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カメラグランプリ2015、「EOS 7D Mark II」がダブル受賞
レンズ賞は「EF11-24mm F4L USM」
Reported by 本誌:武石修(2015/5/20 15:02)
カメラ記者クラブは5月20日、「カメラグランプリ2015」の受賞結果を発表した。
カメラグランプリは、写真・カメラ雑誌10誌の担当記者の集まりであるカメラ記者クラブが主催し、過去1年間に国内で発売された製品から優れたものを選ぶもの。
カメラ記者クラブのメンバーを始め、加盟雑誌の編集長、外部選考委員、識者、カメラライター、写真家および特別会員のTIPAなど53名が審査に当たった。
大賞
1年間に日本国内で新発売されたスチルカメラの中から、最も優れたカメラ1機種を選び表彰するもの。
「EOS 7D Mark II」(キヤノン)が受賞した。
選考理由:オールクロス65点AFセンサー、10コマ/秒の高速連写性能など、フラッグシップ機であるEOS-1D Xレベルのスペックを惜しみなく投入。それらを扱いやすい操作系でまとめ上げ、動体に限らずどんな被写体でも非常に気持ちよく撮影できるカメラに仕上がっている点に評価が集中した。また、蛍光灯や水銀灯の下でも安定した露出が得られるフリッカーレス撮影機能の搭載も画期的であった。
今回APS-Cサイズセンサー搭載機の存在感を示した唯一のカメラであり、望遠効果や連写性能などにおいて改めてAPS-C フォーマットの優位性をアピールしたといえる。さらに、ジャンル別に7種類のカタログを作り分けるといった、カメラの魅力をわかりやすく訴求したプロモーション面でも話題を呼んだ。これらの点を鑑み、「カメラグランプリ2015大賞」に決定した。
今回APS-Cサイズセンサー搭載機の存在感を示した唯一のカメラであり、望遠効果や連写性能などにおいて改めてAPS-C フォーマットの優位性をアピールしたといえる。さらに、ジャンル別に7種類のカタログを作り分けるといった、カメラの魅力をわかりやすく訴求したプロモーション面でも話題を呼んだ。これらの点を鑑み、「カメラグランプリ2015大賞」に決定した。
過去の大賞(第25回までは「カメラグランプリ」)受賞機種は以下の通り。
- 第31回(2014年):ニコンDf
- 第30回(2013年):ソニー サイバーショットDSC-RX1
- 第29回(2012年):ニコンD800
- 第28回(2011年):PENTAX 645D
- 第27回(2010年):OLYMPUS PEN E-P1
- 第26回(2009年):キヤノンEOS 5D Mark II
- 第25回(2008年):ニコンD3
- 第24回(2007年):PENTAX K10D
- 第23回(2006年):ニコンD200
- 第22回(2005年):コニカミノルタα-7 DIGITAL
- 第21回(2004年):ニコンD70
- 第20回(2003年):キヤノンEOS-1Ds
- 第19回(2002年):キヤノンEOS-1D
- 第18回(2001年):ミノルタα-7
- 第17回(2000年):キヤノンEOS-1V
- 第16回(1999年):ミノルタα-9
- 第15回(1998年):PENTAX 645N
- 第14回(1997年):ニコンF5
- 第13回(1996年):ミノルタTC-1
- 第12回(1995年):コンタックスG1
- 第11回(1994年):ミノルタα-707si
- 第10回(1993年):キヤノンEOS 5
- 第9回(1992年):PENTAX Z-1クォーツデート
- 第8回(1991年):コンタックスRTS III
- 第7回(1990年):キヤノンEOS 10クォーツデート
- 第6回(1989年):ニコンF4/F4S
- 第5回(1988年):京セラSAMURAI
- 第4回(1987年):キヤノンEOS 650
- 第3回(1986年):キヤノンT90
- 第2回(1985年):ミノルタα-7000
- 第1回(1984年):ニコンFA
レンズ賞
日本国内で新発売された交換レンズの中から最も優れた1本を選ぶもの。
「EF11-24mm F4L USM」(キヤノン)が受賞した。
選考理由:フィッシュアイレンズのような独特の歪みを伴うことなく、世界最広角の11ミリという画角を達成した超広角ズームレンズ。最先端の光学技術やコーティング技術を惜しみなく投入し、超広角ゆえに発生が懸念される収差についてもしっかりと対策したことで、高画素機にも対応した画質を実現している。唯一無二のスペックとパースペクティブを持つレンズであるという点なども鑑み、「カメラグランプリ2015レンズ賞」に決定した。
あなたが選ぶベストカメラ賞
