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【CP+2016】SD新スピードクラス規格「ビデオスピードクラス」発表

レキサーからはXQDやCFast 2.0 サンディスクはポータブルSSDをデモ

「ビデオスピードクラス」のシンボルには「V」の隣に保証転送速度を示す数字が並ぶ

SDアソシエーションのブースでは、SDメモリーカードの新スピードクラス規格として「ビデオスピードクラス」を公開していた。

スピードクラスとは、SDメモリーカードのデータ転送速度を保証する規格。1秒間の読み書きデータ転送で最低限保証される速度を示す指標となる。これまでは「スピードクラス」と「UHSスピードクラス」の2種類が存在した。

ビデオスピードクラスでは4Kや8Kの高解像度映像記録を念頭に置いており、6MB/秒から90MB/秒まで5段階の指標が定められている。

仕様上の特徴としては「次世代NANDメモリの消去ブロック対応」、「メモリ使用率の向上」、「ビデオ録画中の複数ファイル作成」の3つが挙げられており、ユーザー視点で言えば書き込み速度のさらなる向上が可能になり、アプリケーションによる録画中の複数ファイルが取り扱えるようになる。詳細についてはSDアソシエーションの発表資料を参照されたい。

なお、現時点でビデオスピードクラスに対応した製品はアナウンスされていない。

表記について、既存のスピードクラスは、アルファベットの「C」や「U」の中に数字が表示されるシンボルだったが、ビデオスピードクラスでは「V」の隣に数字が並ぶ表記となっている。

また、スマートフォンのアプリで読み出しをロックできるNFC内蔵SDメモリーカードの参考展示も行なっていた。業務用途で企業の製品開発資料や顧客の個人情報といった機密性の高いデータをSDカードに保存して持ち運ぶ場合に、情報漏洩を防ぐ運用を見込む。

読み出しロック機能つきメモリーカード。アプリとセットで運用する

アプリ操作によるロックとパスワードの2重ロック構造になっており、両方の操作を行なわないとロックを解除できない。本機能自体はファイルへのアクセス制限機能のためデータの暗号化はされないが、パスワードを忘れた場合は二度とデータを読み出せなくなる。

このほか、記録メディアを取り扱う各企業ブースにおいては、XQDやCFast 2.0といった新世代のメディアと、CFなど既存メディアの転送速度を比較する趣旨の展示や、SDメモリーカードなどが抽選で当たるアンケートなども実施していた。

マイクロン(レキサー)が展示していたXQDと2.0とUHS-II対応SDメモリーカードの速度比較パネル
CFast 2.0とCFの速度比較
サンディスクの「エクストリーム ポータブル SSD」。防塵・防滴、耐衝撃性能などを有する外付けストレージだ
転送デモ画面。4GBのPSDをPCからSSDに転送した際の実行速度
こちらは外付けHDDに転送した場合の速度。体感ではっきりわかる違いがあった
東芝ブースで実施していたプレゼント付きアンケート。当選するとSDカードがもらえた
こちらはトランセンドのプレセント付きアンケートの景品。ドライブレコーダーなどがもらえる

(関根慎一)