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FUJIFILM X-T1/X-T10/X-E2の最新ファームウェア

X-E2はAF強化など大幅なアップデート

FUJIFILM X-T1

富士フイルムは2月4日、レンズ交換式デジタルカメラ「FUJIFILM X-T1」、「FUJIFILM X-T10」、「FUJIFILM X-E2」のファームウェアを公開した。

FUJIFILM X-T10
FUJIFILM X-E2

FUJIFILM X-T1(Ver.4.30)

2015年12月17日に公開したVer.4.20において発生した不具合を修正したバージョン。12月24日に、1月末頃を目処に修正版を公開するとしていた。

新たに、1月15日発表の新レンズ「XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR」の対応も盛り込んだ。

1.連写/ブラケティング時のフラッシュ動作

外部フラッシュ使用時には、連写やブラケティング撮影時でもフラッシュが発光するようになります。なお、同梱フラッシュEF-X8ご使用時には、「ISOブラケティング/フィルムシミュレーションブラケティング/ホワイトバランスブラケティング」のみで発光します。

2.マニュアルフォーカス時のワンプッシュAF

マニュアルフォーカス撮影時に、AF-LボタンでワンプッシュAFを行う際に、ピント(AFロック)と露出(AEロック)の両方を固定できます。親指でAF/AE条件を決めて撮影することが可能になります。

3.AFロック時のAF+MF操作

AF+MF時にAF-LボタンでAFロックされているときも、フォーカスリングによるピントの微調整が可能になります。

4.AF+MF時のFOCUS ASSIST ボタン操作

AF+MF時にもFOCUS ASSIST ボタンで拡大表示されたまま、フォーカスリングによるピントの微調整が可能になります。

5.画面のカスタマイズ項目追加

「セットアップメニューの表示設定」→「画面のカスタマイズ」で選べる項目を9項目追加しました。お好みの表示のみを表示することで、撮影に集中していただけます。

【追加項目】

(1)AFフレーム (2)連写モード (3)撮影モード (4)ブレ防止 (5)情報表示背景 (6)動画モード (7)フォーカスモード (8)手ブレ警告 (9)シャッター方式

6.動画撮影ボタンのファンクション設定

動画撮影ボタンをファンクション(Fn7)ボタンとして使用できます。ファンクションの設定は、DISP/BACKボタン長押しで行います。

7.「フジノンレンズ XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR」に対応

「フジノンレンズ XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR」のフォーカスリミッター機能に対応しました。

「FUJIFILM X-T1」、「FUJIFILM X-T1グラファイトシルバー エディション」最新ファームウエアを公開

FUJIFILM X-T10(1.20)

1.XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WRフォーカスリミッター機能対応

「フジノンレンズ XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR」のフォーカスリミッター機能に対応しました。

2.電源ON時のアイセンサー動作改善

一部のSDカードにおいて、電源ON直後にアイセンサーでLCDからEVFに切り替わる動作が遅くなる現象を改善しました。

X-T10のファームウエア(カメラ内部のソフトウエア)の更新

FUJIFILM X-E2(Ver.4.00)

1月15日に海外発表した「FUJIFILM X-E2S」(国内未発表)相当になるファームウェア。AF関連などが強化される。X-E2Sの発表時に、2月4日のファームウェア公開を予告していた。

AFに関連したアップデートのうち、追加された「瞳AF」には、「右目優先」「左目優先」「オート」の各設定が設けられている。

なお、※の項目について解説した取扱説明書が公開されている。

1.動いている被写体の決定的瞬間を捉える「ゾーン」、「ワイド/トラッキング」を搭載 (※)

「新AFシステム」では、全49点のAFエリアから任意に選択した1エリアでAFを行う、従来の高速かつ高精度な「シングルポイント」に加え、全77点のAFエリアを用いて、動いている被写体の決定的瞬間を捉える「ゾーン」、「ワイド/トラッキング」を搭載しました。

2.AF精度の向上

「シングルポイント」では、フォーカスエリア内をさらに分割し、被写体までの距離を正確に測ることで、より高精度なピント合わせが可能になりました。また、像面位相差AFの明るさ追従範囲が従来の2.5EVから0.5EVまで拡大。より暗いシーンやコントラストの低い被写体でも位相差AFによる高速なピント合わせが可能になりました。

3.「瞳AF」搭載 (※)

人間の瞳を自動で検出し、ピントを合わせる「瞳AF」を搭載。当社レンズの明るい開放F値を活かして背景を美しくぼかすポートレート撮影など、ピント合わせが難しいシーンでも、手軽に瞳にピントを合わせることが。

4.「オートマクロ」搭載 (※)

被写体との距離に応じて自動でマクロモードに切り替わる「オートマクロ」を搭載。近接撮影時に、その都度「マクロボタン」を押す必要がなく便利です。従来、「マクロボタン」の機能が割り当てられていた操作ボタンには、新たに任意のファンクション機能を割り当てることができます。(ファームアップ後の初期設定ではAFモードの切換機能に割り当てられます。)