一般ユーザーがWeb上の専用サイトから投票して決定した。
「EOS 7D Mark II」(キヤノン)が受賞した。
投票者のコメント(抜粋)。
- 「5年分の進化は伊達ではない!! AFエリアの広さ、パターン、精度が改善されて格段に使いやすくなりました」(29歳・男性)
- 「APS-Cセンサーを搭載した一眼レフの究極形態ともいえる高速連写機。ハイアマチュアのニッチな要望に最大限の誠意をもって応えてくれたのがこの機種だと思いました」(41歳・男性)
- 「実際使ってみて、いかに一瞬を逃さないように工夫されているかがわかる。そして、モニターやウィンドウを見ずに、ファインダーを見ながらいろいろと設定を変えられるところは、『写真を撮っている』感覚がより際立つ」(30歳・男性)
- 「メーカーがユーザーのニーズに応えるカメラをキッチリ作って世に出すという、それだけで素晴らしいカメラ」(40歳・男性)
- 「動物の撮影が好きでAFと連写を多用するのですが、特にその点に優れていると思いました」(32歳・女性)
- 「高性能なデジタルカメラだが、初心者からプロまで使える扱いやすい操作性と耐久性を両立したバランスのとれた機種」(50歳・男性)
- 「スポーツ撮影や動物の撮影等、動体の撮影については、今発売されているカメラの中で最高だと思う」(57歳・男性)
- 「必要な表示が全部見られるファインダー、カスタマイズ可能な操作ボタン、高感度に強く連写スピード抜群のAPS-C機に惚れました!」(27歳・女性)
- 「ほどほどの価格でフラッグシップ機並みの性能と操作性を備え、シーンを選ばず汎用的に使用できる」(42歳・男性)
- 「10コマ/秒の高速連写、動体に追従するAF性能、測距点、これぞまさにAPS-C機のフラッグシップ。さすがキヤノン、すごいカメラです」(42歳・男性)
- 「圧倒的な商品力とそれを伝える総合プロモーションのユニークが新鮮でした」(41歳・男性)
- 「シーンを選ばない描写力と一瞬を逃さない連写性能、トータルバランスでも群を抜くベストカメラだと思います」(56歳・男性)
- 「10コマ/秒の高速連写ができるようになったことで、動きの速い被写体についても撮影しやすくなったことや、失敗の少ないキレイな写真が撮影しやすくなっているように感じました」(37歳・男性)
- 「APS-Cモデルでこの手のカメラがだんだんフェードアウトしていく中、待望のAPS-C高速連写機。メーカーがしっかりとユーザーの声を吸い上げ、本当に良いカメラに仕上がっているところに好感が持てます」(44歳・男性)
- 「とにかくストレスなく、良い写真を撮ることだけに注力できる最高のカメラだと思います」(29歳・女性)
- 「名機7Dの正統後継機にふさわしい高性能と、少し頑張れば手が届く価格。皆が欲しかった機能や進化をすべて詰め込んだ、まさにここ数年を代表するカメラといえる」(23歳・男性)
カメラ記者クラブ賞
大賞の決定後、カメラ記者クラブ会員が大賞を受賞したカメラを除くすべてのカメラと写真製品・機材を対象に、大衆性、話題性、先進性に特に優れた製品を選ぶもの。
「OLYMPUS OM-D E-M5 Mark II」、パナソニック「LUMIX DMC-CM1」、「LYTRO ILLUM」が受賞した。
選考理由(OLYMPUS OM-D E-M5 Mark II):OM-Dシリーズの第2世代機としてふさわしい機能性、操作性を備え、フラッグシップ機であるE-M1にも迫る高い完成度とした点。特に5軸手ブレ補正、40Mハイレゾショットは小型機でも高精細撮影ができるという可能性を示した。また防塵・防滴性能やマイナス10度の耐低温性能など、アクセサリーの充実度も含めてユーザーのニーズをしっかり汲んでいる。これらの点を評価し、「カメラグランプリ2015カメラ記者クラブ賞」に決定した。
選考理由(LUMIX DMC-CM1):スマートフォンとほぼ同サイズのボディに1.0型センサーと明るい単焦点レンズを搭載するなど、カメラとしてのこだわりをしっかりと盛り込んでいるところ。小型・薄型ながら4K動画や4Kフォトの記録が可能である点も含めて、ルミックスシリーズのカメラとしてのポジショニングもしっかりしており、撮影後のコミュニケーションも考えられている点も新しい。これらを鑑み、「カメラグランプリ2015カメラ記者クラブ賞」に決定した。
選考理由(LYTRO ILLUM):これまでのカメラでは不可能だった「撮影後のピント調整」を、100年以上前に発見されていたライトフィールド技術を応用し、誰もが簡単に楽しめるよう商品化したところ。価格的にも十分リーズナブルで、かつ難しい操作や扱いなどが不要であり、ソフトを含めて非常にユーザーフレンドリーな点も評価したポイント。写真表現の可能性をより広げた点を大きく評価し、「カメラグランプリ2015カメラ記者クラブ賞」に決定した。