【PMA】日本未発表の「EXILIM」やデジタルアートフレームを展示したカシオ


カシオブース
会期:2010年2月21日~2月23日
会場:アナハイムコンベンションセンター

 PMA2010のカシオブースには、2010年1月に開催された「2010 International CES」で参考出品していたGPS機能内蔵コンパクトデジタルカメラのほか、米国で発表されたばかりのコンパクトデジタルカメラなどが並んだ。

 日本国内でのアナウンスがなく、21日に米国で発表したばかりの製品「EXILIM EX-S7」と「EXILIM EX-Z35」が、PMA2010に出品されていた。国内で発表した新機種「EXILIM EX-H15」「EXILIM EX-Z2000」「EXILIM EX-Z550」と同様に、従来の「EXILIM Engine4.0」と比べ、画像処理速度が30%向上した「EXILIM Engine5.0」を採用。これにより諧調性やノイズ除去機能が強化されるという。撮像素子は、有効1,210万画素1/2.3型のCCDを採用。光学3倍(35mm判換算で35.5~106.5mmの焦点距離)のズームレンズを搭載している。

 さらにEXILIM EX-S7は、35.2MBの内蔵メモリーを搭載。動画ボタンを押すことで1,280×720ピクセルのHD動画の録画にも対応する。また、イージーモードを利用することで、最適な画像サイズ、フラッシュのオン/オフ、セルフタイマーの設定などを簡易メニューによって調整可能。液晶サイズは2.7型(約23万画素)。サイズは96.9×19.9×56.5mm(幅×奥行き×高さ、以下同)。重量は約99.2g。価格は139.99ドル。


EXILIM EX-S7背面
上部

 EXILIM EX-Z35は、16.9MBの内蔵メモリを搭載。背面には2.5型(約23万画素)の液晶モニターを搭載している。ポケットに入れても違和感がないようなスリムなボディが特徴で、専用の動画ボタンを押すと、16:9のワイドスクリーンで動画の記録が可能。サイズは98.8×20.4×57.3mm。重量は約113.4g。価格は109.99ドル。

EXILIM EX-Z35背面
上部

 2010 International CESに参考出品していたGPS機能内蔵コンパクトデジタルカメラが、PMA2010でも展示されていた。製品化に関する情報は一切なく、CES同様、あくまでもプロトタイプという姿勢だ。方位センサーを含むモーションセンサーを導入し、GPSの信号が受信できない屋内などでも、正確な位置情報を記録し続けることができるのが特徴。カメラが移動していないときはセンサーが休止状態となり、バッテリーの消費を抑える仕組みという。モーションセンサーにより取得した情報は、GPSの信号を受信できる場所に出たときに定期的に位置情報の補正を行ない、それにより正確な情報を得続けることができるということだ。商品化は未定とのことだが、市場の動向を探りつつ検討するとしている。

GPS機能内蔵コンパクトデジタルカメラのプロトタイプ背面
左側面右側面
上部の様子。GPSのアンテナらしきものや地図のモード変更ボタンなどを備える

 2月10日に国内で発表されたコンパクトデジタルカメラ3機種も展示していた。

 EXILIM EX-H15は、35mm判換算で広角24mmからの光学10倍ズームレンズを搭載。有効1,410万画素の1/2.3型CCDを採用している。液晶モニターのサイズは3型(46万画素)。本体のサイズは102.5×29.3×62.1mm。重量は約162g(本体のみ)。なお、発売日はカラーによって異なり、シルバーとブラウンが3月12日、ブラックとピンクが3月26日となる。

 EXILIM EX-Z2000は、「スリム&スピーディー」をコンセプトにデザインされたボディが特徴の光学5倍(35mm判換算で26~130mmの焦点距離)ズームモデル。撮像素子は、EXILIM EX-H15と同じく有効1,410万画素の1/2.3型CCDを採用している。本体のサイズは100.5×19.8×58.5mm。重量は約122g(本体のみ)。発売日はカラーによって異なり、シルバー、ピンク、バイオレットが2月26日、ブラックとレッドが3月12日発売となっている。

 EXILIM EX-Z550は、撮像素子に有効1,410万画素の1/2.3型CCDを採用し、35mm判換算で26~104mmの焦点距離をカバーする光学4倍ズームレンズを搭載。液晶モニターは2.7型(約23万画素)。本体のサイズは99.5×22.4×55.4mm。重量は約116g(本体のみ)。発売日はカラーによって異なり、シルバーとピンクが2月26日、レッドとブルーが3月12日となる。

EXILIM EX-H15EXILIM EX-Z2000
EXILIM EX-Z550

 このほかにも、すでに発売済みの防水・耐衝撃性能を特徴とする「EXILIM G EX-G1」やCESで発表されつつも、国内でのアナウンスがない「EXILIM EX-FX100」も展示していた。

 EXILIM G EX-G1は、約2mからの落下実験をクリアした耐衝撃構造に加え、水深3mで60分の使用が可能という防水性能、-10~40度の環境温度でも動作が可能な耐低温性能など、タフネスが魅力の製品。撮像素子には有効1,210万画素のCCDを採用し、光学3倍ズームが可能。

水が滴る岩場におかれたEXILIM G EX-G1。

 HIGH SPEED EXILIM EX-FH100は、有効1,010万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載したモデル。35mm判換算で24~240mmの光学10倍ズームレンズを採用している。搭載した液晶モニターは3型(約23万画素)。

HIGH SPEED EXILIM EX-FH100背面
上部

 同社独自の写真合成機能「ダイナミックフォト」を再生できるデジタルアートフレームもCESに引き続き展示している。ダイナミックフォトの再生だけでなく、写真を絵に変換する機能(snapshot-to-painting conversion)を搭載した。「Water Color Painting」、「Color Pencil Sketch」、「Pointillism」、「Gothic Oil Painting」、 「Oil Painting」、「Pastel Painting」、「Air Brush」、「Fauvist Oil Painting」といった8つのスタイルイメージを付加して表示させることが可能。また、無線LAN(IEEE802.11b/g)機能やステレオスピーカーを搭載し、JPEG、BMP、PNG、RAWといった写真データに対応する。また、動画(Motion JPEG)やMP3、WAVの音声にも対応する。パネルサイズは10.2型で、2GBの内蔵メモリを搭載するほか、SDHC/SDメモリーカードを利用できる。

デジタルアートフレーム


(飯塚直)

2010/2/22 20:44