キヤノン、「PIXUS」2011年秋冬新製品の発表会

〜CMキャラクターに芦田愛菜ちゃんを起用

 キヤノンは31日、インクジェットプリンター「PIXUS」の2011年秋冬ラインナップを発表。キヤノンマーケティングジャパン本社で発表会を行った。

 新製品は7機種9モデル。詳しくはすでに公開したキヤノン、サイレントモード搭載機など2011年秋冬「PIXUS」複合機およびキヤノン、自動両面・前面給紙のA4プリンター「PIXUS iP4930」を参照いただきたい。

ブラック、ホワイト、ブロンズの3色を展開するPIXUS MG62302011年秋冬ラインナップの新製品
2011年PIXUS新ラインナップ左から佐々木専務、川崎社長(以上キヤノンマーケティングジャパン)、清水常務(キヤノン)
PIXUS MG6230(ホワイト)PIXUS MG6230(ブロンズ)

リビングに置けるプリンターを

 最初に登壇したキヤノンマーケティングジャパン株式会社代表取締役社長の川崎正己氏は、国内市場動向と新製品導入の狙いを解説。2011年10-12月における国内インクジェットプリンター市場規模を約190万台と予想した。その上で市場全体の出荷伸率が97%であるのに対し、キヤノンの出荷伸率を104%と優位に想定する。

 また、パソコンの複数台所有が増えるにつれ、プリンターがリビングに設置されるケースが増えているという。さらに、無線LANで接続の割合が増えていることに着目。アンケートで「本体デザイン」「操作のしやすさ」「無線LAN対応」の重視度が上がっている点に触れた。

 川崎氏はこれらをまとめ、プリンターにおける「快適な生活提案」として提唱。今回の訴求ポイントの例として、主力モデル「MG6230」におけるカラー展開(ブラック、ホワイト、ブロンズ)によるリビング対応や、低価格帯モデルでの無線LAN対応を挙げた。「サイレントモード」、「Intellinget Touch System」「ECO設定」「スマートフォン・クラウド連携」なども、生活提案につながる機能という。

 市場での目標としては、「マーケットシェアNo.1」「さらなる顧客満足度」「社会貢献活動の充実」の3つを掲げた。

 そのうち顧客満足度については、国内の全4カ所のコールセンターが、コンタクトセンター業務の国際的な品質保証規格「COPC-2000 CSP規格 リリース4.4版」の認証を取得したことを報告。また、2008年から続けている「インクカートリッジ里帰りプロジェクト」の回収拠点が5,000カ所を突破するなど、社会貢献活動の充実について説明した。

インクジェットプリンター国内市場アンケート結果。リビングへの設置が約半数を占める
無線LANの普及にあわせてプリンターへの搭載も拡充したPIXUS MG5320のホーム画面。「ECO」と「サイレント」が目立つ

無線LAN搭載モデルを拡充

 続いて登壇したキヤノン株式会社常務取締役の清水勝一氏は、2011年秋冬ラインナップを通じた特徴を解説。タブレット端末やスマートフォンの台頭といった市場環境の変化に合わせ、プリンターをよりパーソナルな位置付けにしたい考え。MG6230のカラー展開もそのひとつで、さらに無線LAN搭載モデルの拡充と、今回からiOSのAirPrintに対応する点を紹介した。

 その他、ONにすると稼働音が約23%減少する「サイレントモード」、必要なキーだけが光で現れて操作をナビゲートする「Intelligent Touch System」、オンラインアルバムの写真をパソコンを用いずプリントするPIXUS「クラウドリンク」といった機能を解説。さらに、「フルHD動画プリント」には、動画から切り出した複数枚の画像を1枚の用紙にレイアウトしたり合成する機能を追加したという。

iOSのAirPrintに対応する予定サイレントモードも今回の特徴のひとつ
昨年に続き、光で操作ボタンがわかる「Intelligent Touch System」を採用CANON iMAGE GATEWAYやPicasaウェブアルバムの写真をパソコンなしでプリントできる「PIXUSクラウドリンク」
フルHD動画プリントも進化。複数のコマを1枚にレイアウトしたり、合成することが可能になった
新FINEカートリッジを採用本体の小型化も推し進めた
MG3130やMG2130では、前面からのカートリッジ交換が可能
添付ソフトによる「お楽しみフィルター」も搭載。プリントに「魚眼風」などの効果を施せる

CMには芦田愛菜ちゃんを新たに起用

 次に、キヤノンマーケティングジャパン株式会社取締役専務執行役員の佐々木統氏が広告戦略を解説した。

 今回のコミュニケーションワードは「あなたのスタイル、選べるピクサス」、「3 STYLE PIXUS」。目玉とも言えるMG6230のカラーバリエーションについては、各色のコミュニケーションターゲットを説明した。それによると、ブラックは20〜30代男性、ホワイトは20〜30代の女性およびファミリー、ブロンズは40代以上の男女としている。

 上記のターゲティングにあわせ、今期のテレビCMは3パターンを用意する。3パターンを通じて出演するのは、昨年に続いての起用となる岡田将生さんと、新たに起用した芦田愛菜ちゃん。2人がブラック、ホワイト、ブロンズを活用する家庭を訪れ、PIXUSの魅力を検証するというもの。

 また佐々木氏は、「写真甲子園」など、同社が力を入れる教育・文化支援活動についてもプレゼンテーションを行なった。今年は写真甲子園実行委員会が東日本大震災の被災地に機材を贈ったり、写真甲子園出場校による応援プロジェクトを実施するなど、積極的な活動を行なっているという。

コミュニケーションワードは「3 STYLE PIXUS」ブラックのコミュニケーションターゲット。20〜30代の男性
ホワイトのコミュニケーションターゲット。女性とファミリー層ブロンズのコミュニケーションターゲットは40代以上の男女
CMには岡田将生さんに加えて芦田愛菜ちゃんを起用3色それぞれのターゲットに合わせたCMを放映する
写真甲子園2011を実施。加えて被災地への機材提供や、写真甲子園出場校による支援活動も行なった


(本誌:折本幸治)

2011/8/31 20:24