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山初律子写真展「はじまりの島」

(ニコンサロンbis大阪)

作者の住む兵庫県にある淡路島や淡路島の南にある沼(ぬ)島(しま)に暮らす人たちは、『古事記』に記された「おのごろ島」が、自分たちの島であると信じている。

作者は数年に亘ってこれらの島を訪ね、人々の島に対する愛情や誇りを目にしてきた。単に行事としての祭祀ではなく、心から国生みの神、海の神、山の神を畏れ敬うその姿は、現代という現実の問題の中にありながら、時間を遥か垂直に下降していくかのようで、この島と、島の人々の暮らしのなかに、確かに「古代」が今も息づいているのだと感じた。
本展に展示する作品は2008年から12年8月にかけて撮影したもので、国生みの神話を意識しながらも、今の島人の暮らしを大切に撮影したものである。

人智の及ばぬ自然の力に謙虚である人々の姿を見ていると、作者は、もう一度自分たちの国が自然と共に生まれ直していくことを願わずにはおれず、本展はその大切さを今に伝えているという。カラー40点。

(写真展情報より)

山初律子写真展「はじまりの島」

  • 会場:ニコンサロンbis大阪
  • 住所:大阪市北区梅田2-2-2 ヒルトンプラザウエスト・オフィスタワー13階
  • 会期:2013年5月9日(木)~2013年5月15日(水)
  • 時間:10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
  • 休館:会期中無休

(本誌:武石修)