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タムロン、フルサイズ単焦点レンズ「SP 85mm F/1.8 Di VC USD」

大口径85mmで初の手ブレ補正機構を搭載

SP 85mm F/1.8 Di VC USD(キヤノン用)

株式会社タムロンは2月22日、35mmフルサイズセンサーに対応した交換レンズ「SP 85mm F/1.8 Di VC USD」(Model F016)を発表。3月24日にキヤノン用とニコン用を発売する。ソニー用は順次発売予定。メーカー希望小売価格は11万円(税別)。

ティーザー広告で紹介されていたレンズ2本のうちの1本(もう1本は、同時発表のSP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD)。

タムロンが2015年9月に発売した「SP 35mm F/1.8 Di VC USD」「SP 45mm F/1.8 Di VC USD」に続く、35mmフルサイズ用のF1.8単焦点レンズ。マウント部付近にルミナスゴールドのリングを配置するなど、先行して発売された35mmと45mmとデザインをあわせている。

ポートレート撮影でよく使われる大口径85mmレンズ。その85mmレンズとして、35mmフルサイズ用では初めて手ブレ補正機構を搭載。夜景や薄暗い室内などでの手持ち時に、撮影範囲や感度設定の幅が広がる。

レンズ構成は9群13枚。LD(Low Dispersion:異常低分散)レンズ1枚とXLD(eXtra Low Dispersion)レンズ1枚を採用する。軸上色収差と倍率色収差の良好な補正に寄与するという。コマ収差や非点収差の抑制、画面周辺部の画質にも配慮したとする。

ボケ味にも注力したという。設計段階でシミュレーションを繰り返し、ピント面からアウトフォーカス部に至るなだらかなボケ味を追求した。

フレアやゴースト対策としては、eBAND(Extended Bandwidth & Angular-Dependency)コーティングとBBAR(Broad-Band Anti-Reflection)コーティングを採用。抜けのよいクリアな画像を実現するという。

レンズ最前面には防汚コートも施した。表面についた汚れを拭き取りやすくする。マウント部は水滴が入りにくい簡易防滴構造を採用。

AF駆動用として、リング型超音波モーター「USD(Ultrasonic Silent Drive)」を搭載する。静粛性に優れ、さらに制御ソフトを見直すことで、AF時の合焦速度と精度が向上した。フォーカススイッチを切り替えることなく、AFからMF操作へと移行できるフルタイムマニュアル操作も可能。

9枚羽根の円形絞りを搭載。キヤノン用に加え、ニコン用も電磁絞り方式を採用している。

同じく3月24日発売のTAMRON TAP-in Consoleにも対応。PCと接続したTAP-in Consoleをレンズマウントに装着することで、ファームウェアのアップデート、AF微調整、VC挙動方式の選択などが行なえる。

SP 85mm F/1.8 Di VC USD(ニコン用)

(本誌:折本幸治)