【特別企画】バッファロー「LinkStation LS-V3.0TL」でiPhoneの写真を最大活用する!!

Reported by スタパ齋藤

LinkStation LS-V3.0TLをモバイル画像活用の中核とすれば、非常に柔軟に写真を楽しめるかも!?

 こないだ発作的にiPhone 4Sを買った俺なんですけど、直後からデジカメとしてのiPhone 4S稼働率が急上昇。iPhone 4にあった青カビ症状が少なくなっているわ、高機能/高性能化されてよりキレイに写真が撮れるようになったわで、iPhone 4Sのカメラ機能を毎日のように使っている。

 あと、iCloudの良さ。とくにフォトストリーム機能が秀逸なのだ。詳しくはココに書いたが、iPhone 4SなどiOS 5搭載デバイスで撮った写真を自動的にクラウド(iCloud)へと上げてくれて、その写真をほかのiOS 5搭載デバイスやパソコンで共有できる。つまり撮るだけで、自動的に、iPhoneやiPadやPCなど多数の端末にてその写真を見られるようになるのだ。ステキ!! そして便利〜♪

愛用中のiPhone 4S。カメラ機能が一新され、スナップ写真レベルなら常用できる使い勝手/画質になった。またiOS 5搭載デバイスなので、フォトストリームをはじめとするiCloud系機能も使える
たとえばiPhone 4Sで写真を撮ると、画像がカメラロールとフォトストリームに保存される。フォトストリームはクラウド(iCloud)上の領域。Wi-Fi接続中なら撮ったら即、写真がクラウドに上がるこちらはiPad 2。iPhone 4Sで撮った写真が間もなくiPad 2上にも現れた。手間はほぼゼロ。工夫したりアレコレ設定したりすることナシにサクッと写真を共有できるのだ。ただ、若干の難点もある

 便利で愉快だがしかし、フォトストリーム機能にも弱点が。ひとつはiCloudに上げられた写真は30日間だけしか保存されないこと。この期限が過ぎたら削除されてしまう。また、フォトストリームではiPhoneなどのなかの特定のフォルダに「撮った写真を全部ため込んでしまう」ことも。多量に写真撮るとフォルダ内がすぐに写真だらけになり、整理しにくい。

 それとiPhoneなどiOSデバイスでは相変わらず、PC上の写真を扱う方法がヤヤコシイ。詳しくは割愛するが、PCで行なうように写真をフォルダ分けして整理するのに一苦労だし、フォルダ間の写真移動にも手間がかかる。

 そんなふうな俺的iPhone写真生活についてデジカメWatchの人にアツく語っていたら、「そしたらLinkStationがイイんじゃないですか。編集部にLS-VLシリーズがありますから、試してみたらどうです?」とハードウェアを貸してくれた。


NAS上の写真をスマートフォンで見られるらしい!!

 りんくすてえしょん!? これ、NASでしょナスでしょネットワークアタッチドストレージでしょ? これがどう、俺のiPhone写真生活の一部残念点を解消してくれるのかニャ!?

 と思ったが、ちょいと調べてみたら、このLinkStation LS-VLシリーズにより、俺の最強に愉快&便利だけど部分的に残念感が残るiPhone写真生活が、全体的に快適でたまらねえものへと変貌する可能性が見えてきた。具体的には……の前に、LinkStation LS-VLシリーズの特徴などを。

バッファローの「LinkStation LS-V3.0TL」。LS-VLシリーズの一機種で、容量3TBのHDDを内蔵しているWebアクセス機能により出先からNAS内のファイルを扱える。画像はWebブラウザで使っているところ

 バッファローのLS-VLシリーズはNAS。LANにつなぐHDDですな。LANに接続すれば同じLAN内の各PCなどからNASを共有できるのだ。LS-VLシリーズは複数PCでの共有だけではなく、ネットワーク経由の利用スタイルを幅広く網羅しており、たとえばREGZAや「スカパー! HD」の録画用HDDとして使えたり、MacのTime Machine用ストレージになったりもする。

 また、LS-VLシリーズはその速さに定評がある。同社のUSB HDDより1.8倍もデータ転送性能が高く、76MB/sでの転送を行なえる。ネットワークを使った多彩な利用法に対応し、さらにデータ転送もスムーズ。家庭内LANを構築しているユーザーには既におなじみのLinkStationでありLS-VLシリーズなのだ。

