イベントレポート

【CP+】ケンコー・トキナー、星景写真向けのハーフソフトフィルターなど

星はぼかして地形はくっきりと CokinからもリバースNDが

CP+2018のケンコー・トキナーブースで見かけた、フィルター関連の新製品をレポートしよう。

※価格表記はいずれも税別

ハーフプロソフトン(A)

ソフトフォーカスフィルターは人物、花、夜景などで用いられているが、星景写真で星を強調するという利用例も多く見られる。ただし一般的な丸枠のソフトフィルターでは、星空だけではなく地上の風景にもソフト効果がかかってしまう。

それを解消するものとして、画面半分にだけソフト効果をもたらす角型の「ハーフプロソフトン(A)」が参考出品されていた。これを用いれば、星空だけをにじませ、水平線や地平線より下はシャープに撮影できる。

5月頃発売予定で、税別1万9,800円になる模様。

Cokin NUANCESエクストリームGND

Cokinフィルター関連製品では、既発売のNUANCES(ニュアンス) シリーズ同等の光学性能を持ちつつ、新たに強化ガラスを採用したハーフグラデーションNDフィルター「NUANCESエクストリームGND」「NUANCESエクストリーム リバースND」「NUANCESエクストリーム センターND」が展示されていた。

このうちリバースNDは、センター部分の濃度が高く上端に向けて濃度が薄くなるタイプ。ND4、ND8、ND16が用意される。

センターNDは画面中心部のみ横方向・帯状にND効果があり、日の出、日の入の撮影などに向く。ND部分の境界にはグラデーションが設けられている。濃度はND4、ND8。

いずれも5月発売予定で価格はMサイズ(84×100mm)が2万5,000円、Lサイズ(100×143.5mm)は4万2,000円、XLサイズ(130×170mm)が5万8,000円。

また、Cokin「EVOフィルターホルダー」に対応する薄型のEVO95mmC-PL(5万5,000円)、同105mm(6万円)、セミハードフィルターポーチ、トラベラーキット、インフラレッドキットなども展示。いずれも発売は5月頃。

LEE リバースNDフィルター

LEEフィルターにも画面中央部からフィルター上端にかけてND濃度のグラデーションが設けられている「リバースND」が展示されていた。

2月16日発売済み。価格は75mm幅(2万3,600円)、100mm幅(2万9,850円)、150mm幅(3万5,600円)。

フィルターホルダー

ミラーレスカメラ用フィルターホルダー「Seven5マイクロフィルターシステム」、超広角レンズ用の「SW150 Mark IIフィルターシステム」ホルダーも見ることができた。

ZX C-PLフィルター(大口径タイプ)

同社が「究極のPLフィルター」をうたう「ZX(ゼクロス) C-PLフィルター」の大口径製品が参考出品されていた。

ZX C-PLは特殊な構造による平面性と、それによる解像力を特徴とするPLフィルター。イエローの色被りを抑えたことも特徴。

既発売の49mm径から82mm径までの9製品にくわえて、より大口径の86mm径と95mm径の製品が展示されていた。

発売は5月頃、税別希望小売価格は86mm径が2万500円、95mm径が3万8500円。

ドローン用フィルターキット

ドローンのDJI Phantom 4 Pro / Advanced用として、IR効果とND(減光)効果を持つフィルターのキット「アドバンスト ドローンフィルターIRNDキット」も展示されていた。

4月頃発売予定で実勢価格は1万4,630円程度。

秋山薫

(あきやまかおる)1973年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科ロシヤ文学専修修士課程修了。月刊カメラ誌編集部、季刊カメラ誌編集長を経験。 Kindle電子書籍のカメラ本『ぼろフォト解決シリーズ』の撮影、執筆、編集を中心におもにカメラ・写真関連記事の編集者・写真家として活動している。