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ライカSLのファームウェアVer.3.0が公開

AF性能を向上 RAW/JPEG分割記録への対応も

ライカカメラAGは5月31日、ミラーレスカメラ「ライカSL」(Typ601)のファームウェアVersion 3.0を公開した。

SDカードへの書き込み速度向上、AF機能の最適化、カスタマイズオプションの充実などが含まれている。また、シャッター速度優先のTモードは「Sモード」に表記変更される。

主な新機能

SD カードへの書込み速度が最大35%アップ

  • SD カードへの書き込み処理を最適化し、DNG ファイルの書込み時間を最大35%短縮しました。これにより、バッファいっぱいまで撮影した後もすぐに撮影を開始できるようになります。

オートフォーカス機能の最適化

  • MF/AF の制御を最適化しました。
  • オートフォーカスの反応時間を短縮しました。
  • ライカ SL レンズ使用時の追尾AF 性能が向上しました。。
  • 動画撮影時のズーミング後のフォーカシング性能が向上しました。
  • 動画撮影時のAF 測距範囲を変更し、性能が向上しました。
  • 動画撮影時のAFc の性能が向上しました。

レンズ用ファームウェアの更新(カメラのファームウェアアップデート後に自動更新)

  • 合焦精度が向上しました。
  • AFc では、近づいてくる被写体へのAF 追従精度が向上しました。
  • アップデート:ライカ バリオ・エルマリートSL f2.8-4/24-90mm ASPH.ファームウェア
  • アップデート:ライカ アポ・バリオ・エルマリートSL f2.8-4/90-280mm ファームウェア
  • その他、軽微な不具合を修正しました

その他の変更内容

  • DNGファイルをスロット1へ、JPGファイルをスロット2へ、それぞれ別々のSDカードに保存できるようになりました。
  • 静止画と動画の露出をそれぞれ個別に制御できるようになりました。
  • 4K動画(3840x2160)に「24 fps」を追加しました。
  • ホワイトバランスの「フラッシュ」を改善しました。
  • 最長1秒までの全速で電子シャッターを使用できるようになりました。(ISOによって低速側に制限あり)
  • M(マニュアル)モード時の露出プレビューでは、半押ししなくても露出シミュレートできるようになりました。
  • 再生モードで等倍表示する際、表示位置を記憶して同じ場所にアクセスできるようになりました。
  • ISOオート設定時のフラッシュの調光制御を改善しました。
  • 連続コンティニュアス撮影時のフラッシュの調光制御を改善しました。

新たなカスタマイズオプション

  • 露出操作時のクリックホイールとシャッタースピードダイヤルの機能を入れ替えられるようになりました。
  • 上記の設定に合わせ、上面ディスプレイに表示される絞りとシャッター速度の表示位置が入れ替わるようになりました。
  • 「Tモード」の名称を「Sモード」へ変更しました。
  • AFモードを「トラッキング」に設定したとき、測距枠の位置が中央へリセットされる設定を追加しました。
  • 複数選択/削除機能のグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)のを改良しました。
  • ライカSL/TLレンズ使用時に、ジョイスティックを押すとフォーカス位置を拡大表示できる設定を追加しました。
  • 距離の単位(フィート/メートル)を選べるようになりました。
  • ライカMレンズ(6bit)やRレンズ(ROM)装着時の自動検知機能をオフにできるようにしました。
  • 動画の解像度/フレームレートを個人設定メニューに割り当てられるようにしました。
  • キーボード入力画面の「OK」ボタンのタッチ感度が向上しました。
  • 音声入出力の切替とレベル補正の、ジョイスティック操作方向を入れ替えました。
  • その他いくつかのGUIを改良しました。
  • EVFを覗きながらメニュー画面に切り替えられるように、初期設定値を有効へ変更しまし
    た。

不具合の修正

  • SL/TLレンズ以外のレンズを使用する際に、ISOオートの「最長シャッター速度設定」が無視される不具合を改善しました。
  • Leica Image Shuttle 3.6使用時の安定性が向上しました。
  • USB接続時には「SDカードが挿入されていません」のメッセージが表示されないようにし
    ました。
  • 撮影時にライカMレンズやRレンズの絞り値が表示されないようにしました。

ライカSLアプリ

  • DNGファイルの転送が出来るようになりました。
  • ボリュームボタンを押してシャッターが切れるようになりました。
  • シャッターが切れた時に、スマートフォンのバイブが働く機能を追加しました。

Installation instructions for the Leica SL (Typ 601) Firmware 3.0

本誌:鈴木誠