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ニコン、AFやAEを一新したフラッグシップ機「D4」

〜XQDメモリーカードやISO204800での撮影に対応

 ニコンは、プロ向けのデジタル一眼レフカメラ「D4」を2月16日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は65万円前後の見込み。

D4

 報道やスポーツ撮影に向けた「D3S」(2009年11月発売)の後継モデル。画素数や撮影感度を向上させたほか、AFおよびAEシステムの刷新を図った。同社では、「次世代 オールラウンド フラッグシップモデル」だとする。新規格の記録メディア「XQDメモリーカード」にも対応する。

画素ピッチ7.3μmの新開発CMOSセンサーを採用

 撮像素子は35mmフルサイズ相当の「FXフォーマット」を引き続き採用。センサーは新開発で、従来機より画素数を410万画素増やした有効1,620万画素CMOS。高画素化の要望、高感度画質、連写性能などのバランスを考慮して決定したという。

 ベース感度は従来機のISO200からISO100になった。最高感度は常用がISO12800、拡張時がISO204800。画素ピッチは7.3μm。ギャップレスマイクロレンズを搭載する。1.2倍(1,110万画素)とDXフォーマット(680万画素)のクロップ機能も備える。

撮像素子は35mmフルサイズの1,620万画素CMOS 91KピクセルRGBセンサー

 AEセンサーは、これまでの「1005分割RGBセンサー」から新開発の「91KピクセルRGBセンサー」に変更。約9万1,000の画素により撮影シーンを精査することで、AE、i-TTL調光、アクティブD-ライティング、オートホワイトバランス、AFをより高精度に行なえるようになった。さらに光学ファインダーでの撮影でも人物の顔認識が可能になっている。

 AFセンサーも新開発の「アドバンストマルチCAM3500FX」を搭載。測距点51点(うちクロス15点)はD3Sなどと同様だが、新アルゴリズムを採用することで、最初の合焦の食いつきが向上したとしている。またF8対応の測距点を11点(中央1点はクロス)設けており、開放F4の超望遠レンズと2倍のテレコンバーターを組み合わせた場合でもAFを可能としている。3D-トラッキングの性能も従来より向上したとする。91KピクセルRGBセンサーによる顔認識情報は、AFにもフィードバックする。位相差AFは、-2EV(ISO100、気温20度)の暗さまで動作する。

アドバンストマルチCAM3500FX 測距点配置

 D3Sの22倍の処理能力という画像処理エンジン「EXPEED 3」を搭載したこともAEやAFの性能向上に寄与している。EXPEED 3ではノイズリダクション性能をアップさせたほか、Dレンジの拡大や色再現性の向上も実現したという。

 アクティブD-ライティングには、強度を増した「より強め」を追加した。アクティブD-ライティング使用時でも連写速度は落ちないとしている。1回のレリーズで2回撮影して合成するHDR撮影機能も利用可能。

EXPEED 3を搭載したメイン基板

ほぼ無音の撮影機能などを搭載

 ボディのシルエットは前モデルを踏襲しているが、背面にボタンを増やして縦位置でも横位置と同等の操作性になるよう配慮した。一部のボタンにはイルミネーション機能を設け、暗所での操作性を向上させている。ボディはマグネシウム製。光学ファインダーの視野率は約100%で、D3Sのスペックを引き継いでいる。ボディ横には、新たに有線LAN端子(RJ-45)を備えた。

シャッターボタン付近に録画ボタンを装備

 起動時間は約0.12秒、レリーズタイムラグは約0.042秒。シャッター耐久回数は40万回。同調速度は1/250秒以下。ほぼ無音で撮影できるモードも新搭載した。これは電子シャッターを使用してメカ駆動無しの撮影が可能になるもので、フルHD解像度までのJPEG記録に対応する。

ボディはマグネシウム製 ボタンのイルミネーションを点灯させたところ
D4のペンタプリズム
防塵防滴のためのシーリングを施している

 液晶モニターは約92万ドットの3.2型を採用。表示の色味が調整可能になった。記録メディアはXQDメモリーカードとCFのダブルスロット。XQDメモリーカードは、CompactFlash Association(CFA)が2011年12月に発表した新規格の記録メディア。CFスロットはUDMA 7に対応する。

