私はこれを買いました!

呼吸と姿勢を整えて。撮影の楽しさ感じる中判カメラ

FUJIFILM GFX 50R(豊田慶記)

年末恒例のお買い物企画として、写真家・ライターの皆さんに、2020年に購入したカメラ関連製品をひとつだけ挙げていただきました。(編集部)

“滾る物欲”アレコレ欲しくなってしまいます。

登場以来ずーっと欲しくて、悶々としていたところにレビューを担当して更に心奪われたGFX 50Rを11月30日に買いました。

フィルム時代はFUJIFILM TX-1というパノラマカメラで作品制作を行っており、それをデジタルで再開したいという想いもGFX 50R導入に踏み切った理由のひとつ。というのも、65:24というアスペクト比が標準で搭載されているのです。

レンズはGF23mmやGF63mmなどいくつか候補があり迷ったんだけど、最終的にはサイズが決め手となりGF50mmF3.5 R LM WRに。35mm判換算40mm相当っていうのも好きな画角だったし、軽量コンパクトなので願ったり叶ったりという感じ。

嬉しい誤算はこのレンズだとAFが普通に快適なこと。リニアモーター+インナーフォーカスが効いていて、誇張なく快適です。GF63mmだと像面位相差のGFX100じゃないとAF速度は遅めだからね。

GFX 50Rを買って失敗したなと思う事は、物欲が滾ったこと。もっとレンズが欲しいし、マウントアダプターも欲しい。丁度良いカメラバッグやストラップも欲しい。筆者は物欲が控え目な質なので、カメラ機材を買う時等は必要に駆られて買うことが多いのですが、久しぶりに自発的にアレコレ欲しいという感情が爆発していて驚いています。カメラを買った事がここまで嬉しかったことも久しくて、それこそX-Pro2以来かもしれません。原稿を書いている今もニヤニヤしています。

撮影してみると、やっぱり楽しい。Xシリーズやフルサイズミラーレス機と比べてブレやすいというかシビアな面があるので、撮影には少し丁寧な所作を求められるところがありますが、呼吸と姿勢を整えて撮る、というルーティンが本当に気に入っています。画質は申し分なく、レンズ含めてやたら良く写ります。やっぱ中判は良いよね。ってことで、清濁引っ括めてGFX 50Rをとても気に入っています。

ディティール描写が本当に凄いし、曇天のトーンもメチャクチャ写ってる。しかも立体感があるからキモチイイ。
GFX50R / GF50mmF3.5R LM WR / マニュアル露出(F5.6・1/1,000秒・+1.0EV) / ISO 1600

近況報告

継続的に出来る事を何かやろうと思ったので12月からnoteをはじめました。取り敢えず100日連続を目標に。

あと月カメが帰ってきました。

それと予てより入会希望だった赤城耕一氏が暫定会長を務める日本作例写真家協会への入会を認められて上機嫌です。

豊田慶記

1981年広島県生まれ。メカに興味があり内燃機関のエンジニアを目指していたが、植田正治・緑川洋一・メイプルソープの写真に感銘を受け写真家を志す。日本大学芸術学部写真学科卒業後スタジオマンを経てデジタル一眼レフ等の開発に携わり、その後フリーランスに。黒白写真が好き。