写真展
William P.Gottlieb写真展「Jazz Spirit」
(Art Gallery M84)
2016年11月10日 17:00
William P.Gottlieb写真展『Jazz Spirit』は、1930年代から1940年代の黄金時代に多くのジャズ ミュージシャンを撮影した、ジャズ史上における貴重な作品展です。ジャズが誕生したのが19世紀の初めだった事から、ジャズの写真は沢山あるように思われていますが、実は意外に少ないのです。所属事務所やレコード会社が宣伝用に撮影したものや仲間同士で撮影したスナップぐらいしか残っておりません。ジャズを専門に撮影する写真家の出現は、40年代に入ってからで、ウィリアム・P・ゴットリーブは、ジャズ写真家としてのパイオニアであり、黄金時代であった40年代のジャズは、ゴットリーブの写真の中でしか見る事ができないのです。そう言う意味で、ウィリアム・P・ゴットリーブの写真は、単なる作品の域を超えて、ジャズ史上、不滅の財産であり、その価値は計り知れないのです。ビリー・ホリディやマイルス・デイビス等を4 x 5inのネガフイルムを使用するスピード・グラフィックと言う大判カメラで撮影した希少価値の高いゼラチンシルバーのオリジナルプリント作品 約35点を展示致します。
強烈なライティングに浮かび上がるミュージシャンの迫力ある演奏シーン。「ゴットリーブの写真には、音楽が写されている。・・・歌い、演奏する者達のそれぞれの表情を克明にとらえており、ミュージシャンの感情、ビューティーがつぶさに見る事が出来る。」とニューヨーカー誌に言わしめた。ジャズへの限りない憧憬と愛情が伝わる作品は映像的にも高い評価があります。写真家ゴットリーブがとらえた個性豊かなジャズスピリッツを感じていただけたら幸いです。
会場・スケジュールなど
- ・会場:Art Gallery M84
- ・住所:東京都中央区銀座4-11-3ウインド銀座ビル5階
- ・会期:2016年11月21日(月)〜12月17日(土)
- ・時間:10時30分〜18時30分(最終日17時まで)
- ・休館:日曜日
- ・入場:500円
作者プロフィール
1917年 アメリカ NY Brooklyn生まれ。大学在学中にJazzの魅力に浸透し、Campus magazineに記事を書く。
1938年 ワシントン・ポスト社に入社。ジャズ記者として執筆。
1939年 初めてカメラを手にする。当時はフイルムもカメラもとても貴重なもので、写真を撮影する際には慎重に行われ、一回ずつ交換するバブル・フラッシュを使い、一晩で2ショットあるいは3ショットしか撮影していなかった。
1941年 退社後Maryland大学で教鞭。
1943年 空軍の写真部将校として抜擢。大戦後、ジャズ専門誌ダウン・ビートでスター達の記事を書く。その後、ダウン・ビート社のアシスタント・エディターとして活躍
1948年 ジャズ分野から離れ、後31年間は主に教育フィルムのプロデューサーとなる。
1969年 マグロウヒル社の傘下ユニヴァーシティフイルム社の社長となる。
1995年 米国議会図書館がゴッドリーブのジャズ写真を購入。アメリカジャズ史の国家的貴重な資料となる。
2006年 自宅にて死去、89才。