気になるデジカメ長期リアルタイムレポート
パナソニックLUMIX DMC-GX7【第2回】
話題の“地下神殿”に連れ出してみた
Reported by 本誌:鈴木誠(2013/12/6 16:20)
LUMIX DMC-GX7を購入して約2カ月、メインのカメラとしてオン/オフを問わず連れ歩いている。今回は、そんなミラーレスカメラの魅力が引き立った撮影シーンについてレポートしたい。
先日、埼玉県春日部市にある「首都圏外郭放水路」の見学に仲間内で出かけた。年に1回という特別見学会で、あの“地下神殿”を週末に予約なく堪能できるというチャンスだ。テレビでもお馴染みの場所とあって、最寄り駅から臨時バスがひっきりなしに出ており、午前中から見学待ちの列ができていた。私達と同様にカメラを手にした見学者も多い。
私にとっては初めての場所だったため、ひとまずGX7に薄型の「LUMIX G 20mm F1.7 ASPH.」を装着し、広角ズーム「M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4-5.6」と高倍率ズーム「M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4-5.6」の2本を持参することにした。これで35mm換算18-300mm相当をカバーする重装備だが、マイクロフォーサーズでは近所にふらっと出かけるような格好で持ち出せる。
地下神殿での撮影は、主に広角レンズを使ったこともあり、水平や垂直に気を使った。これにはGX7内蔵の電子水準器が助けになった。
というのも、メインとなる“地下神殿”こと調圧水槽は上の写真の通り広々していたが、隣接する建物のポンプ室(調圧水槽に溜まった洪水流を川に送り出す心臓部)は通路を進む見学ルートだったため、あまり頻繁にしゃがんだり立ち止まったりすることがはばかられた。そのため、チルト式の背面モニターを起こし、電子水準器を見ながらウエストレベルで手早く撮影した。
一方、アイレベルで撮る場合はEVFを使って両手と顔の3点でしっかりホールドし、特に暗い場所で積極的に活用した。こうした「あると便利」な機構・機能が揃っているのも全部入りたるGX7の魅力だ。
今回の“地下神殿”見学は、結局のところ大きな一眼レフ機材や三脚を持ってきても問題なかったのだが、ミラーレスカメラを選んだことでフットワークが良くなり、見学後はそのまま場所を変えて夕刻の街スナップに繰り出すことができた。こうして足取りが軽くなるのもカメラ自体のポテンシャルと言ってよいだろう。
また、暗所では手持ち撮影でISO3200という高感度を積極的に活用したが、画質的に不満や後悔を感じなかったことも付け加えたい。3年前に使っていたマイクロフォーサーズ機では、縮小前提でもISO3200は「緊急用」としたいノイズレベルだった。しかし、GX7では同時記録の撮って出しJPEGを拡大してみても、高感度であることが気にならない程度のシャープさを維持しており、またしみじみと嬉しくなった。
さて、私は今回のGX7購入で久しぶりにマイクロフォーサーズレンズを引っぱり出したのだが、そうした際にはレンズのファームウェアバージョンも確認しておきたい。私の手持ちレンズの中にも、いつの間にか最新ファームウェアが出ており、更新したところAF動作が機敏になったものがあった。眠っていたレンズが輝きを増して蘇り、なんだか得をしたような気分だ。