3週目はすべてISO400で撮っている。オートホワイトバランスなのだが、上のセクションだけ少し白っぽく色乗りも薄い。もう少し濃い感じで出て欲しかった気がする。こんなケースではRAWで撮り、後で好みに現像すれば、それはそれで楽しめる。一応照明(RIFA)も持って行ったものの、今回は結局使っていない。
これまで、同じ部屋で似たような条件のもとISO400で撮っているが、このMark IIIは驚くほど画像が滑らかだ。多分ラチチュードは少し狭くなるのだろうが、等倍で見てもノイズのノの字も見当たらない。ISO400でこの画質なら、ISO800でも全く問題無いだろう。さすがにハイエンドと言ったところだ。
もうひとつ感じたのは、APS-Cと比較してAPS-Hサイズは、同じF2.8でも被写界深度が浅くなり、ピンがかなりシビアになること。実際撮ってみるとわかるが、その差は感覚的にこんな感じかな!? と思っている以上のものだ。ちょっと気を抜いた途端に外してしまう。ライブビュー使用時はマニュアルフォーカスになるので、ピントを合わせるのは大変そうだ。もちろんそのぶん背景はボケるので、ボケ味を生かしたような写真は撮りやすい。
液晶モニターは約23万画素の3型となり、1D Mark IIよりも見やすくなった。ただ好みの問題もあるだろうが、標準設定の明るさでは黒が少し浮いて見える。試したところ-1でちょうどいい感じだ。ボディがβ機だったこともあり、製品版では調整している可能性もある。撮った画像を同時にPCで表示して見比べ、イメージ的に一致するところに合わせるのがいいだろう。
同社のWebサイトに1D Mark IIとの比較一覧表が載っている。画素数の違いはもちろん、Dual DIGIC III、A/D変換14bit、ファインダー倍率0.76、標準フォーカシングスクリーンがEc-CIV、連写性能、液晶パネルの輝度調整7段……など、かなり多く、そして細かい部分で性能アップしていることがわかる。
ただこれらを見ると、次モデルで解像度以外にどこか触るところはあるのだろうか? という素朴な疑問が湧く。初代のDCS 1c/3cから10年以上経った今、改めてハイエンドのデジタル一眼レフに求められているものは何だろう? とちょっと考えてしまった。色に関してはもっと改善して欲しいものの、機能的にはこれ以上のスペックを必要とするのはごく一部の撮影だけの様な気がする。
水着2(この号)と3(1週目)だけ、少し髪型を変えてみた。髪型ひとつで随分印象が違ってくる。筆者的には1週目が好みだろうか!?(笑)
里恵ちゃんはどうやら隅が好きらしく、撮っているとどんどん部屋のコーナー側へ寄っていく。話によると自分の部屋のレイアウトもそんな感じで、隅っこの方が落ち着くらしい。(つづく)
actress 安間里恵@STRAYDOG PROMOTION
photographer 西川和久 キヤノン EOS-1D Mark III EF24mm F1.4 L,EF35mm F1.4 L,EF50mm F1.2 L,EF24-70mm F2.8 L
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西川 和久 (にしかわ かずひさ)
1962年11月生まれ。もともとPC系のライター&プログラマーであったが、周辺機器としてデジカメを使い出してから8年。気が付くとグラビアカメラマンになっていたと言う特殊な経歴の持ち主。初めて使った一眼レフはCanon EOS DCS 1c。現在、いろメロ待受@DWANGOのグラビアマガジン、着エロ系DVDのジャケ写などで活躍中!
http://www.iwh12.net/blog/ |
2007/06/22 00:40
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