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土田ヒロミ写真展「俗神」
(ギャラリー冬青)
(2013/3/19 00:00)
「俗神」はふしぎな世界である。
現在の映像の世界は、カラー・テレビに代表されるように、運動と音と色彩とを結合し、同一時間と空間内に、できるだけ多くの情報をおしこもうと躍起になっている。つめこみはなにも学校教育と都市交通だけの専売特許ではなく、なによりも情報領域こそ、その尖兵なのである。カラー・テレビにくらべるなら、白黒のスティル写真は、その存在自体がすでに現代の映像の世界のなかでは、いわば民俗的性格をもっている。
「俗神」は、この写真そのものの民俗的性格にどこまでも固執して、カラー・テレビ的世界に意図的に背をむける。どんな素人でもシャッターをおせば写真がとれる時代であり、写す行為が大衆化し、日常化しているからこそ、写真家は、大衆の日常的営みをこえようとして、被写体と構図に新しさを競い、奇をこらす。だが、土田ヒロミは、写真のこのような流れにも背をむける。
1976年 安永寿延
(写真展情報より)
土田ヒロミ氏と光田由里氏(松濤美術館学芸員)によるトークショーを5月11日15時から開催する。参加費は1,000円(先着40名)。問い合わせはギャラリー冬青まで。
土田ヒロミ写真展「俗神」
- 会場:ギャラリー冬青
- 住所:東京都中野区中央5-18-20
- 会期:2013年5月1日(水)~2013年6月1日(土)
- 時間:11時~19時
- 休館:日、月曜、祝日