パナソニック、2010年春モデル6機種を発表。超解像技術やGPS搭載機も
パナソニックは26日、コンパクトデジタルカメラ「LUMIX」シリーズの新モデル6機種を発表した。2月19日から順次発売する。価格はいずれもオープンプライス。
機種名 | 発売日 | 価格 | 店頭予想価格 |
LUMIX DMC-TZ10 | 3月5日 | オープンプライス | 47,000円前後 |
LUMIX DMC-ZX3 | 2月19日 | 43,000円前後 | |
LUMIX DMC-FT2 | 3月5日 | 47,000円前後 | |
LUMIX DMC-FX66 | 2月19日 | 35,000円前後 | |
LUMIX DMC-FP1 | 2月19日 | 22,000円前後 | |
LUMIX DMC-FS10 | 2月19日 | 25,000円前後 |
LUMIX DMC-TZ10 | LUMIX DMC-ZX3 |
LUMIX DMC-FT2 | LUMIX DMC-FX66 |
LUMIX DMC-FP1 | LUMIX DMC-FS10 |
ここでは、2010年春モデルに共通する新機能と、各機種の簡単な特徴をを紹介する。
■デジタルカメラ初の「超解像技術」を採用
DMC-TZ10、DMC-ZX3、DMC-FT2、DMC-FX66では、新たに「超解像技術」を搭載した。超解像技術は、既に薄型テレビやデジタルビデオカメラなどで採用されている高画質化技術。デジタルカメラでは初めての搭載となる。
LUMIX春モデルでは撮影画像の特徴を自動で判別し、3つの部分に分けて画像処理を行なう。輪郭部はエッジの強調を行なうほかディテールがある部分は精細感を向上させる。また、グラデーション部分はスムージング処理を行なうことでノイズの強調を防ぐ。通常のエッジ強調とは異なり、疑似輪郭の発生も抑制できるという。
超解像技術により、「しっかりしたディテール表現」、「輪郭やエッジをクッキリ浮き立たせる」、「ノイズを抑えた滑らかなグラデーション」、「絵に立体感が出る」といったメリットを挙げている。特に布や遠景の木々といった部分で解像感が向上するとしている。
超解像機能は動画にも適用可能。また、機能のON/OFFを選択できる。デフォルトではONになっており、同社では超解像を利用しての撮影を推奨している。超解像技術は顔検出機能と連動しており、肌部分には超解像処理が掛からないようにしている。これにより、顔の皺などが強調されることを防ぐ。
超解像技術搭載モデルには、同機能を利用した「iAズーム」を搭載した。iAズームは光学ズームの望遠端以降の領域に超解像処理を施すことで、フル画で更にズームできる機能。例えばDMC-TZ10は12倍ズームだが、iAズームを使用すると16倍ズームになる。同社ではiAズームについて、「ほぼ光学ズームと変わらない画質」としている。
また、高感度撮影ではノイズリダクションによるディテール喪失に対してもシャープ感を時できるという。「高速連写」、「フラッシュ連写」、「フォトフレーム」など300万画素相当での記録となるシーンモードでも、超解像技術により500万画素程度の解像感になるとしている。
超解像技術を搭載したことで画像処理エンジン名が変更になった。AVCHD Liteによる動画機能を搭載したモデルは「ヴィーナスエンジンHD2」、Motion JPEGによる動画撮影機能搭載モデルは「ヴィーナスエンジンVI」となる。
■記憶色を再現した「ハッピーカラー」
DMC-TZ10、DMC-ZX3、DMC-FT2、DMC-FX66には、記憶色を再現したカラーモード「ハッピーカラー」を新搭載した。
人間の記憶に残る映像は実際よりも高彩度なため、撮影画像をシーンに合わせて色彩強調を行なって記憶色に近づける機能。色彩強調は画像全体に施すのではなく、自動で局所的に判別するため不自然になることはないとしている。彩度と合わせて明度も適切に調整する。
■各機種の特徴
新製品6機種の特徴を簡単に紹介する。詳細については、順次掲載する機種ごとの別記事を参照いただきたい。
●LUMIX DMC-TZ10
“旅カメラ”こと「LUMIX DMC-TZ7」の後継モデル。新たにGPS機能を搭載した1,210万画素モデル。広角25mmからの12倍ズームレンズを搭載する。AVCHD LiteによるHD動画撮影が可能。
パナソニック、GPS機能搭載の12倍ズーム機「LUMIX DMC-TZ10」
●LUMIX DMC-ZX3
DMC-TZ10より小型のボディに広角25mmからの8倍ズームレンズを搭載したモデル。「LUMIX DMC-ZX1」の後継機。画素数は1,410万画素に向上。AVCHD Liteの動画撮影にも対応する。旅行の日付を設定して撮影すれば、その旅行のみスライドショー再生できる「トラベルモード」も引き続き搭載。
パナソニック、超解像技術に対応した薄型8倍ズーム機「LUMIX DMC-ZX3」
●LUMIX DMC-FT2
「LUMIX DMC-FT1」の後継となる防水デジタルカメラ。従来の3M防水、耐衝撃1.5mから10M防水の耐衝撃2mに性能向上した。加えて-10度の耐低温機能を新たに装備。画素数は1,410万画素になった。レンズは広角28mmからの4.6倍ズーム。
●LUMIX DMC-FX66
LUMIXシリーズの定番モデル「FX」の最新機。「LUMIX DMC-FX60」の後継に当たる。女性が被写体の場合に最適な新シーンモード「コスメティックモード」を新搭載した。肌のくすみ、皺、しみなどを目立たなくできる。画素数は1,410万画素にアップした。レンズは広角25mmからの5倍ズーム。個人認証機能も新たに備えた。
パナソニック、“超解像技術”搭載の薄型モデル「DMC-FX66」
●LUMIX DMC-FP1
スライドレンズカバーを採用した厚さ18.6mmのスタイリッシュモデル。画素数は1,210万画素。レンズは屈曲式で、広角35mmからの4倍ズーム。Motion JPEGによる720p動画を撮影可能。
●LUMIX DMC-FS10
エントリーモデル「LUMIX DMC-FS7」の後継モデル。新たに画素数を1,210万画素に向上させたほか、レンズを4倍ズームから、広角28mm対応の5倍ズーム。Motion JPEGによる720p動画機能も新搭載。
パナソニック、広角28mm・HD動画対応の「DMC-FS10」
【訂正】記事初出時、DMC-TZ10とDMC-FT2の発売日を誤って記載しておりました。訂正いたします。
2010/1/26 15:03