トピック

いま買うべきカメラとRFレンズ——福井麻衣子

スナップでおすすめする「EOS R8・RF24-50 IS STM レンズキット」と「RF100mm F2.8 L MACRO IS USM」

クリエイティブフィルターでソフトフォーカスを選ぶと、流行りの雰囲気に。コントラストのあるシーンで選ぶとファンシーになり過ぎず使いやすい
キヤノン EOS R8/RF24-50mm F4.5-6.3 IS STM/50mm/絞り優先AE(F6.3、1/50秒、+0.3EV)/ISO 200/WB:オート

ラインアップが多彩なEOS RシリーズとRFレンズ。各ジャンルのプロフェッショナルがいま推したいカメラとレンズを徹底解説! 飛行機、スナップ、ポートレートの3シーンでおすすめの機材を紹介する。第2回は福井麻衣子さんが旅先や日常でのスナップ撮影用途で、持ち歩きたいカメラとレンズをセレクトする。

福井麻衣子

大阪府出身。写真家・内池秀人氏に師事。東京を拠点に雑誌や広告でのタレント(人物)・旅・ライフスタイルの撮影を中心に活動している。「日々の小さな感動を大切に」撮影している

※本企画は『デジタルカメラマガジン2024年5月号』より転載・加筆したものです。

軽快なカメラをバッグに忍ばせてスナップを楽しむ

プライベートでのスナップは、カメラが小さい方が良い。好きなバッグに忍ばせて、必要なときにさっと取り出す。小型・軽量フルサイズのEOS R8とRF24-50mm F4.5-6.3 IS STMのキットは、そんな使い方にマッチする。

EOS R8
RF24-50mm F4.5-6.3 IS STM
キヤノンオンラインショップ参考価格(税込):29万3,700円(RF24-50 IS STM レンズキット)

レンズと合わせて質量約671gと軽快なフルサイズキット。小柄ながら中身はパワフルで、トラッキングAFや最高約40コマ/秒の電子シャッター高速連写にも対応する。RF24-50mm F4.5-6.3 IS STMはR8の小型さを生かせる軽量ズームで、とにかくコンパクトだ

沈胴時はグリップから少しはみ出る程度のレンズサイズなので、収納性がとにかく高い。EOS R8のバリアングルモニターとタッチAFを活用すれば、フリーアングルで撮影できるし、小柄ながら最新AFシステムが搭載されているので、精度良く撮影できる。

画質は自然でキヤノンらしい仕上がり。レンズもコンパクトなのに写りはシャープで、技術の進歩が感じられる。スナップでよく使う24、35、50mmが1本に内包されているので、それを意識的に使い分ければさまざまな構図が作れる。

3つの焦点距離を使い分けてスナップ上手になろう

ズームリングの指標を目安に、画角を意識して使うと面白い。24mmは気持ち良く広がりを表現するときに選びたい。35mmは自分が見たものを素直に伝えられる。ナチュラルなパースなので何かに近接しても面白い。50mmは端正な印象で画面を整理できる。

24mm
カラフルな街並みと強い日差しで浮かび上がる地面の影のバランスにこだわって広角側の24mmで構図を作り、バランスの良い位置に人影が入るのを待った1枚。WB補正でBとGをプラスして懐かしい印象に
キヤノン EOS R8/RF24-50mm F4.5-6.3 IS STM/24mm/絞り優先AE(F4.5、1/400秒、+0.3EV)/ISO 100/WB:5,700K(B2+G2)
35mm
グラフィティだらけの室外機のストリート感を35mmで周りの質感ごと捉えた。コントラストをマイナスにして暗部がつぶれ過ぎないように気を付けている
キヤノン EOS R8/RF24-50mm F4.5-6.3 IS STM/35mm/絞り優先AE(F6.3、1/125秒、-0.7EV)/ISO 100/WB:6,600K(B2+G2)
50mm
見たままを素直に捉える50mmの画角。春らしいプランターと日差しが素敵で、それらが際立つように水平垂直に気を付けた。何気ない街角をドラマチックにしてくれる日差しはスナップの強い味方だ
キヤノン EOS R8/RF24-50mm F4.5-6.3 IS STM/50mm/絞り優先AE(F6.3、1/250秒、+1.0EV)/ISO 200/WB:オート(B2+G2)

ピクチャースタイルは忠実設定をアレンジ

ナチュラルな雰囲気でスナップするときにおすすめなのがピクチャースタイルの忠実設定。初期設定の状態からコントラストをマイナスにして色の濃さをプラスすると、適度なメリハリがある画質に仕上がる。旅先からJPEG撮って出しの写真をシェアする際にも、優しい印象の仕上がりを得られるし、後でRAW現像する際のベースとしても扱いやすい。

ピクチャースタイルの忠実設定をベースに、コントラストをマイナス方向に、色の濃さをプラス方向に調整している

中望遠マクロレンズを加えて表現力をプラス

便利なキットにスペシャルな1本を加えるなら、RF100mm F2.8 L MACRO IS USMはとても良い選択肢だ。中望遠らしい豊かなボケ量と圧縮感で、まったく異なる表現が加えられる。

RF100mm F2.8 L MACRO IS USM
キヤノンオンラインショップ参考価格:18万7,000円(税込)

最大撮影倍率1.4倍の中望遠マクロレンズ。クリアな描写と柔らかなボケ味で近接撮影を堪能できる。さらに、球面収差を調整できるSAコントロールリングの搭載によって、ボケの輪郭を柔軟に調整可能だ。マクロ域はもちろん、中望遠レンズとしても活用できる

自然の中で花などを近接撮影するのも楽しいが、街中に持ち出すと、大きなボケや切り取り効果で人混みを写さずに撮影できて、実は現代的なスナップにも向いている。

100mmの圧縮効果で帽子屋のディスプレイのにぎやかさを1枚に詰め込んだ。絞りは開放にして、前ボケで奥行きを加えている。雑多な街中では中望遠レンズを使うと絵作りしやすい
キヤノン EOS R8/RF100mm F2.8 L MACRO IS USM/100mm/絞り優先AE(F2.8、1/640秒、+0.7EV)/ISO 200/WB:6,200K(B2+G2)

SAコントロールでボケをリッチに

ストレートな写りは十二分だが、収差を調整できるSAコントロールリングを使えば、ボケを柔らかくも硬くもできて、写真に遊び心を加えられる。プラスにするとピント面より後ろのボケが硬くなり、手前が柔らかくなる。マイナスはその逆。ピント面もソフト効果がかかり、ノスタルジックな印象だ。ボケを柔らかくしたり、玉ボケを強調したりできる。

SA-2
咲き始めの桜をマクロレンズで近接撮影。SAコントロールリングを-2にしてボケの柔らかさを強調した。スナップの途中で見つけた花もマクロならしっかり撮影できる
キヤノン EOS R8/RF100mm F2.8 L MACRO IS USM/100mm/絞り優先AE(F2.8、1/1,250秒、+2.0EV)/ISO 320/WB:4,500K(B2+G2)
SA+2
SAコントロールリングを+2にすると、木漏れ日や桜のボケの輪郭がクッキリとリング状になって、独特な印象を与えられる
キヤノン EOS R8/RF100mm F2.8 L MACRO IS USM/100mm/絞り優先AE(F2.8、1/1,600秒、+0.3EV)/ISO 320/WB:4,500K(B2+G2)
Canon 春のキャッシュバック フォトライフ応援キャンペーン

対象購入期間:2024年3月8日(金)~5月7日(火)
応募締切:2024年5月21日(火)
※当日消印有効

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福井麻衣子