私はこれを買いました!

2万円で楽しめる大口径レンズ

PERGEAR 35mm F1.4(小山安博)

年末恒例のお買い物企画として、写真家・ライターの皆さんに、2022年に購入したアイテムをひとつだけ紹介していただきました。(編集部)

Lマウント用レンズもラインナップが増えてきました

今年はカメラ関係の購入が少なかったということを、年末になってひどく反省しています。SIGMA fpを2020年に購入し、少しずつレンズも増やしてきたのですが、新レンズの購入もしていませんでした。

Lマウントといえばライカ、パナソニック、シグマの3社ですが、最近、中国メーカーのLマウント用レンズが増えてきました。中一光学、TTArtisan、7ArtisansといったレンズメーカーがLマウント用レンズを出してきて、もともとの3社に加えてラインナップが拡大しています。

基本的にはコンパクトなレンズを装着したいと思っているのですが、シグマのIシリーズやパナソニックのレンズも比較的コンパクトで軽量なため、それほどラインナップには困っていません。しかし、シグマの45mm F2.8 DG DN、24mm F3.5 DG DNに続いて全長が短く軽量なレンズが、PERGEARブランドから登場。しかも35mm F1.4という大口径ながら2万円を切る価格だったので購入してみました。

本体はマウント側が膨れたデザイン。レンズ構成図やMTF値は特に公開されていないようですが、5群7枚の10枚羽根絞りというスペックは公表されています。基本的にはオールドレンズ的なスタンスで購入したので、カッチリくっきりの描写を望んでいたわけではありません。恐らくどこかのOEMレンズだとは思いますが、金属製の手触りと重みで、質感は悪くありません。全体的なビルドクオリティはシグマのIシリーズには叶わないのですが、価格を考えれば十分でしょう。

絞りリングはクリック感があり、ピントリングは少し重めでぬるっとした動き。トータルでは2万円なら十分以上のレベル。写りに関しては、あまりとやかく言うほどではありませんが、F1.4という大口径がこれだけ手軽に楽しめるというのは得がたいポイント。当然ですが、とにかくよくボケます。

絞るとそれなりにしゃっきりと写りますし、気軽な大口径のお散歩レンズとしては優秀で、もうちょっと持ち歩いて楽しんでみたいと思ったレンズです。

大口径ということで夜景を撮ってみました。ボケの形よりも数がうるさい絵になってしまいました
SIGMA fp/PERGEAR 35mm F1.4/35mm/マニュアル露出(F1.4、1/40秒)/ISO 100

近況報告

海外出張に行かなくなって間もなく3年。今年も行けないとは思いませんでしたが、来年こそは海外での作例を再び撮りたいと思っています。

小山安博

某インターネット媒体の編集者からライターに転身。無節操な興味に従ってデジカメ、ケータイ、音楽プレーヤー、コンピュータセキュリティなどといったジャンルをつまみ食い。軽くて小さいものにむやみに愛情を感じるタイプ。デジカメ、音楽プレーヤー、PC……たいてい何か新しいものを欲しがっている。