私はこれを買いました!

プリント用紙にはこだわりたい…銀塩バライタ調の写真用紙がとても良かった話

ピクトリコ「GEKKO シルバーラベル プラス」(藤井智弘)

年末恒例のお買い物企画として、写真家・ライターの皆さんに、2022年に購入したアイテムをひとつだけ紹介していただきました。(編集部)

やはりプリント用紙にはこだわりたい

2021年と2022年は、私が住む千葉県内で、写真展や作品の展示販売などの機会に恵まれた。2022年は市川市のギャラリーカフェで写真展を開催し、船橋市の市民ギャラリーでは物づくりの作家たちによる作品、展示販売イベントへの参加、さらに船橋市内のレストランでも写真の展示を行った。

写真展やオリジナルプリント販売では、やはりプリント用紙にはこだわりたい。これまで光沢の写真用紙からマット紙まで様々な用紙を試した。一時は画用紙のようなマット紙を使っていたこともあったが、現在の好みは銀塩バライタ紙を思わせるバライタ調のファインアート紙だ。

銀塩でもバライタ印画紙を使った経験があり、バライタ紙の質感に馴染んでいたことや、私はモノクロ作品が多いので、バライタ調の用紙が最も合うと判断した。数あるバライタ調用紙から選んだのが、ピクトリコのGEKKO シルバーラベル プラスだ。

2022年2月に千葉県市川市にあるArt Gallery Café 茶々華で開催した写真展「ROMA 2004」(以下同)

GEKKOはかつてバライタ調のグリーンラベルがあり、とても気に入っていた。デジタルで本格的なモノクロ作品をつくろうと思ったのも、グリーンラベルがきっかけだ。ところが製造終了になり、後継のシルバーラベルが登場すると、紙の質感が変わってしまい好みでなくなった。それ以降は特定の用紙は決まっていなかった。

しばらくしてシルバーラベル プラスにモデルチェンジし、某カメラ誌のファインプリント用紙企画で試したところ、予想以上の好印象。紙の質感はとても良くなり、黒の締まり、階調再現、どれも申し分ない。紙の地が落ち着いた白なのも好みだ。

また海外メーカーのバライタ調用紙と比べて安価なのも嬉しい。写真展、展示販売用として、2L、A4、A3ノビサイズを購入。大活躍した。展示を見た方や、プリントを購入してくださった方からも好評。これからも展示や作品販売用、さらに作品保存用のメインとして愛用していきたい。

ちなみにプリンターは、もう10年以上使っているエプソンPX-5600。まだ動いているものの、もし故障したら修理不能だ。そろそろ新しいプリンターも欲しい。

近況報告

2021年の春に千葉県八千代市の市民ギャラリーで個展を開催するはずだったがコロナ禍になり、ギャラリーをワクチン接種会場として使用するため延期に。なんとか2023年中に開催ができれば、と期待しているところ。

(ふじいともひろ)1968年、東京生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。1996年、コニカプラザで写真展「PEOPLE」を開催後フリー写真家になり、カメラ専門誌を中心に活動。公益社団法人日本写真家協会(JPS)会員。