気になるデジカメ長期リアルタイムレポート
PENTAX Q10【第3回】
ミニサイズの望遠ズームでスナップショット!
(2012/12/14 00:00)
今回は11月9日に発売されたQマウントレンズのニューフェイス「06 TELEPHOTO ZOOM」を使って、身近な景色をスナップしてみたいと思います。
Qマウント用レンズで6番目の登場となる「06 TELEPHOTO ZOOM」は、35mm判換算で83-249mm相当の画角の望遠ズームレンズで、ズーム全域でF2.8の明るい開放値で撮影することができます。全長56mm、重さ約90gの小ささで、明るい大口径レンズの醍醐味である溶けるようなボケと、暗い場所などの悪条件の撮影にも強い速いシャッタースピードを得ることができるのです。
Qシリーズのボディが小さいので、それに伴なってどれも小さく作られているQマウントレンズ群ですが、この望遠画角で「02 STANDARD ZOOM」(重さ約96g)よりも軽いのはやっぱり驚きますね。
操作性ですが、まず気を付けて頂きたいのが撮影前にワンアクションが必要なこと。レンズを着けて電源を入れただけでは撮影できません。液晶モニターのメッセージに従ってレンズのズームリングをカチッと音が鳴るまで繰り出すと、撮影が可能な状態になります。
これが少々曲者で、ズームリングの操作がスムーズなのはいいのですが、15mmの広角側にリングを回すと勢い余ってレンズを沈胴させてしまうこと数知れず(笑)。あっと思ってレンズを繰り出して広角端で撮影をするのですが、ちょっと動作が控え目になっているのか15.1mmなどと言う半端な画角で撮影してしまったり……。慣れの問題だと思いますし、そこまできっちり15mm広角端で撮らなくてはいけない場面はそうそう無いでしょうから、それほど気にしなくてもいいことだとは思いますが。逆に言うとそれくらいズームリングの操作は快適で、滑り難く持ちやすい外装とスムーズにズームする機構はお見事の一言に尽きます!
描き出す画はシャープでクリア。夜の屋外のシャンデリアなんて難しい条件の被写体でも、ガラスの滑らかさと反射する光のきらめきを描写しています。輪郭に若干の甘さは感じられますが、ポスターサイズなどに印刷しなければ許容範囲内でしょう。
望遠端を使用すれば背景の大きくボケた奥行きのある画を撮ることができます。ピントの山は液晶でも見やすいですが、MFアシストを使って拡大確認をすればこの小さなボディとレンズでもムードのある画を作り出すことができます。
AFは暗くてコントラストの低いシーンではちょっと迷子になることもありましたが、日中の街中では快適に合焦しました。これなら日常をスナップする望遠ズームレンズとして合格点をあげられるでしょう!
- 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像をダウンロード後、800×600ピクセル前後の縮小画像を表示します。その後、クリックした箇所をピクセル等倍で表示します。
- 縦位置で撮影した写真のみ、無劣化での回転処理を施しています。