【フォトキナ】パナソニックが「LUMIX DMC-GH3」を発表

〜「150mm F2.8」「42.5mm F1.2」がロードマップに加わる

 パナソニックは17日(現地時間)、フォトキナ2012の開幕前日にプレスカンファレンスを開催。マイクロフォーサーズの新モデル「LUMIX DMC-GH3」を発表した。


同社マイクロフォーサーズのフラッグシップモデルとして発表DMC-GH3を持つパナソニックDSCビジネスユニットビジネスユニット長の北尾一朗氏

 登壇したパナソニックDSCビジネスユニットビジネスユニット長の北尾一朗氏によれば、国内では2012年内に発売するという。国内での価格は未定。国内発表は今後改めて行なうとしている。

 なお、ドイツでは12月にボディのみの価格1,199ユーロで発売する。

 また、会場では新レンズ「150mm F2.8」および「42.5mm F1.2」を加えた新たなレンズロードマップを発表した。そのほか開発発表済みのレンズ「LUMIX G X 35-100mm F2.8 Power O.I.S」(H-HS35100)を正式発表した。

マグネシウムボディになったDMC-GH3

 DMC-GH3は、マイクロフォーサーズ機の「LUMIX G」シリーズにおける新たなフラッグシップモデルという位置づけ。AF、動画性能、ボディ、操作性などを一新した。

 センサーは新型の「Digital Live MOSセンサー」で、16Mピクセル。最高感度はISO12800。画像処理エンジンも新しくした。

 センサーのローパスフィルターも新開発のタイプを採用し、高解像度を実現したという。コントラストAFのサンプリングを240fpsとしたほか、タッチAFはフルエリアになったという。

 ボディはLUMIX Gシリーズで初めてというマグネシウムボディを採用。新たに防塵防滴仕様とし、「エクストリームな環境で使って頂ける」(北尾氏)とした。LUMIX Gシリーズで初めてとなる縦位置グリップもラインナップする。

オプションの縦位置グリップを装着したところ

 EVFと背面モニターには有機ELを採用。背面モニターはバリアングル式となっている。

 操作面では前後ダイヤルに加え、背面にコントロールホイールを加えた「トリプルダイヤル」とした。

DMC-GH3の概要ローパスフィルターも新しくして高画質化を図った
AFポイントがフルエリアになったマグネシウムボディを採用
トリプルダイヤルなど操作性も向上させた無線LAN機能も内蔵する

 動画記録はフルHDの60Pに対応。記録形式はイントラフレームのみを使用する記録方式「ALL-I」も利用できる。その際はビットレート72Mbps。コーデックはH.264。30Pや24Pでの撮影も可能。ALL-Iは、イントラフレームのみを使用するため、従来のAVCHDによる記録よりも高画質になる。

動画機能も大幅に向上させたプロの動画制作者にも向けるという

 なお、IPBでの50Mbps記録やAVCHDでの記録も可能。動画記録時はスムーズだというフルタイムAFが可能。タイムコードやHDMIのスルー出力にも対応する。会場ではDMC-GH3で撮影したショートフィルムを上映し、動画性能をアピールした。

開放F1.2のポートレートレンズなどを開発発表

 ロードマップに追加された2本のマイクロフォーサーズレンズは、いずれも2013〜2014年に発売する。

 42.5mm F1.2は大口径の単焦点レンズ。35mm判換算では定番ポートレートレンズといわれる85mm相当になる。開放F1.2と明るいのも特徴。

 もう1本の150mm F2.8は、35mm判換算でいわゆる“サンニッパ”(300mm F2.8)となる大口径望遠単焦点レンズ。動画撮影での使用を特に考慮した「HD」銘が付く。

 いずれのレンズもプレスカンファレンス会場に展示は無かった。

 また同日、開発発表済みの大口径ズームレンズ「35-100mm」を「LUMIX G X 35-100mm F2.8 Power O.I.S」(H-HS35100)として正式発表した。国内発売は未定だが、ドイツでは12月に1,299ユーロで発売する。

 同レンズは35mm判換算で70-200mm相当となる。防塵防滴仕様も採用した。

LUMIX G X 35-100mm F2.8 Power O.I.Sを正式発表した右がLUMIX G X 35-100mm F2.8 Power O.I.S。左は正式発表済みの大口径標準ズームレンズ「LUMIX G X VARIO 12-35mm F2.8 ASPH. POWER O.I.S.」(H-HS12035)

 会場では欧州でのシェアなども明らかにした。

 ノンレフレックス(ミラーレス)のシェアは欧州5カ国において1年以上ナンバー1という。7月のシェアは3割を超えている。(パナソニックではミラーレス機を“DSLM”と呼称していた)。

欧州5カ国でのシェア
多くの報道関係者が実機を撮影していた




(本誌:武石修)

2012/9/18 11:00