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サイトロンジャパン、「SHARPSTAR Mark III 赤道儀」にコントローラーを付属したセットモデル

株式会社サイトロンジャパンは、赤道儀とコントローラーをセットにした「SHARPSTAR MarkIII 赤道儀 AlThiba PRO」を4月6日に発売する。同社直営店「シュミット」の専売商品となっており、直販価格は税込49万9,000円。

Jiaxing Ruixing Optical Instrumentの「SHARPSTAR MarkIII 赤道儀」と、マチナカリモート天文台製の専用コントローラー「AlThiba PRO」を組み合わせた商品。

SHARPSTAR MarkIII 赤道儀は、赤経軸と赤緯軸の両軸に減速比1:100の波動駆動ギアを採用しているのが特徴。モーターの減速比は1:10で、両軸1:1,000の減速機構を備えている。

カウンターウェイトなしで22kg、付属のカウンターウェイト(5kg)を併用することで最大28kgまでのカメラ・鏡筒などが搭載できる。赤道儀の本体の質量は約7.6kg。

また、赤道儀本体の赤経・赤緯の両軸には、通電解除式の電磁ブレーキを内蔵。不意のシャットダウン時でもマウントを安全に停止させ、鏡筒やカメラが三脚やピラーに接触することを防ぐという。

鏡筒を取り付けるためのアリミゾにはデュアルタイプを採用し、幅広(約74mm)と幅狭(約44mm)のアリガタが搭載可能。

このほか、質量約4.9kgのハーフピラー付きカーボン三脚を同梱している。

専用コントローラーとなるAlThiba PROは、最大1/16マイクロステップの高分解能を実現。最大で対恒星時1,900倍の静音高速自動導入・自動追尾機能を搭載する。

なお、GPSモジュールを内蔵するため、観測時には自動で時刻と座標が同期され、内蔵バッテリーの搭載により、設定や時刻・座標のデータが保持できるという。

また、オートガイドポートをハンドコントローラー内に内蔵し、有線・無線でのオートガイドにも対応する。

ガイド速度やWi-Fiの接続状況などを表示する情報表示ディスプレイも搭載。無線接続時には、スマートフォンやPCを利用し、ブラウザ上での操作に対応する。

PC用の専用設定アプリ、専用ドライバー、専用ASCOMドライバーが用意され、ASCOM対応のプラネタリウムソフトや撮像ソフト、ASIAIRなどのサードパーティ製の撮影ガジェットとの連携も行える。

マチナカリモート天文台製の専用コントローラー「AlThiba PRO」

主な仕様

マウント部

質量:7.6kg(ウェイト・シャフト除く)
搭載可能重量:22kg(ウェイトなし)、28kg(ウェイト利用時)※形状による
減速比:赤経1:1,000、赤緯1:1,000(波動駆動ギア1:100/モーター1:10)
高度調整範囲:15~90度
水平調整範囲:±4度
Pモーション:±20″以内(周期432秒)
アリミゾ:幅広(74mm)・幅狭(43mm)デュアルタイプ/長さ200mm
底面:直径160mm
最大高:380mm
最大幅:300mm
三脚搭載時全高:約1,200mm

コントローラー部

定格電圧:DC 12V
定格最大電流:2A
電源端子:内径2.1mm、外径5.5mm センタープラス
導入速度:対恒星時200倍~1900倍(設定アプリで変更可能)
オートガイド速度:対恒星時0.25倍/0.5倍/1.0倍(設定アプリで変更可能)
追尾モード:恒星時、月時、カスタム
SCOM接続:専用ドライバーにて対応
マイクロステップ数:816分割(設定アプリで変更可能)
USB端子:USB Type-B(USB1.1)
オートガイド端子:RJ-11 ST4互換タイプ
動作確認済みソフト:ステラナビゲータ 11、Ciel SkyChart4.0、SkySafari Pro・Plus(Android/iOS)、PHD2、N.I.N.A、AstroPhotographyTool(一部コマンドには互換性なし)、ZWO ASIAIR(一部コマンドには互換性なし)

三脚

質量:4.9kg
全高:820mm
収納長:930mm
高さ調整範囲:25mm

飯塚直

(いいづか なお)パソコン誌&カメラ誌を中心に編集・執筆活動を行なうフリーランスエディター。DTP誌出身ということもあり、商業用途で使われる大判プリンタから家庭用のインクジェット複合機までの幅広いプリンタ群、スキャナ、デジタルカメラなどのイメージング機器を得意とする。