イベント告知

ニコン創立100周年記念企画展 第2回「カメラ試作機~開発者たちの思い」

ニコンF3開発試作機や幻の中判一眼レフなど、約40点を展示

東京・品川のニコンミュージアムは、4月4日(火)から7月1日(土)まで創立100周年記念企画展 第2回「カメラ試作機~開発者たちの思い」を開催する。入場無料。

ニコンミュージアムでは、ニコン創立100周年記念企画展の第2回として、2017年4月4日から7月1日まで「カメラ試作機~開発者たちの思い」を開催します。

本展では、ニコンが1940年代から1980年代にかけて製作したレンズ交換式カメラなどの試作機、約40点を展示します。これらの試作機は、カメラの新たな機能や機構、デザインなどを試験、検証するために製作されたもので、開発者たちの苦心と努力の結晶でもあります。しかしながら、試作機はその役目を終えると破棄されることが多いため、社内でも開発関係者以外は目にすることがなく、一般公開する機会はほとんどありません。製品化に至らなかった試作機も含めて展示する貴重な機会となります。

「ニコンF開発試作機(1957年)」と「ニコンF3開発試作機(1975年)」については、映像事業部の後藤研究室長で、フェローでもある後藤哲朗が解析した説明パネルを設置する予定です。

創立100周年記念企画展 第2回「カメラ試作機~開発者たちの思い」

所在地は東京都港区港南2-15-3 品川インターシティC棟2F。開館時間は10時〜18時(最終入館17時30分)。会期中の休館日は日曜、祝日、4月29日〜5月7日。

注目の展示品(画像・文ともにニコン提供)

以下に、企画展プレスリリース内「ご注目いただきたい展示品」を引用する。

ニコンF開発試作機(1957年)
ニコン(当時:日本光学工業)初の一眼レフカメラである「ニコンF」(1959年発売)の開発過程で製作された試作機。広角レンズに対応する特殊なファインダーを検証するために製作されましたが、この形式のファインダーを搭載した機種は発売されませんでした。また、レンズマウントも現在の「ニコンFマウント」とは異なっています。
ニコンF3開発試作機(1975年)
1980年に発売した一眼レフカメラ「ニコンF3」は、ニコン最上級機として初めて電子制御シャッターとデジタル表示を搭載しましたが、この試作機は、プロに対応した新設計のボディーに電子制御シャッターと発光ダイオード(LED)指針式メーターを搭載した意欲的なものでした。電子回路の一部が露出しています。
中判カメラ開発試作機(1966年)
ブローニーフィルムを使用するレンズ交換式一眼レフ中判カメラの製品化を目指して製作されました。専用交換レンズも試作されており、あわせて展示します。この機種は発売されませんでした。
16mm判カメラ開発試作機(1957年)
小型カメラブームにあわせて、16ミリフィルムを使用する小型カメラの製品化を目指して製作された試作機。精密な作りと美しい仕上げで魅力的ですが、開発が後発だったこともあり発売されませんでした。
ニコンSPX開発試作機(1962年)
レンジファインダーカメラ「ニコンSP」にTTL方式の露出計とバヨネットマウントを搭載した試作機。完成していればレンジファインダーカメラの最高峰でしたが、一眼レフカメラの時代になっており、発売されませんでした。