キヤノン「写真新世紀2010」のグランプリは佐藤華連氏に決定


 キヤノンは19日、「写真新世紀2010」のグランプリ公開審査会を東京都写真美術館で開催した。28日まで開催中の「写真新世紀2010 東京展」において、優秀賞受賞者5名から1名を2010年度のグランプリとして選出するもの。

公開審査会の様子(写真提供:キヤノン。以下同)

 写真新世紀は、キヤノンが新人写真家の発掘・育成・支援を目的として1991年より実施しているフォトコンテスト。新人写真家の登竜門として知られる。2010年度の公募では1,276名の応募があった。

 優秀賞受賞者は、齋藤陽道氏の「同類」(佐内正史氏選)、佐藤華連氏の「だっぴがら」(清水穣氏選)、柴田寿美氏の「beyond the universe」(蜷川実花氏選)、高木考一氏の「Fluid Film」(椹木野衣氏選)、谷口育美氏の「BEAT」(大森克己氏選)。

 なお、審査員のうち3名はいずれも写真新世紀優秀賞の受賞経験者。大森氏は1994年(第3回)、佐内氏は1995年(第4回)、蜷川氏は第5回(1996年)にそれぞれ受賞している。また、前年度から審査員を一新して以来、初めての開催となる。

 審査方法は、優秀賞受賞者が1人15分の持ち時間内で作品についてのプレゼンテーションを行ない、質疑応答後、審査員が別室で合議し、グランプリを選出するというもの。公開審査会当日は190名の観覧者が来場し、満席状態だったという。

 審査の結果、グランプリに選出されたのは佐藤華連氏。佐藤氏には賞金100万円に加え、副賞としてデジタル一眼レフカメラ「EOS 5D Mark II EF 24-105 L IS U レンズキット」を贈呈した。また、例年通りグランプリ受賞者には、来年度の個展開催権を与える。

 写真新世紀2010 東京展ではこのほか、2009年度グランプリ受賞者のクロダミサト氏による新作個展「家族の風景」を併催している。

グランプリ受賞者の佐藤華連氏受賞作品「だっぴがら」のメインビジュアル
写真新世紀優秀賞受賞者(前列)と審査員(後列)会場の様子

【2010年11月24日】タイトルのグランプリ受賞者の名前の表記が誤っていた点を訂正しました。



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2010/11/24 15:20