デジカメドレスアップ主義
待ってでも買いたい本格レザーケース
FUJIFILM X-Pro1+Jupiter-9 85mm F2
(2012/12/18 00:00)
- ボディ:FUJIFILM X-Pro1
- レンズ:ジュピター9 85mm F2
- マウントアダプター:Kipon M42-FX(焦点工房)
- マウントアダプター:ディスカバーフォト L39-M42マクロアダプター
- ケース:鳥井工房 X-Pro1エバレディケース(アキャブ/コニャック)
- ストラップ:Grok Leather PIW Camera Strap(スタンダード)
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昨今のカメラケースは、マシンメイドの大手メーカー製と、ハンドメイドの工房ブランド系に大別できる。メーカー製は機種発売からほどなくタイムリーにリリースされるのが魅力だ。工房ブランド系はマンリソースが限られるため、どうしても設計、製作に時間がかかってしまう。では工房ブランド系が不利かというと、必ずしもそうではない。高級マテリアルや作りの良さで突出するぶん、「待ってでもこのブランドのケースがほしい」というファンが少なくないのだ。今回紹介する鳥井工房のX-Pro1エバレディケースも、そうしたファン待望のアイテムである。
このケースの魅力は、語らずとも写真を見てもらうだけで十分に伝わるだろう。ビンテージ調のレザーに幾本も刻まれた傷。その大胆な表情は圧巻だ。これはアキャブという高級レザーで、鳥井工房が定番素材としているプエブロと同様、バダラッシカルロ社のバケッタレザーである。型押しではなく実際に傷を入れているため、その迫力は圧倒的だ。
以前、同社のOM-Dエバレディケースを紹介したことがあるが、仕様面はX-Pro1用もそれに準じている。ケース下部にザブトン(出っ張り)を付け、純正レンズを付けた状態でカメラが前に倒れない仕様だ。コバは切り目本磨きでていねいな仕上げてある。タイトフィットで手にしたときの感触もよい。同ブランドのファンならずとも、待ってでも買いたいケースといえるだろう。
今回はブラックボディにキャメルのレザーケースというセットアップなので、ストラップもブラックとキャメルのツートーンを選んでみた。グロックレザーのPIWカメラストラップは、ベースとなるレザーに薄いレザーを編み込んでいるのがポイントだ。デザイン性だけでなく、金具を使わずに長さ調整できるというメリットもある。ベース部は4.5mmという極厚レザーで、写真のストラップはすでに半年以上使っているが、まだかろうじてなじんできたという段階だ。長い時間をかけて自分の体になじませるタイプのレザーストラップである。
ジュピター9 85mm F2は、安価に買える中望遠ロシアレンズとして人気がある。写真のレンズはeBayで149ドルで、カビや曇りはなく、良品クラスのコンディションだった。このレンズは様々なマウントで提供されており、M42マウント、ゼニットマウント(M39マウント)、キエフマウント(旧コンタックスマウント)のものをよく見かける。手持ちのレンズはM39マウントで、L39-M42変換リングでM42マウント化し、その上でM42マウントアダプターに装着した。
ゼニットマウントのフランジバックはM42とほぼ同等だが、厳密には若干短い。そのため無限遠撮影はしっかりと絞り込まなくてはならない。手持ちの個体は、中遠距離ならF5.6、完全な遠景ならF8以上に絞る必要があった。それでもやはり無限遠が甘く、オーバーインフ気味のマウントアダプターと組み合わせて使いたいレンズだ。
- 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像をダウンロード後、800×600ピクセル前後の縮小画像を表示します。その後、クリックした箇所をピクセル等倍で表示します。
- 縦位置で撮影した写真のみ、無劣化での回転処理を施しています。