パナソニック、タッチパネル搭載のマイクロフォーサーズ機「LUMIX DMC-G2」を国内発表
パナソニックは、レンズ交換式デジタルカメラ初のタッチパネル機構を備えた「LUMIX DMC-G2」を4月28日に発売する。本体色はコンフォートレッド、コンフォートブルー、コンフォートブラック。
LUMIX DMC-G2(コンフォートレッド) | LUMIX DMC-G2(コンフォートブルー) |
LUMIX DMC-G2(コンフォートブラック) |
価格はオープンプライス。商品構成と実勢価格は次の通り。
品番 | 付属レンズ | 価格 | 店頭予想価格 |
---|---|---|---|
DMC-G2 | (ボディのみ) | オープンプライス | 8万円前後 |
DMC-G2K | LUMIX G VARIO 14-42mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S. | 9万円前後 | |
DMC-G2W | LUMIX G VARIO 14-42mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S.、LUMIX G VARIO 45-200mm F4-5.6 MEGA O.I.S. | 12万円前後 |
■タッチパネルやAVCHD Liteを採用
マイクロフォーサーズシステム規格に準拠したレンズ交換式デジタルカメラ。LUMIX Gシリーズ第1弾「LUMIX DMC-G1」(2008年10月発売)の後継機種にあたり、EVF(パナソニックではLVF=ライブビューファインダーと呼称)、内蔵ストロボ、パームグリップなどを備えた一眼レフライクなスタイリングを特徴としている。
海外では7日に発表済み。海外で同時発表の「LUMIX DMC-G10」について、9日現在、国内発売のアナウンスはない。
外観はほぼDMC-G1を踏襲。また、フリーアングルタイプの約46万ドット3型液晶モニターも引き続き採用。アスペクト比3:2も引き継いでいる。
ただし液晶モニターはタッチパネル式に変化し、レンズ交換式デジタルカメラで初というタッチ操作に対応している。ピントを合わせたい場所をタッチするとフォーカスが合う操作が可能。MF時にはピントを合わせたい場所を拡大させる機能もある。Q.MENU操作、水平・垂直ガイドライン、ヒストグラム表示位置の変更もタッチ操作で行なえる。
さらにDMC-G1では不可能だった動画記録に対応。1,280×720ピクセル/30fpsのHD動画記録が行なえるようになった。記録フォーマットは、2009年9月発売の「LUMIX DMC-GF1」に続いてAVCHD Liteを採用する。外部ステレオマイクの「DMW-MS1」にも対応する。
なお、最上位機種「LUMIX DMC-GH1」(2009年4月)はフルHDのAVCHDをサポートしており、解像度と圧縮方式で見た場合のLUMIX Gシリーズにおける動画記録は、DMC-GH1(AVCHD/Motion JPEG)→DMC-G2/GF1(AVCHD Lite/Motion JPEG)→DMC-G10(Motion JPEGのみ)という序列になる。
映像エンジンをヴィーナスエンジンHDからヴィーナスエンジンHD2に刷新。静止画の最高感度をLUMIX G従来モデルのISO3200からISO6400に高感度化したのもポイントだ。連写性能もDMC-GF1/G1の約3コマ/秒から約3.2コマ秒に向上している。
■操作系をリニューアル。超解像技術の搭載も
コンパクトデジタルカメラのLUMIXシリーズが先行して装備する「超解像技術」を搭載したのも特徴。撮影画像をエッジ、ディテール、グラデーション部に分け、画像処理補正の必要量を判断しながら処理するもので、高い解像力と色再現性が豊かな描写を実現したという。OFF、弱、中、強の3段階を設定可能。
操作面では、グリップ前方にあったコマンドダイヤルが背面に移動。さらに使用頻度の高いQ.MENU(クイックメニュー)ボタンが背面に移っている。加えて、DMC-G1になかった動画記録専用ボタンを搭載。DMC-GH1/G1で上面左側にあったフォーカスモードダイヤルはAFモードダイヤルとなり、同軸にフォーカスモードレバーを配置する方式に変化した。DMC-GH1/G1には専用のAFモードダイヤルがなく、十字ボタン左を押すと現れるショートカットメニューからAFモードを選んでいた。
なお、Q.MENUボタンと同じく上面右手側に存在したFILM MODEボタンは、十字ボタン左に割り当てられた。そのほかの十字ボタンへの割当(ISO、WB、Fn)は従来通り。
