写真展

企画写真展「土門拳 二つの視点」

(フジフイルムスクエア)

第一部「こどもたち」るみえちゃんとさゆりちゃん 1954

 フジフイルムスクエア写真歴史博物館では、日本を代表する写真家・土門拳の作品から、「人」をとらえた写真を2カ月ずつ、2部にわたり展示いたします。

 2014年10月1日(水)から12月1日(月)までの第一部「こどもたち」では、こどもの表情を撮る名手・土門の楽しいスナップを展示します。戦前の彼の出世作「伊豆のこども」、困難な生活環境のなか、たくましく生きる子、そして路上で群れ遊ぶこどもたち。

根っからのこども好きだった土門は、35ミリカメラを20分でも30分でもこどもたちに自由に触れさせ、それに飽きて自分たちの遊びの世界に戻ってから撮り始めています。いわば写真家の姿を消し、彼らの中に溶け込んで捉えたスナップです。こどもたちは、どの写真も父親に対するように自然体で目を輝かせ、躍動しています。

 2014年12月2日(火)から2015年2月2日(月)までの第二部「風貌」では、ヴィンテージプリント(※)による各界著名人の肖像写真を展示します。これは自分が撮りたいと思う人物にとことん迫り、大型カメラを構え、撮影現場で「対峙」して写した作品で、撮影時のエピソードを数々残しています。

 高村光太郎は、「土門拳のレンズは人や物を底まであばく。レンズの非情性と、土門拳そのものの激情性が、実によく同盟して被写体を襲撃する」と記しています。

 このように「人」を対象としながらも、撮影に対する考え方や方法がまったく異なる「土門の二つの目」を見せる展覧会を、是非ご鑑賞ください。

※撮影後、時間を経てずにプリントされ写真家が認めたもので希少価値が非常に高い。

(写真展情報より)

  • ・会場:フジフイルムスクエア写真歴史博物館
  • ・住所:東京都港区赤坂9-7-3号(東京ミッドタウン・ウェスト)
  • ・会期:第一部 「こどもたち」2014年10月1日水曜日~2014年12月1日月曜日、第二部 「風貌」2014年12月2日火曜日~2015年2月2日月曜日
  • ・時間:10時30分~19時(最終日は18時50分まで)
  • ・休館:会期中無休(年末年始を除く)
  • ・入場:無料

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