XQDメモリーカードとCFのダブルスロットを新採用 本体に有線LAN端子を装備した

 カメラ内でIPTC情報を自動的に付加する機能を新搭載した。IPTC情報は、同社が提供するパソコンソフト「IPTC Preset Manager」で作成できる。

 バッテリーは新たな電気用品安全法に対応するため、新型の「EN-EL18」に変更した。D3Sなど用の「EN-EL4a」および「EN-EL4」は使用できない。

EN-EL18(1万8,900円)

フルHDのDムービー撮影に対応

 動画撮影機能「Dムービー」は1,920×1,080ピクセルのフルHD記録が可能になった。フレームレートも従来は24pのみだったが、30p記録に対応した。1,280×720ピクセル時は最高60pの記録も可能になった。最長記録時間は前モデルの5分から29分59秒に拡大。コーデックはMotion JPEGからH.264に変更されている。また、新たにHDMI端子からライブビュー映像を非圧縮で出力可能になった。外部レコーダーでの記録などを想定している。

 またDXフォーマットベースのエリアでクロップした動画を撮影できるようになったほか、フルHD解像度エリアでクロップすることも可能になった。フルHD解像度のクロップ時はFXフォーマットベースの動画記録に対して焦点距離が約2.7倍相当になる。

AF-S NIKKOR 85mm F1.4 Gを装着したところ

 動画撮影でのブロックノイズやモスキートノイズを抑制したとする。また動体歪みも低減したとしている。コントラストAFの速度は前モデルから4割短縮したという。

 撮影中の音声モニターができるステレオヘッドホン端子(3.5mm)を新搭載した。ステレオマイク端子(3.5mm)も装備する。内蔵マイクはモノラル。録音レベルは20段階にマニュアル調整可能。録音レベルのメーターは録画時に液晶モニターに表示できる。音声記録はリニアPCM。

 微速度撮影機能も搭載した。撮影間隔や撮影時間を設定可能で、24〜3万6,000倍速の微速度撮影ができる。

ワイヤレストランスミッター「WT-5」

 撮影画像を無線LANで転送できるD4専用のアクセサリー。本体と同時に発売する。価格は6万7,200円。

WT-5 D4に装着したところ

 IEEE 802.11a/b/gに加えて、新たに11nにも対応した。従来モデル「WT-4」の2倍の速度でデータを転送可能。パソコンやスマートフォンなどのブラウザからカメラのコントロールが可能な「HTTPサーバーモード」を搭載。ライブビューも端末で見ることができるという。

 1台のD4をマスターとして、WT-5を装着した他の10台までのD4を連動させてレリーズできる機能も有する。

パワーコネクター「EP-6」

 ACアダプター「EH-6a」と併用してD4をAC駆動するためのアクセサリー。本体と同時発売で、価格は1万2,600円。

EP-6

主な仕様
製品名 D4 D3S(参考) D3X(参考)
発売年月 2012年2月 2009年11月 2008年12月
実勢価格(発売時) 65万円前後 60万円前後 90万円前後
撮像素子 タイプ CMOSセンサー
フォーマット FXフォーマット
サイズ 35mmサイズ相当
(約36×23.9mm)
35mmサイズ相当
(約35.9×24mm)
有効画素数 1,620万 1,210万 2,450万
感度 通常 ISO100-12800 ISO200-12800 ISO100-1600
拡張設定時 ISO50-204800 ISO100-102400 ISO50-6400
イメージセンサークリーニング
ライブビュー
液晶モニター サイズ 3.2型 3型
ドット数 約92万
ファインダー タイプ ペンタプリズム
視野率 約100%
倍率 約0.7倍
アイポイント 18mm
位相差AF測距点 51点(クロス15点)
最高シャッター速度 1/8,000秒
連続撮影速度(FXフォーマット時) 約10コマ/秒(AF/AE追従)
約11コマ秒(AF/AE追従なし)
約9コマ/秒(AF/AE追従)
約11コマ秒(AF/AE追従なし、DXフォーマットのみ)
約5コマ/秒(AF/AE追従)
動画 最大解像度 1,920×1,080 1,280×720
フレームレート 30p、25p、24p、60p(720p時) 24p
コーデック H.264(MOV) Motion JPEG(AVI)
記録メディアスロット XQDメモリーカード×1
CF×1
CF×2
バッテリー EN-EL18 EN-EL4a
EN-EL4
EN-EL4a
本体サイズ 約160mm 約159.5mm
高さ 約156.5mm 約157mm
奥行き 約90.5mm 約87.5mm
本体のみの重量 約1,180g 約1,240g 約1,220g




(本誌:武石修)

2012/1/6 13:03