イベントレポート

中判ミラーレスを貸し出す「GFX 50Rフォトウォーク」

普通の写真好きが興味津々で参加

富士フイルムのGFXシリーズといえば、35mmフルサイズよりも大きな43.8×32.9mmの撮像素子を搭載する、いわゆる中判デジタルカメラだ。

中判デジタルカメラは価格、大きさ、プロユースのイメージなどから、とっつきにくいイメージがつきまとう。しかしこのたび、GFXシリーズの一機種「GFX 50R」を無料で貸し出す「GFX 50Rフォトウォーク」が開催されるということでおじゃました。

GFX 50Rフォトウォークは全国3カ所で開かれ、初回は福岡市で9月29日実施された。集合場所は富士フイルム福岡サービスセンター。

カメラとレンズは富士フイルムが用意し、参加者は自前の記録メディアのみを持参する。もちろん、撮影した画像は持ち帰りが可能だ。

用意されていたGFX 50Rと各種交換レンズ。9月26日発売の「GF50mmF3.5 R LM WR」もあった。これだけのGFXが集まる光景はなかなか見られない。

当日は午前・午後の2部制で、どちらも定員となる約10名の参加者が集った。参加の動機は様々だが、「XユーザーなのでGFXに触りたかった」との意見が目立つ。ほぼすべての参加者にとって、中判デジタルカメラを初めて体験する場となった。

ちなみにほぼ全員が富士フイルムのAPS-Cセンサー搭載デジタルカメラ、Xシリーズのユーザー。XシリーズとGFXシリーズのUIは共通する点が多いこともあり、撮影前に行われた操作解説はスムーズに進んだ。

一通り説明が終わったところで、各自は富士フイルム福岡サービスセンターにほど近い、楽水園と住吉神社に出かけた。楽水園は博多商人、下澤善右衛門親正の別荘跡地に所在する日本庭園。住吉神社は日本各地の住吉神社でも最も古いとされる神社で、大阪の住吉神社、下関の住吉神社と並ぶ三大住吉のひとつとされている。

思い思いの被写体で撮影する参加者。

現場で交換するためのレンズも。ほぼすべてのGFレンズが利用できた。

参加者にGFX 50Rの感想を聞いてみたところ、「ボケが大きくてきれい」「意外に軽くて重さは気にならない」「操作性はXシリーズと同じなので馴染みやすい」「色が良い、深みがある」など、好意的な意見が目立った。

撮影後は富士フイルム福岡サービスセンターに戻り、撮影した中から1人2〜3点をセレクト。画面に写しながら順番に鑑賞するという流れだ。参加者それぞれのとっておきの写真で盛り上がりつつ、イベントは終了した。

中判デジタルカメラの撮影イベントとあって、マニアックなベテラン勢が集う場を覚悟していた筆者だが、終始和気藹々とした雰囲気で過ごせたのは意外だった。GFX 50Rはシリーズの中でも小型軽量で廉価な機種であり、そのキャラクターが、フォトウォークというカジュアルな撮影イベントにマッチしていた印象を受けた。

GFX 50Rフォトウォークは、ユーザーイベント「Xキャラバン」の開催内容に含まれており、福岡のあとは広島(10月13日)と新潟(10月19日)でも開催される。

本誌:折本幸治