写真展

道原裕写真展「名残川」

(コニカミノルタプラザ)

©Yutaka Michihara

時を経て、河の流れの道筋が変わると、もとの流れの跡に小さな川が残ることがあります。この川を名残川と呼びます。人生の体験の全体を河に、体の内側に留まった記憶や感覚を名残川に見立てました。記憶、中でも幼少時の記憶が、スナップ撮影に影響すると気づきました。崖や坂道という地形が、ぼくの記憶を呼び起こす鍵です。地形を足がかりに撮影し、写真に名残川を見たいと願いました。一連の写真は未来にとっての名残川にもなります。2011年から2014年にかけて、東京都内の多摩川の北に位置する崖線を歩いて撮影しました。 崖線とは、崖が長く続く地形のことです。府中崖線、国分寺崖線、青柳崖線などの複数の崖線が、多摩川に沿って存在します。いくつかはぼくに身近で、普段の通り道にあたります。植物や小動物、人工構造物、生活する人々や通り過ぎる人たちに、レンズを向けました。

(写真展情報より)

会場・スケジュールなど

  • ・会場:コニカミノルタプラザ(ギャラリーB)
  • ・住所:東京都新宿区新宿3-26-11新宿高野ビル4階(フルーツの高野4階)
  • ・会期:2015年5月9日土曜日~2015年5月19日火曜日
  • ・時間:10時30分~19時(最終日15時まで)
  • ・休館:会期中無休
  • ・入場:無料

作者プロフィール

東京農工大学農学部林学科卒業、同大学院中退銀座写真塾曽根陽一教室第一期、第二期修了2013年度日本カメラ月例コンテスト(川田喜久治氏選) カラープリント部門、年間最優秀作品賞、年度賞第4位2014年 個展「木霊の遊戯場」(Roonee247photography)

(本誌:河野知佳)