フォトアプリガイド

iOS8のカメラ・写真機能をチェック!

ついに露出補正が…外部アプリのフィルターも利用可能に

2014年9月18日、iOSデバイス向けの最新OSとなる「iOS8」の国内配信が開始された。アップル曰く“これまでで最も大きなiOSのリリース”とのことだが、それに恥じない大幅な機能追加・更新がなされている。

とりわけ注目したいのが「カメラ・写真」機能で、外部アプリの導入機能をはじめ、大きな機能追加が見られる。

そこで今回は、iOS8における写真関連の機能強化・追加についてチェックしてみたい。

露出補正が(ようやく)可能に

まず撮影機能である「カメラ」の強化・追加点について。進化したポイントは2つある。

1つが「露出調整」(明るさ)だ。従来ではタッチによる露出/ピント指定やロングタッチによるAE/AFロックにしか対応していなかったが、iOS8では画面をタッチして露出/ピント枠を表示し、そのまま上下に指をスワイプすると露出を変更できるようになった。デジタルカメラでいうところの露出補正だ。

タップしただけでは露出/ピントの指定だけだが、そのまま上下にスワイプすることで露出を調整できるようになった

2つ目は「タイマー機能」の追加だ。撮影画面の上部に追加された「タイマー」アイコンをタップすると、「オフ」「3秒」「10秒」という項目が表示される。初期状態では「オフ」に設定されているが、「3秒」または「10秒」をタップすると、タイマーでシャッターが切れるようになる。

撮影画面上部に追加された「タイマー」アイコン。
タイマーで指定できるのは「3秒」「10秒」の2つ

また、動画撮影機能では、一定の間隔で撮影した静止画をつなげ、動画のように見せる「タイムラプス」が採用されている。

なお、今回試用した端末は「iPhone 5」をiOS8にアップデートしたものなので「スローモーション」がなくなり、「タイムラプス」へと変更されているが、最新端末の「iPhone 6 Plus」「iPhone 6」では、「スローモーション」と「タイムラプス」が両方利用できる。

「タイムラプス」は「スローモーション」と異なり、再生時の位置調整などは行えない。スローモーションでは短い時間でも効果を実感できたが、タイムラプスはある程度長い時間を撮影に費やした方が良いだろう。

また、iPhone 5sでは前面カメラを使った「バーストモード」に対応したほか、「iPad Air」「iPad mini」のRetinaディスプレイモデルでは「パノラマ撮影」に対応した。

外部アプリのフィルターを登録可能

では、ビューワ&画像編集アプリ「写真」はどうなったか。

まず、画像を表示した際に下部に表示された「ハート」アイコンをタップすると、画像を「お気に入り」アルバム(自動作成される)へと登録できるようになった。

画像再生画面下部に表示された「ハート」をタップすると、お気に入りに追加できるようになった
お気に入りに登録した画像は、「アルバム」内の「お気に入り」で確認できる

「検索」機能も追加され、アルバム名や日付などから写真/ビデオを検索可能だ。

検索機能では、アルバム名や「2014」などの日付をキーワードとして検索できる。一度検索すると、検索履歴が記録される

便利なのが、誤削除してしまった画像の「復元」機能だ。画像を削除した場合、「アルバム」に「最近削除した項目」が追加され、その中に削除した画像が収納される。復元する場合は、復元したい画像を選択して「復元」をタップするだけでOK。

画像を削除すると、「アルバム」に「最近削除した項目」が追加される
画像を選択し、画面右下の「復元」をタップすると画像を復元できる

なお、削除した画像は30日経つと完全に削除される。サムネイル上に表示された数字は、完全削除までの猶予日数になる。

編集機能はこれまでのバージョンでも搭載されていたが、iOS8ではより使いやすく進化している。

まず、編集画面のレイアウトが変更された。iOS7では表示されていた現在時間やバッテリー情報などが省略。画像を広く表示できるようになった。

iOS8
iOS7

従来では「トリミング」機能だったものが「コンポジションツール」へと進化。コンポジションツールを起動すると、自動で傾きが検知され補正される。そのままトリミングすれば、傾きのない画像に加工できるというわけだ。

「戻す」をタップするとオリジナル画像に戻るので、左右のスワイプによる傾きの任意調整も可能。

「コンポジションツール」を起動した際、傾きが検知されると自動で補正される。「戻す」をタップすれば、オリジナルの状態に戻せる
画像を左右にスワイプすると、画面上にグリッドが表示されるので補正の目安になる
画像比率の変更も可能。「スクエア」(1:1)のほか、「3:2」「5:3」など7種類の比率が用意されている

また、「ライト」「カラー」「白黒」の各補正機能からは、次の調整項目が呼び出せる。

ライト:露出、ハイライト、シャドウ、明るさ、コントラスト、ブラックポイント

カラー:彩度、コントラスト、色かぶり

白黒:強度、中間、色調、グレイン

どれも画像編集処理ソフトなどでおなじみの項目だ。

まずは「ライト」「カラー」「白黒」からおおざっぱに調整してみる
左右のフリックで効果を変化させられる
さらに細かい調整も可能
これはハイライト
「カラー」と「白黒」の調整項目

iOS8における写真関連の機能強化・追加の中でもっとも面白い進化を遂げたのが「フィルタ」機能だ。編集機能として選べるフィルタを「内蔵フィルタ」とし、外部(サードパーティ製)アプリのフィルタ機能を編集機能としてプラグイン化できるようになった。

プラグイン化できるカメラアプリは、iOS8に完全対応していることなどが条件(すべてのアプリで対応するわけではない)となるが、わざわざフィルタを使うためだけにサードパーティー製アプリを起動するといった手間が省けるのは魅力だろう。

インストールは必要だが、複数の対応アプリを導入しておけば、純正「写真」アプリが強化できるというわけだ。

内蔵フィルタの数はiOS8となっても増減はない
対応するアプリが導入されている場合、編集画面の左上にアイコンが追加される
フィルタ機能を有効化するために、まずは「その他」をタップする
対応するアプリが一覧表示される。スイッチをタップして有効化しよう
有効化することで「その他」の隣にアプリアイコンが表示される。タップしてフィルタを使ってみよう
フィルタ一覧が表示されたら、上下のフリック(アプリによってフィルタの表示方法は異なる)で選択する。なお、画面部をタップすると調整バーが表示されることがある。バーを左右にフリックによってフィルタ強度を調整できる

iOS8では、露出補正、キーワード検索、傾きの自動補正といった実用的な強化が行なわれるいる。標準アプリとしてまじめな進化を遂げたようだ。

また、サードパーティー製アプリのフィルタ機能をプラグイン化して取り込める点もよい。内蔵フィルタでは満足できないが、わざわざ他のアプリを起動させるのは面倒といった人には朗報だろう。

対応アプリはまだ少ないが、定番アプリの多くは対応しつつある。iOS8のカメラ・写真機能はかなり魅力的になった印象だ。

飯塚直

(いいづか なお)パソコン誌&カメラ誌を中心に編集・執筆活動を行なうフリーランスエディター。DTP誌出身ということもあり、商業用途で使われる大判プリンタから家庭用のインクジェット複合機までの幅広いプリンタ群、スキャナ、デジタルカメラなどのイメージング機器を得意とする。