ。タイトフィットでカメラにしっくりとなじみ、ハンドカットによる自然なライン、ていねいなハンドステッチが質の高さをうかがわせる。マイアミのライカストアでも取り扱いがあり、ワールドワイドで人気急騰中のブランドである。ライカ用レザーカメラケースといえばイタリアのライカタイムが長らく定番だったが、アルテ・ディ・マーノはポスト・ライカタイムとの呼び声も高い。デジタルホビーで取り扱いがはじまり、ようやく日本国内でも入手できるようになった。
アルテ・ディ・マーノはオーダーメイド方式で、レザーの種類やカラーを選択できる。ミネルバボックス、ラリーといった高級イタリアンレザーに加え、リアルクロコダイルのような希少なレザーも選択可能だ。また、デジタルホビーではリアルリザードの貼り革キットも取り扱う予定だという。高級カメラに相応しい質の高いレザーアイテムだ。
ストラップはユリシーズのアルチェーレを組み合わせてみた。スチームパンクを彷彿とさせるデザインが圧巻で、ひと目見て既存のハンドストラップとは一線を画しているのがわかる。表面はイタリアンレザーのプエブロ、裏面は肌ざわりのよいセームスキンを用い、手首をしっかりと包み込む。カメラと手が一体化しようなホールド感が特徴だ。
ユリシーズの開発者によると、アルチェーレは既存のハンドストラップの不満点を解消すべく、誕生した製品だという。一般的なループ型のハンドストラップは、長さ調整ができず、直径が大きくて手首から脱落する不安を拭えない。ユリシーズはカメラと手の一体感、調節の自由度、スピーディーな着脱、装着時の快適さなどを追求し、三つ叉形状の独自スタイルにたどりつく。ループ型ハンドストラップは落下防止の保険程度の意味合いだが、アルチェーレはスナップシューターにとって理想的なホールド感を提供してくれるだろう。
一方、本製品はユリシーズ初の試みが盛り込まれている。それは金属パーツの採用だ。ユリシーズは創業以来、「カメラを傷つける可能性のある金属パーツは使わない」というポリシーを貫いてきた。しかしながら、理想的なハンドストラップを追求するなかで、ギボシ、カシメ、カク管など、どうしても欠かすことのできない金属パーツが出てきたという。機能性とデザインを両立させるべく、ユリシーズ初の金属パーツ採用ストラップが誕生したそうだ。
シューカバーとソフトレリーズボタンはジェイツジムラのミスター.Mを選んでみた。純銀(シルバー925)にリアルパイソンを貼り付けたカメラジュエリーだ。レザーは全15色で、特にリザードのカラーバリエーションが豊富だ。もちろんパイソン、リザードともに型押しではなく、本物の爬虫類皮革である。
シューカバーは背面側に大きく下がり、EVF用のデジタル端子を覆うスタイルになっている。これは本製品のデザイン面での大きな特徴だ。ソフトレリーズボタンは装着時の高さに気を配り、ギリギリまで高さを抑えている。むろん、押し込んだ際に干渉するようなことはない。削り出し製品ではごく当然のことだが、ジェイツジムラのシルバージュエリーはキャスト(鋳造)で製作するため、ねじ山をひとつずつヤスリでそろえていく。シューカバーも同様で、機種ごとに微妙に異なるホットシューのサイズに合わせ、地道な作業で微調整を施している。いうなれば、クラフトマンシップの塊のようなカメラアクセサリーだ。
レンズはフォクトレンダーのウルトラワイドヘリアー 12mm F5.6 アスフェリカルを選んでみた。現行製品のひとつ前の型で、ライカL互換マウントを採用し、距離計非連動タイプとなる。もともと被写界深度が極端に深く、距離計非連動でもさほど不便はない。とはいえ、近接ではやはりしっかりとピント合わせしたいところだろう。ライカMタイプ240ならライブビューで厳密なピント合わせが可能で、なおかつ超広角12mmの世界を視野率100%でフレーミングできる。また、ウルトラワイドヘリアー 12mm F5.6 アスフェリカルはショートフランジの超広角レンズだが、周辺部の色かぶりが軽微という点も見逃せない。
マウントアダプターはレイクオールの新型LMリングを用いた。これは切り欠きを従来製品の半分の長さにし、ライカMタイプ240の6ビットコードセンサーを覆う形状になっている。実は6ビットコードセンサーが露出しているとライブビューが起動しないため、形状を見直して半欠きタイプになった。ライカMタイプ240でライカスクリューマウントレンズを使う際は、留意しておきたいポイントだ。
- ・作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像をダウンロード後、800×600ピクセル前後の縮小画像を表示します。その後、クリックした箇所をピクセル等倍で表示します。
- ・縦位置で撮影した写真のみ、無劣化での回転処理を施しています。
【9月17日17時55分】ユリシーズ「アルチェーレ」の価格が執筆時点から掲載までの間に改定されていたため、該当部分を修正しました。