5.動画モードのAF改善

アルゴリズムの最適化により、動画撮影中のAFがより自然でスムーズになりました。

<機能の拡張>

6.最高速度1/32000秒の電子シャッター (※)

超高速電子シャッターを使えば、晴天時の雪原や海岸などの明るいシーンにおいて、開放F値で被写界深度の浅い写真を撮影しても露出オーバーせず、美しい画像を撮影することが可能。開放F値が明るく高性能なXFレンズの撮影シーンを広げます。 さらに電子シャッターでの撮影時に、シャッター音、シャッター音量を変更可能。シャッター音を消して撮影することもできます。

注:動いている被写体については、画像が歪んで撮影される場合があります。また、フラッシュ撮影はできません。

7.ホワイトバランスブラケティングを搭載 (※)

1シャッターで色温度を変えた3枚の画像を生成します。±1、±2、±3ステップでの設定が可能です。

8.ISO感度オートをAUTO1/AUTO2/AUTO3に拡張 (※)

ISO感度オートの設定を従来の1つから3つに拡張しました。

9.写真表現の幅が広がる「マニュアル露出時の露出補正」

マニュアル露出かつISO感度オート時に、露出補正ダイヤルによる露出補正が可能になりました。

10.目で見たままに近い自然な表示「ナチュラルライブビュー」モード (※)

「モニター撮影効果反映」機能をオフにすれば、フィルムシミュレーションなどの撮影効果を反映させず、光学ファインダーのように目で見たままに近い自然な画面表示で撮影することが可能。

11.フレーミングガイドの細線化

「画面のカスタマイズ」で選択できる「フレーミングガイド」の線を細くすることで、被写体の視認性を向上させました。

12.動画フレームレート選択 (※)

これまで選択できた60fpsと30fpsに加え、50fps、25fps、映画のような表現効果が得られる24fpsの3種類のフレームレートが選択できるようになります。

13.動画マニュアル撮影 (※)

動画撮影時に、あらかじめお好みのISO感度、絞り、シャッタースピードの設定が可能です。絞り、シャッタースピードは動画撮影中にも変更することができます。

14.ワンプッシュAFの位相差AF対応 (※)

マニュアルフォーカス選択時にAF-LボタンでワンプッシュAFを行う際、高速な位相差AFが機能するようになります。

15.プログラムシフト設定領域の拡大 (※)

最長4秒のシャッタースピードまでプログラムシフトが可能になります。

<操作性の向上>

16.新ユーザーインターフェース

表示情報の大きさや配置など見やすさにこだわった新ユーザーインターフェース。ファインダーを覗いて撮るという行為に集中できます。

17.タイム撮影(T)時にコマンドダイヤルでシャッタースピードを全域変更可能 (※)

従来、シャッタースピードダイヤルのタイム撮影(T)時は、コマンドダイヤルを操作することで、シャッタースピードを30秒~2秒の範囲で設定可能でしたが、今回、30秒~1/32000秒(シャッター方式「メカニカル+電子」設定時)までの全域で設定可能になりました。

18.マナーモードの名称変更 (※)

「マナーモード」メニュー上の名称を「電子音&フラッシュ」に変更しました。

19.AFエリアダイレクト選択 (※)

フォーカスエリアの選択が、ファンクションボタンを押すことなく、十字キーでダイレクトに行えるようになります。

20.AE-L(露出固定)/AF-L(フォーカス固定)ボタンの機能入れ替え (※)

AE-L/AF-Lボタンの機能を入れ替えることができるようになります。

21.マニュアルフォーカス時にフォーカスエリアのサイズ変更 (※)

マニュアルフォーカス撮影において、AF-LボタンでワンプッシュAFを行う際のフォーカスエリアのサイズが変更できるようになります。

22.Qメニューのカスタマイズ (※)

使用頻度の高いメニューが一覧表示され、各項目にすばやくアクセスできるQメニューにおいて、表示する項目やその並び順を変更できるようになります。

23.測光エリアのフォーカスエリア連動 (※)

スポット測光選択時、測光エリアとフォーカスエリアの位置を連動させることが可能になります。

24.動画撮影方法の変更 (※)

動画撮影方法を以下のとおり変更しました。ファームウエア更新前はドライブメニューから動画を選択し、シャッターボタン押すことで録画を開始していましたが、更新後は動画機能が割り当てられたファンクションボタンを押すだけで録画を開始します。

注:ドライブメニューから「動画」の項目が削除されます。

<その他の変更内容>

25.XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WRフォーカスリミッター機能対応

「フジノンレンズ XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR」のフォーカスリミッター機能に対応しました。

26.配色設定機能の削除

「セットアップ」メニューの「配色設定」機能が削除されます。

27.連写時の連続撮影枚数変更

連写撮影時の連続記録枚数が以下のとおり変更になります。

・JPEG:連写H時に連続撮影枚数が約28コマから約18コマになります。

・RAW:連写時の連続撮影枚数がファームウエア更新前と比べて1~2コマ減ります。

X-E2のファームウエア(カメラ内部のソフトウエア)の更新

(本誌:武石修)