デジカメドレスアップ主義:三脚座付きアダプターのニューフェイス

ソニーNEX-7 + Planar T* 85mm F1.4
Reported by澤村徹

  • ボディ:ソニーNEX-7
  • レンズ:カールツァイスPlanar T* 85mm F1.4
  • マウントアダプター:三晃精機 SONY Eマウント用ヤシカコンタックス・マウントアダプター(三脚座付き)
  • ストラップ:ちろりん 太めのカメラストラップ
※この記事を読んで行なった行為によって生じた損害はデジカメWatch編集部、澤村徹および、メーカー、購入店もその責を負いません。また、デジカメWatch編集部および澤村徹は、この記事についての個別のご質問・お問い合わせにお答えすることはできません。

 昨今、三脚座付きのマウントアダプターが増えている。ノンレフレックス機は着々とコンパクト化しているが、マウントアダプター経由で一眼レフ用レンズを付けると、強烈なフロントヘビーになってしまう。こうしたバランスの悪さを補うため、マウントアダプターに三脚座を付けるメーカーが増えてきた。今回取り上げる三晃精機の製品も、そうした流れに則ったものだ。

 三晃精機の製品は、既存のマウントアダプターを着脱式三脚座に対応させたものだ。マウントアダプターの三脚座は、ネジで固定しているものが多い。このネジを緩めれば三脚座を取り外せるが、当然ながらネジ穴から光が入ってしまう。要は遮光性に問題アリというわけだ。この点を改善したのが三晃精機の着脱式三脚座である。

 この製品はマウントアダプター自体に三脚用のメスネジがあり、ここにオプションの三脚座を追加装着する。口径の小さいレンズはアダプターの三脚用メスネジを使い、口径の大きなレンズは三脚座を付けるといった使い分けが可能だ。アダプター側の三脚穴は密閉されており、遮光性が問題になることはない。現在はNEX用のヤシコンマウントアダプターのみだが、この方式なら同社のM42マウントのアダプターも対応可能だろう。三晃精機らしい工夫をこらしたマウントアダプターだ。

三脚座を外した状態は、通常のマウントアダプターと変わりない姿だアダプター上部のローレットは、レンズを固定するためのものだ
マウントアダプターに三脚座を付けると、鏡胴の大きなレンズでも三脚に装着できるアダプター底部にも三脚用メスネジがあり、直接三脚に取り付けることが可能だ
三脚穴付きのヤシコンアダプター(ブラック)は1万6,000円。オプションの三脚座は5,000円だアダプター内部を見ると、三脚用メスネジの部分が内側に飛び出している。遮光性は問題ない

 今回は大柄なレンズに合わせ、布・こもの ちろりんのワイドストラップを選んでみた。帆布製のワイドストラップで、大きくカーブを描いているのが特長だ。もっとも幅広な部分は7cmあり、ウエイトのあるレンズでもしっかりと支えてくれる。また、取り付け部のテープも12mm幅と広めの設計だ。カラーバリエーションは、黒、白、モカの3色をラインナップしている。

ちろりんの帆布製ワイドストラップは3,000円。デジタル一眼レフにも適用できるサイズだ肩当ての両端はレザーを縫い合わせている。また、テープをまとめるループもレザー製だ
肩当てはゆるやかなカーブを描き、首からカメラを提げたときに落ち着きがよい

 プラナーT* 85mm F1.4は、以前「ハッセルファインダーを液晶フードに」でオリンパスE-P2と組み合わせて紹介したことがある。E-P2とNEX-7で、描写傾向を見比べてみるとおもしろいだろう。撮影条件が異なるものの、NEX-7は解像度が上がっているだけあって、ディテールの繊細さが際立っている。本レンズはピントの山がつかみづらく、このあたりはNEX-7でも相変わらずだ。ただし、NEX-7はピーキングが使えるので、拡大表示で目をこらすよりはラクができるだろう。

  • 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなしの撮影画像(JPEG)を別ウィンドウで表示します。
NEX-7 / Planar T* 85mm F1.4 / 6,000×4,000 / 1/800秒 / F2.8 / +0.7EV / ISO200 / WB:オート / 85mmNEX-7 / Planar T* 85mm F1.4 / 6,000×4,000 / 1/640秒 / F2.8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 85mm
NEX-7 / Planar T* 85mm F1.4 / 6,000×4,000 / 1/4,000秒 / F2.8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 85mmNEX-7 / Planar T* 85mm F1.4 / 6,000×4,000 / 1/640秒 / F2.8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 85mm
NEX-7 / Planar T* 85mm F1.4 / 6,000×4,000 / 1/2,500秒 / F2.8 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 85mmNEX-7 / Planar T* 85mm F1.4 / 6,000×4,000 / 1/1,250秒 / F2 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 85mm


(さわむらてつ)1968年生まれ。法政大学経済学部卒業。ライター、写真家。デジカメドレスアップ、オールドレンズ撮影など、こだわり派向けのカメラホビーを提唱する。2008年より写真家活動を開始し、デジタル赤外線撮影による作品を発表。玄光社「オールドレンズ・ライフ」シリーズをはじめ、オールドレンズ関連書籍を多数執筆。http://metalmickey.jp

2012/2/29 08:02