マイカラーモードにはDMC-GF1から搭載が始まった「ポップ」、「レトロ」、「ピュア」など7種類のプリセットを用意。また、シーンモードに「背景ボケ」モードを備えるなど、DMC-GF1との共通項が多い。自動シーン判別では「夕焼けモード」の判別が可能になっている。
そのほか、記録メディアスロットがSDHC/SDメモリーカードの上位規格、SDXCメモリーカードに対応している。
上記以外の主な仕様はDMC-G1を踏襲。撮像素子は、DMC-G1およびDMC-GF1と同等。有効1,210万画素の4/3型Live MOSセンサーを採用し、DMC-GH1が特徴とするマルチアスペクト記録は行なえない。
EVFにはDMC-GH1/G1と同じく、約144万ドット相当のフィールドシーケンシャル(面順次)方式を採用する。倍率は約1.4倍、視野率は約100%。アイセンサーも引き続き搭載している。
バッテリーは従来と同じDMW-BLB13。CIPA準拠の撮影可能コマ数は約360コマ。
HDMI出力端子は引き続きビエラリンクに対応する。RAW現像ソフトも従来通り、市川ソフトラボラトリーのSILKYPIX Developer Studio 3.1 SEが付属する。
本体サイズは約124×約74×約83.6mm。重量は約371g(本体のみ)。
■キット専用の標準ズームレンズ
DMC-G2KおよびDMC-G2W同梱のLUMIX G VARIO 14-42mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S.は、35mm判換算で焦点距離28〜84mm相当の画角をカバーするコンパクトな標準ズームレンズ。現在、単体での発売予定はない。
光学式の手ブレ補正機構を搭載。非球面レンズ1枚を含む9群12枚構成で、最短撮影距離は0.3m、7羽根の円形絞りを採用する。
フィルター径は52mm。本体サイズは60.6×63.6mm(最大径×全長)。重量は約165g。
パナソニックのマイクロフォーサーズ用レンズには、すでに「LUMIX G VARIO 14-45mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S.」という本製品に近いスペックの製品がある。こちらは単体でも購入が可能。
■主な仕様
DMC-G2 | DMC-G10 | DMC-GF1 | DMC-GH1 | DMC-G1 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
発売時期 | 2010年4月 | 国内未発表 | 2009年9月 | 2009年4月 | 2008年10月 | |
撮像素子 | 総画素数 | 1,310万 | 1,310万 | 1,306万 | 1,398万 | 1,306万 |
有効画素数 | 約1,210万 | 約1,230万 | 約1,210万 | |||
タイプ | Live MOSセンサー | |||||
サイズ | 4/3型 | |||||
最高感度 | ISO6400 | ISO3200 | ||||
映像エンジン | ヴィーナスエンジンHD2 | ヴィーナスエンジンHD | ||||
ダスト対策 | スーパーソニックウェーブフィルター | |||||
手ブレ補正機構 | レンズ内 | |||||
動画フォーマット | AVCHD | - | ○ | - | ||
AVCHD Lite | ○ | - | ○ | - | ||
Motion JPEG | ○ | |||||
ライブビューファインダー | ドット数 | 約144万 | 約22.2万 | 外付 (約22.2万) | 約144万 | |
倍率 | 約1.4倍 | 約1.04倍 | 外付 (約1.04倍) | 約1.4倍 | ||
アイポイント | 17.5mm | 外付 (17.5mm) | 17.5mm | |||
液晶モニター | サイズ | 3型 | ||||
ドット数 | 約46万 | |||||
フリーアングル | ○ | - | ○ | |||
最高シャッター速度 | 1/4,000秒 | |||||
連写 | 約3.2コマ/秒 | 約3コマ/秒 | 約3.5コマ/秒 | 約3コマ/秒 | ||
記録メディア | SDXC SDHC SD | SDHC SD | ||||
内蔵ストロボGN(ISO100) | 11 | 6 | 11 | |||
電源 | DMW-BLB13 | |||||
本体サイズ(mm) | 幅 | 約124.0 | 約119.0 | 124.0- | ||
奥行き | 約74.0 | 約36.3 | 約45.2 | |||
高さ | 約83.6 | 約71.0 | 約89.6 | 約83.6 | ||
本体重量(g) | 約371 | 約336 | 約285 | 約385 |
2010/3/9 16:01