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【CP+】無線接続や高速転送をアピールする記録メディアメーカー

東芝のNFC接続SDカード、次期FlashAirに搭載予定

CP+2015の会場では、メモリカードメーカーも多く出展。SDカード陣営ではSDアソシエーションがブースを出展し、さまざまなカードをアピールしていた。

サンディスク

サンディスクブースでは、さまざまな写真家によるセミナーに加え、書き込み最大95MB/秒、書き込み最大90MB/秒の高速転送と最大512GBという大容量を実現した「サンディスク エクストリームプロ SDXC UHS-Iカード」で連写のデモを実施。

サンディスクのカードラインナップ
カードの転送速度のデモ

カメラの連写性能は向上しているが、連写したあと、カメラのバッファメモリーがいっぱいなりSDカードにデータを書き込んでいる間は、いぜんとして撮影ができなくなる。転送速度が高速であれば、この待ち時間を最小限に抑えられるということで、10秒間連写したあと、書き込みランプが消えるまでの時間を計測してその速度をアピールしていた。

トランセンド

トランセンドブースでは、通常のSDメモリカードに加えて無線LANを内蔵した「Wi-Fi SDカード」のデモを実施。無線LANを内蔵しないカメラでもスマートフォンなどへのワイヤレス転送などができるということで、Eye-Fi以降、いくつか製品が登場しており、トランセンドのWi-Fi SDカードもその1つ。

トランセンドのブースでWi-Fi SDカードやカードをセキュアにロックして画像などを保護するセキュアソリューションのデモも実施されていた

東芝

SDアソシエーション自体も「Wireless LAN SD規格」を策定しており、SDアソシエーションブースや東芝ブースでは無線LAN内蔵の「FlashAir」新製品も出展されていた。FlashAirでは、新たにローカルサーバー機能を搭載し、PCのエクスプローラーなどからカードにアクセスしてドラッグ&ドロップで画像を転送することができるようになっている。

FlashAirの新製品
エクスプローラーから画像を確認し、PCにコピーできる

東芝のSDカードでは、さらにNFCを内蔵した新しい「SD-NFC」シリーズを出展。カード表にスマートフォンのNFC部分を近づけると、カード内の画像のサムネイルを16枚まで表示して、どんな画像が中に入っているか確認できるようになっている。

NFCを内蔵したSD-NFCカード
カード内の画像をサムネイルで確認できる

基本的には、いちいちカメラやPCにカードを入れて中身を確認することなくカードの中身を確認したいという場合に使うもので、画像を転送するための機能はないようだ。カードの残量を確認できたり、カードに名前を設定してシーンによって使い分ける、といったときにも便利そうだ。

カードの残容量などもチェック可能

UHS-I、Class 10にも対応するカードで、FlashAirよりもスペックは上だが、これは開発のタイミングの問題だそうで、次期FlashAirには同等の機能は搭載される見込みだという。ちなみにNFCと無線LANチップの両搭載はカード内部の構造的に難しかったそうだ。

こちらはFlashAirの中身だが、無線LANチップとNFCの両搭載は難しかったそうだ

他にもTransferJetを内蔵したSDカードやマイクロUSBアダプタ、Lightningアダプタも展示されており、非接触で高速に画像を転送できるデモを紹介していた。現在、PC向けのUSBアダプターは、転送用ソフトがMac非対応で、CP+2015の会場ではやはりMac対応の要望が多いそうだ。

東芝のTransferJet搭載SDカード
すでにUSB/マイクロUSBアダプタはリリースされており、さらにLightningアダプターも提供予定
SDカードを挿入したカメラをアダプタに近づけるだけで画像が高速に転送される
Lightningアダプタを挿入したiPadとPCで転送する、といったことも可能

また、TransferJetは転送速度が高速ながら、USB側の転送速度やアダプターおよびSDカードのCPUがボトルネックになっているそうで、TransferJet内蔵SDカードでは最後の追い込みで速度向上を図っているという。

SDアソシーエション

SDアソシエーションブースではUHS-IIカードのアピールもしていたが、現時点で対応するカメラは富士フイルムのX-T1とオリンパスのE-M5 Mark IIだけで、なかなか対応カメラが増えない状況。PCに接続して転送速度は圧倒的にUHS-IIの方が速く、4K動画撮影で特にUHS-IIの速度が有効だと話していた

(小山安博)