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ドールショウ41秋にストロボ撮影の体験コーナーが

ニッシンジャパンのストロボで多灯ライティングが試せる

 ニッシンジャパンは9月15日、東京都立産業貿易センター浜松町館で開催された人形専門展示即売会「ドールショウ41秋」にブースを出展し、「ドール撮影ライティング体験コーナー」を設けた。

 ドールショウは、主に着せ替えできる人形全般を対象とした展示即売会。年に4回ほど開催され、人形本体のほか人形用の服や小物が一同に並ぶ。今回は企業ブースと個人ブース合わせて400を超える団体の出展があった。主催はドールショウ事務局。

 ニッシンジャパンは、自社のストロボ製品をアピールするため出展した。ニッシンジャパンの國頭公之氏によると、「こうしたドールのイベントには初めて出展した。どの程度ストロボに関心を持ってもらえるか不安だったが、いざ始まると盛況で安心した。ライティングへの関心は高いようだ。ドールは人間よりも小さいため、クリップオンストロボとの相性がよいと考えている」とのこと。

撮影コーナー。撮影で使えるドール用の椅子も用意されていた
多くの来場者が熱心に撮影していた

 持参したドールを撮影できる体験コーナーの前は常に賑わっており、14時前には撮影体験の予約はすべて埋まった。ドールのセッティング時間を考慮し、1人20分と長めの時間を確保しての撮影。撮影の際は、プロ写真家によるカメラのセッティングや光の回し方などのレクチャーもあった。

 今回のセッティングは机の上に白のバック紙を置いたもの。被写体にはクリップオンストロボ「Di700」を2灯で当てる。また背景の影を消すために、後方にクリップオンストロボ「i40」を2灯置いた。

ワイヤレスシンクロを行うために、ホットシューにトランスミッター(プロフォト製)を装着する

 ストロボにはすべて「ローグ フラッシュベンダー」を装着して、光の拡散を狙う。「これだとソフトボックスなど大がかりなアクセサリーがいらないので、持ち運びもしやすい。ドール撮影に向いていると思う」(國頭氏)。

ローグ フラッシュベンダーはオプションのスクリーンを付けるとソフトボックスのようにすることもできる
ストロボにはレシーバーを付けている

 國頭氏によると、こうしたドールの撮影ではLEDライトを使う人が多いという。これは定常光のため影の出方がそのまま見えるというのが理由のようだ。一方、同社がLEDライトに対してストロボのメリットとして挙げるのは光量が多いこと。今回コンパクトデジタルカメラで撮影した来場者もいたが、「小さなセンサーでも綺麗に撮れますね」と感心していた。

ストロボは光量があるので、比較的小さなセンサーのカメラでも感度を落として綺麗に撮影できる

 もう1つは、ライティングのバリエーションが多いという点。LEDライトはそのまま照射するしかないが、ストロボは天井バウンスのほか、今回のような反射板やソフトボックスを使うなどして光のバリエーションを多く作れるのが利点という。

体験コーナーでの撮影例(筆者撮影)。カメラ好きの人も多かったようで、カメラのミニチュアをドールに持たせて撮る場面が何度もあった

 撮影を体験した来場者からは、「光がよく回っているし、目の中に光も入って綺麗に撮れた。普段はカメラの内蔵ストロボで撮っているが、多灯で撮ると全然違いますね」との声が聞かれた。

来場者が撮影した1枚をプリントし、プレゼントしていた
体験コーナーで撮影した来場者のカメラを見ると、各社の35mmフルサイズ機を持つ人が多かった。自分のドールを綺麗に撮りたいという思いが伝わってくる

 ニッシンジャパンは、「キャラホビ2014」でコスプレのライティングをレクチャーするなど、これまでカメラ・用品メーカがあまりアプローチしていなかった分野への訴求を始めている。同社は年内にも、コスプレの撮影体験会を開催する方向で検討しているとのことだ。

同社のストロボも展示し、販売も行った。小型のi40(右端)を購入する人の姿もあった

(本誌:武石修)