何がすごいの? キヤノンのアプリ
Vol.01 Neural network Upscaling Tool×粒木友香里
アップスケーリングでブルーインパルスの迫力を引き出す
- 提供:
- キヤノンマーケティングジャパン株式会社
2025年8月21日 07:00


画素数を4倍に引き上げられるアップスケーリング機能がEOS R1やEOS R5 Mark IIに搭載されて話題を呼んだが、実は「Neural network Upscaling Tool」というアプリとしても提供されている。このアプリなら該当機種以外のカメラでも、アップスケーリングを活用できる。本アプリによってどんなことができるのか、その魅力を実践レビューする。
山形県出身、在住の航空写真家・グラフィックデザイナー。航空写真家の黒澤英介氏に師事。女性航空写真家として初めてブルーインパルスに搭乗し空撮を行う。ブルーインパルス写真集『BLUE SKY』(イカロス出版)が発売中
※本企画は『デジタルカメラマガジン2025年9月号』より転載・加筆したものです。
簡単操作で画素数が4倍に高解像度化
「Neural network Upscaling Tool」を使えば、JPEGやTIFF画像を読み込ませるだけで、元画像の精細さを保ちながら画像サイズが4倍(縦横それぞれ2倍)に変換される。バイキュービック法などの従来式で解像度を上げると精細感が失われる場合があるが、本アプリはディープラーニング技術によって元画質の精細感を保ったままサイズアップできるため、大きくプリントして使用するなど表現の幅が広がる。
シンプル操作で誰でも簡単に使える
一見難しく見えるアプリ名だが、使い方は簡単。JPEGやTIFF画像(RAWデータの場合は現像後)をソフトに追加して「実行」を選択するとサイズアップ処理が始まり、指定したフォルダに「元のファイル名_Up」と名前が付いて保存される。複雑な操作は必要なく、処理も自動的に進んでいくため、単純で操作しやすい。
SCENE 01|後からトリミングして機体の迫力を引き出す
「チェンジ・オーバー・ターン」の演目で、密集した5機を収めた写真。この3番機のみをトリミングして迫力ある写真に仕上げた。機体が小さめの写真でも大きくトリミングすると見え方が変わる。約2,420万画素のEOS R6 Mark IIの写真をアップスケーリングすると、大きく切り出しても1,600万画素以上を維持できる。
SCENE 02|横位置写真を縦位置に切り出す
「チェンジ・オーバー・ループ」の演目を横位置で捉えた。左右に空を入れると、ゆったりと伸びやかな印象になるが、そこから空の余白をカットして縦位置に再構成すると機体とスモークが強調された、迫力ある表現に変化する。縦位置に切り出しても約3,700万画素とEOS R6 Mark II本来の画素数を超えている。
チャンスの少ないブルーインパルスの撮影で複数の構図を手に入れられる
ブルーインパルスは全国各地で展示飛行を行っているが、ホームベースである松島基地周辺以外の場所では近くからの撮影機会が少ない。少ないチャンスでイメージ通りの写真に仕上げるためにも、アップスケーリングはとても便利だ。
例えば航空祭など基地で行う展示飛行は高度がある程度低く機体を大きく写せる可能性が高いが、基地以外で行うイベントでは高度が高く設定される場合が多く、望遠レンズで狙っても機体が小さいことが多い。
そんなときは、アップスケーリングしてトリミングすれば、機体を大きくしつつ高精細に仕上げられる。機種を問わず使えるため、カメラ内にアップスケーリング機能が搭載されたEOS R1やEOS R5 Mark IIのような最新ボディでなくても、撮影した写真を高画素機のようにサイズアップできる点もありがたい。カメラ機種を問わずに使えるので、利便性に加えて、コスト面でも助かるアプリだ。
粒木友香里のメイン機材
EOS R6 Mark IIは軽さと被写体検出のAF速度が魅力。RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMと組み合わせると、ブルーインパルス撮影には欠かせないアップから引きの絵まで幅広く表現できる。
INFORMATION
キヤノン 夏のキャッシュバック2025
紹介しているカメラやレンズも対象となった最大5万円のキャッシュバックキャンペーンが開催中です。