写真展

魚住誠一さんの写真展「月刊 金城茉奈 VS 月刊 松田るか」
明日15日からスタート

いままでとは一味違う、熱いパッションの撮り下ろし作品群

モデル:松田るかさん

女性ポートレート写真家として、今年も大活躍だった魚住誠一さん。カメラ雑誌でも相変わらずひっぱりだこで、当サイトでもこちらの記事で作品を寄せてもらった。その魚住誠一さんが、12月15日より作品展を行う。


    魚住誠一写真展 月刊 金城茉奈 VS 月刊 松田るか
  • ・会場:下北沢ギャラリーバロンデッセ3階
  • ・住所:東京都世田谷区北沢2-30-11
  • ・会期:2015年12月15日(火)〜12月20日(日)
  • ・時間:11時〜21時
  • ・入場:無料

多くの写真展で作品を展示してきた魚住さん。今度の展示は今までとちょっとコンセプトが違うとのことだが、それは一体?

魚住誠一さん

魚住さんといえば女性ポートレート。今回は、モデルの金城茉奈さんと松田るかさんの2名を6回に分けて撮り下ろしたもので、それを一挙に展示するとのこと。ロケ地も九十九里浜、富士山麓、ホテル室内と、バリエーションも豊富。6部屋それぞれに1セッション分の作品を集めて飾るという、なんとも興味をそそる構成だ。プリントはエプソンのSC-PX5V II、用紙はピクトリコのコットンペーパー。

魚住さんの写真展といえば、雑誌で掲載されたものをはじめ、何らかの依頼仕事での作品が多い印象。しかし今回は基本的に、魚住さん主導でプロデュースした作品になるという。それだけに見たことのない、アグレッシブな魚住作品が期待できそう。

数点見せてもらったが、モデルが浴槽に半分沈んだり、ベットの上で飛び跳ねたりと、確かにこれまでとは何かが違う。天気が悪くてもそのまま続行。モデルのとのその場のぶつかり合いをもとに、撮り進められたという。

モデル:金城茉奈さん
モデル:金城茉奈さん
モデル:松田るかさん

今回の撮影で使われたレンズは、ほぼタムロンのSP 24-70mm F/2.8 Di VC USDとのこと。タムロンのF2.8標準ズームといえば、魚住さんのトレードマークともいえるレンズだ。EOS-1Dsの頃に初めて導入して以来、シリーズ通して10本近くも使い倒してきたという。「無人島に1本だけ持って行くならこのレンズ」というほどのお気に入りでもある。

もちろん今年発売されたタムロンの新レンズ、SP 35mm F/1.8 Di VC USD、SP 45mm F/1.8 Di VC USDも撮影で使われている。10月にも当サイトにインプレッションを述べてもらっているが、あれから2カ月。改めて使用感を聞いてみた。

「35mmと45mmは、見た目が似ているのにキャラクターが違う。35mmはいかにも日本のレンズといった感じで、かっちり真面目に写る。45mmは立体感があり、ボケに深みがある。35mmの画角が身に染み付いているので、何となく“歯がゆい”感覚が面白い」とのこと。どちらも小柄で扱いやすく、マニュアルフォーカスリングの操作感も良い。手ブレ補正機構も、ストロボ撮影などで絞り込んだ際に役立っているそうだ。

「写真は“衝動”」と語る魚住さん。

「撮影は(音楽の)ライブと同じ。うまい写真を撮ろうと思わず、その場の自分の衝動を大事にしたい」

「プリントを生で見て衝撃を受け、その前で思わず立ち止まってしまう。そういう経験が必要ではないか」

今回の写真展は、魚住さんのこうした写真観を具体化したものといえるのでは。熱心な魚住ファン、金城&松田ファンはもちろんのこと、ポートレート撮影に興味のある方はぜひ足を運んでいただきたい。

耳寄り情報!

会期中、モデルさん出演のトークショーが今週末にあります。

・12月19日(土)18時30分〜19時30分:松田るかさん

・12月20日(日)16時〜17時:金城茉奈さん

協力:株式会社タムロン

(本誌:折本幸治)