 LS-VLシリーズにはイロイロな機能があるが、なかでも注目度が高いのが「Webアクセス」機能。これを使うと、外出先からWebブラウザを使ってLS-VLシリーズ内のファイルを扱える───ファイル共有、時間限定のファイル共有、ファイルのアップロードやダウンロードを行なえる。要はインターネット接続環境があればどこからでも使える「自前のネットワークストレージ」になる。

 そしてさらに、このWebアクセスはスマートフォンからでも行なえる。各スマホ用の専用アプリがあるんですな。iPhone/iPod touch用のWebAccess iやiPad用のWebAccess i HD、Android端末用のWebAccess Aがリリースされている。

 このアプリを使うと、スマホを使って外出先から自宅とかのNASにアクセスし、NAS内の写真を見られるらしい!! スマートフォンで撮った写真をNASにアップロードすることもできるらしい!! なーんか良さそう♪ 早速iPhone 4SやiPad 2で試していきたい!!

 ちなみに、WebアクセスはLS-VLシリーズだけではなく、TeraStationを含む多くのLinkStationで利用できる。また前述のWebAccess iアプリやWebAccess Aアプリも同様。どのTeraStation/LinkStationとどのスマートフォンを組み合わせて使えるかは、ココとかココに一覧がある。


イキナリ、iPhoneやiPadでNASの写真を見られた!!

 さてさて早速LinkStation LS-V3.0TLをセットアップ。と言っても、バッファロー製の今時的NASの初期設定は超カンタン。NASをLANに接続して付属CDを使ってインストールするだけで、ほぼ全自動でセットアップが完了する。

 また、NAS利用の中心となるBUFFALO NAS Navigator2ソフトウェアもわかりやすく、そこから呼び出せる設定画面(Web設定)上にもヘルプへのリンクが多々。迷いそうな場面の近くにはいつも説明やヘルプが用意されている感じなので、NAS初心者でも設定を進めて行けると思う。

インストールはサクッと完了。NAS利用の中心となるBUFFALO NAS Navigator2ソフトウェアも自動的にインストールされる。細かい設定は、このソフトから呼び出せる「Web設定」で行なう

 NAS上での共有フォルダ設定およびWebアクセス設定、それからスマートフォン類へのアプリインストールが済んだら準備完了。共有フォルダ上に写真をコピーし、スマートフォン上でアプリを開いてNASへアクセスするためのパスワードなどを入力すれば、出先からNAS上の写真を見られるハズ。

共有フォルダを作り、そのフォルダにWebアクセスを設定すれば、スマートフォンなどからもアクセスできるようになる。迷ってもこのような情報が多々あるあたり、定番製品は心強いスマートフォン側(今回はiPhone 4SとiPad 2を使用)にも専用アプリをインストールする。アプリの利用開始は、NASにアクセスするためのユーザー名やパスワードを設定する程度でOK

 実際試してみると、あらま!! 見られた!! そういうNASであり、そういうアプリであるから当然と言えば当然なのだが、なんか不思議〜。ともあれ以降、3G回線やWi-Fi経由で、iPhone 4SやiPad 2からNAS内の写真を見まくれるようになった♪

NASの共有フォルダ(Webアクセス設定済み)に写真を入れてみた。お気に入りの猫写真と風景写真あたりをザザザッとiPhone 4SでWebAccess iアプリを起動したところ。NASが表示された。写真はWi-Fi経由だが、3G回線でも同様になる
NASをタップすると階層順にフォルダが現れる。NAS上のWebアクセス設定済みのフォルダがそのまま現れるわけですなフォルダ内の写真はこんなサムネイルでも見られる
サムネイルをタップして写真を1枚表示にしたところNAS上のMP3ファイルも開く(音楽を聴く)ことができる
こちらはiPad用アプリのWebAccess i HDのサムネイル表示iPad上での1枚表示。画面サイズが大きいだけに迫力がある
写真をオリジナル画像で表示し、さらに拡大したところサムネイルは基本的にファイル名付きで表示される
このようにサムネイル付きのファイル名一覧表示も可能表示/アップロードする写真は、その画質を設定できる

