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像面位相差AFを搭載した「FUJIFILM X-E2」

AFをはじめ各種レスポンスが向上。Wi-Fi機能も

 富士フイルム株式会社は、レンズ交換式デジタルカメラ「FUJIFILM X-E2」を11月9日に発売する。「FUJIFILM X-E1」の後継機で、Xシリーズのミドルモデル。

 価格はオープン。店頭予想価格は、ボディ単体が10万円前後、ズームキットが14万円前後の見込み。ズームキットにはXF 18-55mm F2.8-4 R LM OISが付属する。

 カラーバリエーションはシルバーとブラック。

「FUJIFILM X-E1」(2012年11月17日発売)の後継機種。撮像素子を位相差画素を含む「X-Trans CMOS II」とし、AFレンスポンスを向上(X-E1は位相差画素のないX-Trans CMOSだった)。その他、操作ボタンなどに手が加えられている。

 撮像素子は「FUJIFILM X100S」(2012年2月23日発売)と同じもので、10万を超える位相差画素を装備。コントラストAFだけでなく、位相差AFが行なえるようになった。AF速度は0.08秒としている。加えて、顔きれいナビ(顔検出AF)が使用可能になっている。

 もちろん同センサーは、光学ローパスフィルターを必要としないX-Trans CMOS技術を使用している。有効画素数は、X-Pro1、X-E1と同じく1,630万画素。APS-Cサイズ相当(23.6×15.6mm)で、最高感度はISO25600(拡張時)。

 X-E1や「FUJIFILM X-Pro1」「FUJIFILM X-M1」「FUJIFILM X-A1」(X-E2と同時発表)と同じく、FUJIFILM Xマウントを採用。Xレンズシリーズが装着できる。

 映像エンジンもX100Sと同等となり、EXRプロセッサーIIが搭載された。これによりレスポンスも向上。起動時間0.5秒、撮影間隔0.5秒、シャッタータイムラグ0.05秒を謳う。メモリーカードへの書き込みも、X-E1から1.8倍高速になったという。連写性能も約6コマ/秒から約7コマ/秒に高速化した。

 X-E1からのもうひとつ大きな進化としては、Wi-Fi機能の搭載が挙げられる。機能そのものはX-M1と同等。専用スマートフォンアプリを使っての位置情報サーチ、スマートフォンへの画像送信、スマートフォンからの画像閲覧などが可能。PCへの自動保存機能もある。

 背面にはWi-Fiボタンを搭載。ワンプッシュするだけで、あとの操作はスマートフォンから行なう。

 液晶モニターも強化された。2.8型約46万ドットから3型約104万ドットに高精細化している。

 X-Trans CMOS IIとEXRプロセッサーIIの搭載により、細かい仕様も強化されている。

 例えば、-2EV〜+2EVだった露出補正範囲が、-3EV〜+3EVに拡張。また内蔵ストロボは、X-M1からスーパーiフラッシュを受け継いだ。照明の少ない場所でのマクロ撮影でも、自然な撮影が可能という。

 X100Sで搭載された「デジタルスプリットイメージ」も利用できる。位相差画素を利用した機能で、マニュアルフォーカス時に、左右にずれた像を手動で一致させることでフォーカスを合わせる。フォーカスピーキングも搭載されたので、オールドレンズとの親和性が高まったといえる。

 動画記録中の露出補正やフィルムシミュレーションの設定も可能。30/60fps切替や24Mbps以上での高ビットレート記録も可能になった。動画記録中のAF追随性も向上したという。

 その他の主な仕様はX-E1と共通。

 有機EL式のEVFは0.5型約236万ドット。

 標準撮影枚数は約350枚(XF 35mm F1.4 R装着時)。

 外径寸法は129×74.9×38.3mm。質量は約350g(バッテリー、メモリーカード含む)。

XF 18-55mm F2.8-4 R LM OIS装着例
XF 14mm F2.8 R装着例
XF 18mm F2 R装着例
XF 35mm F1.4 R装着例
XF 60mm F2.4 R Macro装着例

(本誌:折本幸治)