Profoto、汎用ソフトボックス「RFi Softbox」を披露

〜最短閃光1/25,000秒のジェネレーター「Pro-B4 1000 Air」も

 プロフォト株式会社は29日、バッテリージェネレーター「Pro-B4 1000 Air」とソフトボックス「RFi Softbox」シリーズの発表会を都内で実施した。

Pro-B4 1000 AirRFi Softbox

 発表した製品はソフトボックスのシリーズ「RFi Softbox」とバッテリージェネレーター「Pro-B4 1000 Air」。いずれもフォトキナ2012で発表し、国内発売済みの製品。

 RFi Softboxのキット価格は「RFi 1×1.3'+ソフトグリッド+Nikon/Canonスピードリング」が2万8,350円、「RFi 2×3'+ソフトグリッド+スピードリング」が4万4,100円、「RFi 3×4'+ソフトグリッド+スピードリング」が6万8,250円、「RFi 3'Octa+ソフトグリッド+スピードリング」が5万400円。

 ソフトボックス単体の価格は1万2,600円(RFi 1×1.3' 30×40cm)〜5万2,500円(RFi 4×6' 120×180cm)。ソフトグリッドが8,400円〜5万400円、ストリップマスクが6,300円、フラットフロントディフューザーが4,200円(1×1.3' 30×40cm)〜9,450円(RFi 4×6' 120×180cm)。

 Pro-B4 1000 Airの価格は「Pro-B4 1000 Air(チャージャー、バッテリー×1)」が78万7,500円、「Pro-B4 1000 Air(チャージャー、バッテリー×2)」が89万2,500円、「Pro-B4用LiFeバッテリー」が12万6,000円、「Pro-B4用チャージャー」が6万900円。

 発表会では、Profoto Groupスウェーデン本社CEOのAnders Hedebark氏が登壇。同社は現在、世界54カ国に販売を行ない、名実共に世界最大のフラッシュメーカーだと説明。現在でもスウェーデンのストックホルムを拠点に商品開発をしていると述べた。

Profoto Groupスウェーデン本社CEOのAnders Hedebark氏

 同社は「ライトシェイピングカンパニー」を掲げ、製品をアーティストが使う絵筆や楽器のように考え、開発・提供しているという。電気機器のメーカーとして発想するのでなく、アーティストの視点から製品を開発することが核だと強調した。また、製品は頑強で信頼性高くなければいけないと話す。

 元々はレンタルからスタートしたという同社だが、近年では商品を増やしながら、ハイアマ向けなどにもラインナップを広げてきたという。製品開発(R&D)やマーケティングを重視しているのもポイントで、売り上げの10%を製品開発に投入しているという。

同社が考えるストロボマーケットのピラミッドと、各セグメントに向けた製品の一覧

 続いてプロフォト株式会社代表取締役の河原克浩氏が新製品の紹介を行なった。いずれもフォトキナ2012で発表した製品。

 「RFi Softbox」は、ハイクオリティかつリーズナブルな価格を謳う汎用のストロボ用ソフトボックス。レンタルからスタートした同社製品のマーケットの裾野を広げるべく、個人もターゲットにした製品という。価格は「マーケットの中でも非常にリーズナブル」(河原氏)としている。

RFi Softbox。長方形、正方形、八角形、帯形の4形状を用意。グリッドなどのアクセサリーもラインナップしたプロフォト株式会社代表取締役の河原克浩氏

 RFi Softboxはプロフォト製品だが、独立したソフトボックスのブランドに近いイメージと河原氏は話す。ストロボ取り付け用のスピードリングを20種類以上用意し、クリップオンストロボや世界中のメーカーのストロボで利用可能としている。

 スピードリングアダプターの価格は9,975円〜1万5,750円。「プロフォト」、「ニコン/キヤノン」、「エリンクローム」、「Bowens / Calumet」、「White Lightning X / AlienBees」、「ヘンセル・エキスパート」、「ブロンカラー・パルソ」、「Multiblitz Profilux」、「Photogenic」、「Speedotron」、「コメット」、「Lumedyne / Hasselblad-40 / Quantum / Sunpak / Norman」、「Dynalite 2」、「サンスター」、「ブロンカラー・ヴィザテック」、「Novatron 2」、「Multiblitz Varilux」、「フォトナ」、「プロペット」を用意する。

クリップオンストロボの装着例

 ソフトボックスは4形状12モデル。「プラスオンアクセサリー」として、全モデルにソフトグリッドを装着可能。光を細長くするマスクなども用意した。

 また、ロッドにはカラーリングを施し、同じ色どうしを合わせることでスピードリングアダプターのアクセサリーを容易に組み合わせられるようにしたという。ソフトボックスは二重縫製で内部のライナーにも高品質のものを採用したといい、堅牢性、耐熱性にもすぐれるとした。

 バッテリージェネレーター「Pro-B4」は、スタジオ用の「Pro-8」の1/2,000秒より短い閃光時間を実現したモデル。「これで止まらないものはない」(河原氏)と自信を見せる。

Pro-B4。FREEZEモードで1/25,000秒の閃光時間を設定可能

 特許出願中という「ハイブリッドキャパシターテクノロジー」により、世界で最も短いという1/25,000秒の閃光時間を実現した。チャージ時間が1,000W秒のフル発光で1秒以下、出力を落とすと秒30回まで発光可能。カメラの連写性能がネックになるほどの性能という。

発表会で上映された撮影イメージ

 バッテリーは、電気自動車のバッテリーのような最新世代というリチウムイオンセルを採用。リン酸鉄リチウム(LiFe)のタイプを用いている。電圧は従来の12Vに対し30Vとし、ヒートロスが少なく速いチャージが可能になったという。フル発光の1,000Wから1Wまで11段の調整が効くのも特徴。

 1回の充電で220回のフル発光が可能。バッテリーが空の状態からフル充電までは従来の1/3程度という45分で、使用中の充電も行なえる。バッテリー寿命はフル充放電1,500回とした。

 重量はバッテリー込み9kgで、このクラスではポータブルとした。筐体はアルミダイキャスト。端子部やコネクターは埃や雨に強い構造とした。

 独立で2灯を使えるジャックを装備。設定はf値、W、閃光時間をそれぞれデジタル表示可能。1灯500W秒までのモデリングランプに対応。2.4GHzのAir Remoteに対応する。

Pro-B4の登場に合わせ、ヘッドも新しいモデルを用意。グラスカバーやチューブなどのアップデートを行なっているという。外観上の違いは「plus」の文字(右)
ジェネレーターの防塵防滴仕様とともに、コネクタ部などもそれに配慮した構造としている(右は従来モデル)

(本誌:鈴木誠)

2012/11/29 18:27