ファーストインプレッション:ニコンCOOLPIX S01
ニコンが9月下旬に発売するコンパクトデジタルカメラ「COOLPIX S01」のインプレッションをお届けする。
COOLPIX S01は8月22日にニコンが発表した、COOLPIX史上最小最軽量というコンパクトデジタルカメラ。同時発表のAndroidデジカメ「COOLPIX S800c」や高級コンパクト「COOLPIX P7700」に比べて控えめなカメラではあるが、その石鹸のようなコロンとした見た目がキュートな1台だ。
その最大の特徴は、約77×51.2mm(幅×高さ)というボディサイズ。手元のiPhone 4Sと比較してみると、その3.5型ディスプレイとほぼ同じぐらいのサイズ感だった。誰が見ても明らかに小さく感じられるようで、首から提げていると老若男女・カメラへの興味を問わず「何それ」「小さい」「かわいい」などと声をかけられた。
iPhone 4S(右)と並べてみた | iPhone 4Sのディスプレイ部分と同じぐらいのサイズ感 |
本機は撮像素子に1/2.9型のCCDセンサーを採用するなど、レンズ部分も含めカメラ全体が小さく仕上がっている。そのため、実際の小ささは製品画像ではわかりづらいかもしれないので、ぜひ実際に手にしてみてほしい。このサイズだがストロボを内蔵しており、ちゃんと右手がかからない位置に配置しているあたりにもこだわりを垣間みた気がする。
搭載するレンズは35mm判換算29-87mm相当の3倍ズーム。広角側ではレンズ前5cm程度まで被写体に寄れる。AFは顔認識付きの中央1点で、タッチシャッターをONにするとタッチした場所で測距・撮影する。
撮影画面 | 画面左下のボタンをタッチするとストロボの設定メニューが開く |
液晶モニターはタッチパネル式の2.5型約23万ドット。その小さなサイズを意識したタッチUIの採用により、細かな操作を強いられるストレスは少ない。本機のデザインを見ていると、昨今では大きめの液晶モニターを載せようとすることにより、カメラの形状に制約が生まれている部分もあるのではないかと考えさせられる。
あくまでシンプル志向のモデルなためか、電源を切るとエフェクトやストロボなどの撮影設定はデフォルトに戻る。エフェクト固定で撮り歩きたい時などは多少手間に感じるかもしれないが、カメラに慣れないユーザーにとっては、知らぬ間に露出補正がかかったままになってしまうようなことがなく、安心して使えるかもしれない。このルックスも相まって、プレゼント品としてもかなりポイントが高いだろう。参考までにニコンダイレクトでの直販価格は1万9,800円だ。
HOME画面。背面右下のタッチ式ボタンで呼び出す | HOME画面を下にスクロールすると主な設定項目が出てくる |
細かな設定はセットアップメニューから | HOME画面のデザインを好みで選べる |
再生画面。左右スワイプでも画像送りできる | 再生画面の拡大表示。ドラッグ操作も可能 |
画像をロングタップすると、そのままドラッグで削除およびフラグ付けが可能 | 撮影日ごとに表示することもできる |
そんなCOOLPIX S01は、シンプルに割り切った本体仕様も興味深い。バッテリーは内蔵式で、記録メディアスロットも持たない。それらは唯一の開口部であるUSB端子から充電・転送を行なう。撮影画像は約7.3GBの内蔵メモリーに記録する。フル画素の設定で、記録可能枚数は3,000枚以上となっている。動画記録は最大720pに対応。マイクとスピーカーも搭載しており、電子式の手ブレ補正を利用できる。
パソコンにUSB接続すると、充電しながら画像を取り出せる | 720pの動画撮影も可能 |
カラーバリエーションは全部で5色。いずれもレンズ鏡筒、ボディ背面、シャッターボタン周りなどもボディ前面と共色にしている。デジカメの特徴としては大きく謳いづらいポイントだろうが、質感や見た目の印象といった長い目で愛着を感じる部分にコストを掛けているところに好感が持てる。このサイズ感とともに、やわらか頭のアイデア勝利と言えるだろう。
カラバリは全5色を用意する |
ミラーシルバー | ホワイト |
レッド | ブラック |
ピンク | 化粧箱も独特の形状。筆者はギター用コンパクトエフェクターのそれを連想した |
■実写サンプル
・画角
広角端 / COOLPIX S01 / 約2.2MB / 2,736×3,648 / 1/1,000秒 / F3.3 / 0EV / ISO80 / 4mm | 望遠端 / COOLPIX S01 / 約2.2MB / 2,736×3,648 / 1/60秒 / F5.9 / 0EV / ISO100 / 12.3mm |
・スペシャルエフェクト
4種類を搭載する。エフェクトによっては色味だけでなくソフト効果もかかるなど、なかなか楽しい |
2012/9/6 00:00