リチャードフラニエック「PowerShot S90専用カスタムグリップ」

高精度なアルミ削り出しによる一体感

カスタムグリップを装着したPowerShot S90

 2009年10月に発売したキヤノンの「PowerShot S90」は、広角端で開放F2のレンズなどを搭載しながら小さくフラットなボディが特徴。しかしそのフラットさゆえ、撮影時のグリップに不安を感じるユーザーも少なくないようだ。

 そんな折に発売されたのが「PowerShot S90専用カスタムグリップ」である。正規輸入代理店のオリエンタルホビーでは5,250円で販売。製作は米国のリチャード・フラニエック氏で、ほかにシグマDP用、ライカD-LUX4用などが存在する。

 カスタムグリップはアルマイト処理された削り出しのアルミニウムで、重量は約20g。カメラ本体への取り付けは両面テープで行なう。


アルミ削り出しのカスタムグリップ位置合わせは目測

 取り付けに関してマニュアルには「カメラボディとバッテリーカバーの2つの段が見える状態が最適な装着位置」とある。確実な指標がないため神経質な筆者は「ここだ!」という位置がなかなか決められず、本体とカスタムグリップの光の反射具合が自然に見える位置を探って取り付けた。表面の質感も似ていて一体感があり、なかなか美しい。

装着前装着後。トップパネルから落ちる直線をグリップ部に流している
厚みはレンズ周囲のコントロールリングより若干少ない程度側面から見たところ。反射する光を手がかりに取り付け位置を探った

 装着後、実際に手にして「やはり指掛かりがあると違う」という感想を持った。アルミ製のためラバーグリップのような摩擦による滑り止め効果は期待できないものの、指が掛かることにより安心感が増す。特にカメラを片手に歩くようなシーンで心強い。

 取り付けに用いる両面テープの粘着力はなかなか強く、取り付けから30分ほどの時点でも、爪で隙間をこじ開けるようにしてようやくカスタムグリップが浮いてくるレベルだった。マニュアルによると、粘着力は貼り付けから数時間で最大になるという。一応、貼りなおしも利くようだ。

 なお、マニュアルでは万が一に備えストラップとの併用を推奨している。またメーカー純正のアクセサリーではないため、利用はあくまで自己責任となる点に注意したい。

中指をかけて持つことができる両面テープはきれいに剥がせる。再取り付けも可能


(本誌:鈴木誠)

2010/1/21 00:00