 家のNAS内にある写真をiPadで……だと!? などとお思いの写真愛好家の方もあると思うが、表示される写真はデフォルトの設定だとオリジナルより圧縮されているようで、画質的に劣化する。が、オリジナルを表示させる設定にもできて、上の写真のようにNAS上の画像を劣化させることなくモバイルでiPad上に表示することも可能なんですな。

 デジタル一眼レフカメラなんかで撮ってNASに入れてある写真をそのままiPadやiPhoneなどに表示できるわけだが、実際に試してみると新しい世界が広がる。超キレイ。やっべ、これ誰かに見せたぁ〜い!! みたいな興奮さえある。

 ただ、3G回線経由のアクセスだと表示までに少々時間はかかる。でもまあ「こんなの待ってられない!!」ってほど遅いわけでもないし、Wi-Fi接続スポットなら十分快適に使えるので、新たな画像ハンドリング方法として利用価値は十分ありそうだ。

 たとえば自宅のNASに見せたい/見たい写真を入れたフォルダを多々作り、どこに居ても「あの写真」をパッと表示できるモバイル写真環境。もちろんNAS上にはいくつでも共有〜Webアクセス設定したフォルダを作れるので、NAS上での写真整理〜出先からのクラウドストレージ的利用は現実的だと思う。

 ちなみに、NASのWebアクセス設定済みフォルダ内の写真などファイルは、スマートフォン内にダウンロードすることもできる。iPhoneやiPadの場合なら、アプリ内に保存することもカメラロール内に保存することもできる。ので、NAS上の写真は、iPhone/iPadのほかのアプリで使うための素材画像と考えることもできる。

 つまり、自宅とかのNAS内の写真類全部が、iPhone/iPadで利用できる融通の利く素材に!! 画像系ソーシャルネットワークサービスなんかを活用しているユーザーにとっては、LinkStationのWebアクセス機能およびスマートフォン向けアプリが、状況を嬉しい方向へと一変させるトリガーかもしれない。


アップロードもサクッとな♪

 それから、iPhoneやiPadなどにある写真をNASへとアップロードすることもできる。iPhoneやiPadなどの「写真」アプリ上の写真なら、どれでもアップロード可能。WebAccess i/WebAccess i HDアプリ上で撮影→アップロードというクイックな使い方もできる。

 ではここで、写真アプリのカメラロール上の写真をNASへとアップロードする手順を見てみよう。

NAS上の共有フォルダ内の様子WebAccess iアプリで右下のアイコンをタップ
「アップロードファイルを追加」をタップ「既存の写真を選択」をタップ
ここではカメラロールから写真を選んでみた○で囲んだ写真をタップして追加した
ほかのフォルダからもアップロードできるNASへアップロードする写真が追加された
アップロード後のNAS上の共有フォルダ内の様子。無事アップロードできた

 てな感じ。複雑な操作はなく、手軽にアップロードできる。設定により、写真はオリジナルサイズでもサイズを小さくしてでもアップロードできる。

 利用法としては、たとえば旅行先にてiPhoneで撮った写真のアップロードだ。旅先で写真を多々撮って、ホテルなどのWi-Fi環境下に入ったら自宅のNASへと写真をアップロードする。そしてiPhone上の写真は削除。そうすればiPhoneのメモリ容量を圧迫しないし、iPhoneからいつでもNAS上の写真を閲覧することもできる。

 ちなみに、NAS上にはもちろん多数の共有フォルダを作れるし、それぞれWebアクセスを設定できる。事前にカテゴリ分けした複数のフォルダを用意しておけば、iPhoneで写真を撮ってアップロードする程度で「写真類のモバイル整理」もできたりする。

 こんなふうに、LS-VLシリーズとWebアクセス機能、それからスマートフォン用のアプリを併用すれば、写真の自前クラウド的ストレージを容易かつ多彩に活用することができる。ぶっちゃけ、フォトストリームに不足や不便を感じ始めたら、そのステップアップとして利用開始するNASとしては、LS-VLシリーズ、かなりイイように思う。「フォトストリーム便利なんだけどなぁ……でも」とビミョーにモヤモヤを感じているなら、ぜひ一度チェックしてみてほしい。



スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。

2011/11/24 12:14